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ブラインドからのぞき見た世の中 : October 13, 2011 @ 13:34

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.50『除染大国ニッポン』



ついにキましたね、トーキョーにも放射能。
というか、もともと来ていたハズなんですけれどね。


2011年3月の時点で『AERA』は「放射能が来る!」という見出しで編集長が謝罪までさせられていましたが、結局来ましたね、江東区と世田谷区と奥多摩に、、、いやそれ以上の関東全域に。


最近のニュースで、世田谷は弦巻の区道で、最大毎時2.70マイクロシーベルト(6日現在)だそうです。

「区は、住民の不安に配慮し、周辺を立ち入り禁止にする緊急措置を取った」らしいですが、
記事の”住民の不安に配慮し”って部分がちょっと余計な気がしますけれどね。
住民が気にしなければ措置しないのか?ってことになっちゃいますから。


それにしてもいまだ福島第一原発事故は収束のメドが立っていないワケですから、
当然といえば当然の事態なワケですけれど、意外と大騒ぎしないですね、みなさん。

今回の測定が、どのような経緯でに測ることに至ったかはわかりませんが、
本来ならば、事故が起こった直後から各地の1時間ごとの線量を測定して、
つねにメディアが発表していくべきだったんですよ。

おそらく他にも線量の高い場所はあるハズです。
測ってないから分からない。
まさに知らぬがホトケで、ほっとけ状態で、ホットスポット化という感じですよ。

コレ、普通なら「何やってんだよ!」ってなる問題なんですけれどね。
毎度のことながら反省するだけなんでしょうけれど。。。


そういえば、このごろ福島県のまわりのさまざまな地域の野菜やら、牛乳やら、牛肉やらの出荷停止解除宣言が出されはじめています。
たしかに、ヨウ素は半減期が8日とされているので、だいぶ検出され無くなりはじめているのかもしれませんが、ストロンチウムが東日本、東海各地で検出されたり、重量が重いはずのプルトニウムが60キロ圏内から検出されたりと、わりとマズい状況にはなって来ているんですけれどね。
何なんでしょうか?世の中のこの収束”感”。


先日発表された、年間1ミリシーベルトを超える地域を国が除染するというニュース。
ちなみに、1