Interview : October 5, 2011 @ 16:11
プロジェクト『to ku ri』について訊く(後編)
『MERRY ART UNION』の中田茂雄、『ONES STROKE』の鈴木輝永、『beau temps』の益島伸一郎、そして『Smith&Hardy』の福薗英貴、、、4つのブランドがひとつになり、さまざまな広がりを見せて いるプロジェクト『to ku ri』。
真面目にインタビューに応えていた4人のデザイナー。
しかしながら、最終的に話は思わぬ方向に。。。
ひきつづき、4人のデザイナーとPRの鳥海陽子さんの5人に、「プロジェクト『to ku ri』とは何ぞや?」とお話を伺ったインタビューの後編。
☆:プロフィールを拝見しましたが、みなさん、いろいろなことをやられているんですね。
しかし、コレだけの方々をまとめるというのは大変なんじゃないですか、鈴木さん?
鈴木:そうですね(笑)。
☆:まとめる秘訣みたいなのってあるんですか?ひとりひとり別に呑みに誘うとか(笑)。
鈴木:それもあります。根回ししてからミーティングとか(笑)。
☆:みなさん、それぞれこだわりが強そうですもんね(笑)。
鈴木:逆に、まとめようと思っていないです(笑)。
☆:これだけ男所帯だと、みなさんで飲みに行かれたりするんですか?
鈴木:もちろん、行きますよ!
☆:ほぼ毎晩な感じですか?
鈴木:いやいや。
一応ですが、みんなオトナなので(笑)。
☆:なんか楽しそうですね。ワイワイガヤガヤという感じで。
中田:そうですね。
☆:お互いの考えからもインスピレーションを感じ合ったりするわけですよね、
酒を呑みながら。
中田:まあ、うまい酒が呑みたいっていうのはありますよね。
そのために集まっているというか(笑)。
☆:それがビジネスになっていれば問題ないですよね。
なっていなければ、ただの”呑んベエ”ですけれど(笑)。
中田:それでもいいですけれどね(笑)。
一同:ははっは(笑)。
☆:いいオトナが、いい具合に集まった感じがうらやましいですね。
鳥海:TRIPLE.ARCH.WORKSでは、『ONE AGE』というコラボレーションをコンセプトとしたブランドも展開していて、そこでは性別問わず、服に限らず、いろいろなことをコラボするというコンセプトなんです。
☆:なるほど。
コラボの相手はどうやって決めているですか?
鈴木:こうやって話している中だったり、知り合って行く中で決めていますが、何かしら特化しているものをもっている方と何かひとつのモノをやりたいという気持ちでつくった感じですよ。
『to ku ri』も、もともとみんなの得意分野に特化したブランドなんです。
☆:みなさん、得意分野があるんですよね。
鈴木さんはやはりパンツが得意なんですか?
鈴木:そうですね。
実家がパンツの縫製工場なので、小さいころから刷り込まれているんですよ。
このひとつ前のブランド(STUDIO ORIBE)でもパンツをメインにやっていたし。
なので、この『ONES STROKE』では、より一層パンツにこだわってやっていこうという感じです。
☆:なるほど、福薗さんの得意分野はどのあたりになるんですか?
福薗:ボクは、テーラードがいちばん得意なんです。
いまは、ちょっとしかやっていないですけれど、時間かけて作っていく感じがいいんですよ。
☆:益島さんは、着心地のいいカットソーという話が出ていましたが、そうすると素材選びが得意という感じなんでしょうか?
益島:鈴木も言っていましたが、フルコレでやったとしても、自分でつくれる型数というのは決まっているんですよ。
ボクは普段だいたいカットソーを着ているので、やるのであればもちろん自分が着れるブランドがいいし、それであれば特化したほうがいい。
それに「『beau temps』って何?」って聞かれたときに、「気持ちのいいカットソーを作っているブランド」って言える方がいいし。あと、見た目的には斬新ではないので、カッティングだったり、素材にこだわったり。
そんな感じで今季は、カシミヤの糸をつかったスウェット素材がメインで、値段が高くなるのは仕方がないけれど、自分で着てみたいというのもあって。
エイジは決めていないですが、ボクが作っているから、どうしてもオトナになってしまうんですけれどもね。
でも、”温かいもの”というとフリースとかいろいろあるけど、スウェットがカシミヤだったら温かいし。
そういう感じで今回はオリジナルで作ってみました。
☆:中田さんの得意分野は?
中田:たまたまいまはニットをやっていますが、私の場合は仕事着とか、制服ですね。そういったものにすごく興味があるんです。
それをそのときの気分で捉えていく、そう思っていて、今回はニットだったんですよ。
☆:みなさん、それぞれ得意なことをやっているんですね。
鈴木:ドコを掘り下げるとかの方向は、みんなで話し合っています。
☆:最終的にどこに向かっているんですか?
最初に飲み屋でお話されたときはどんな感じで話されたんですか。
と、飲み屋と勝手に決めつけて話をしてしまいましたけれど(笑)。
益島:いやいや。
酒の席というのは、ホントにそうなんですよ。
ボクの一番最初のキッカケは、鈴木に飲み屋で言われたんです。
ここ10年くらい個々で仕事をしてて、元の会社をみんな辞めたけど、その後も集まって、毎年忘年会をやっていたり。で、2年くらい前に飲み屋でボソボソと今回のプロジェクトを言われて。。。
なので基本、酒つながりというのは、あながち間違っていないですね(笑)。
鈴木:『to ku ri』project の基本テーマが”All for the smille”なので(笑)。
益島:最終的な目標はそこかなという感じですよ。
関係してくれているスタッフ、お客さん、まわりの人たちが『to ku ri』に来ると幸せになるというか、うちらがやるプロジェクトでみんなを笑顔に出来たら、最終の目標としてはベストなんじゃないかな。
鈴木:そのためにやっている感じですよ。
☆:まあ、今晩のおいしいお酒を呑むためにもやられているですよね。
鈴木:そうです(笑)!
益島:身近な幸せでいうとそういうことになりますね。
酒呑み集団ということで(笑)。
鳥海:一応、被災地を支援している活動もしていることも忘れずに(笑)。
あとは、次のプロジェクトもやりたいですよね。
益島:個人的に次は、、、バンドかななんて。
鈴木:ヤバい!一緒だ(笑)。
益島:洋服と音って切り離せないですから。
鈴木は何をやる?
鈴木:ボクはベースですよ。
益島さんは?
益島:オレは、サブボーカルかな(笑)。
☆:ハイ!では、今後の目標はバンドを結成するということで(笑)。
ありがとうございました!
一同:ありがとうございました(笑)!
(おわり)
to ku ri
http://www.triplearchworks.com/
□プロフィール(写真左から)
・『MERRY ART UNION』
中田茂雄
designer
1973年3月、京都河合玲デザインスクール修了。
1973年5月、株式会社コロネット商会 Chloeアトリエ部門 企画・生産業務。
1985年5月、株式会社ストックマン マリテ&フランソア・ジルボーライセンス部門 プロデュース。
2000年3月、中田商会 設立。デザイン・企画・生産業務。
2011 spring & summer collectionより『MERRY ART UNION』スタート。
・『ONES STROKE』
鈴木輝永
designer
パンツの縫製工場を営む両親の元に生まれる
1991年、株式会社ストックマン入社。
インポートブランドのモノつくりを学ぶ。その後、小売店に入社し国内外でのバイイング、販売を経験
1999年、STUDIO ORIBE設立。パンツを得意とするカジュアルブランドとして幅広く展開。
2010年、社名変更:TRIPLE.ARCH.WORKS
2010年9月、メーカー、小売りの経験と、縫製工場を間近で見てきた幼い頃からの経験を背景に、2010 spring & summer collectionより『ONES STROKE』スタート
・『beau temps』
益島伸一郎
designer
奄美大島出身。
1989年、株式会社ストックマン入社。
多数の生産管理業務を行う。
Baily BRAND、RED BUTTON、CLOSED/LIC、MONAMI/P、 LIBERTINE、、、ほか、
大手企業のユニホームの企画や生産管理業務、HIT PARADE(植松晃士プロデュースブランド)、
NANNO(南野陽子オリジナルブランド)の企画、生産管理など。
2007年、フリーランスとして独立。SATURDAY NITE(綾小路 翔オリジナルブランド)の企画生産業務を行う。
2011 spring & summer collectionより『beau temps』スタート。
・『Smith&Hardy』
福薗英貴
designer
2002年、アントワープ王立芸術学院を日本人として初めて卒業。
2003年、メンズファッションブランド”WHEREABOUTS”を立ち上げ、2010-2011AWコレクションをもってデザイナーを辞任。
2008年、ファッションブランド “TAKEO KIKUCHI” のデザインディレクターに就任。
2011 autumn & winterr collectionより『Smith&Hardy』を本格始動。
This entry was posted on Wednesday, October 5th, 2011 at 16:11 and is filed under Interview. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.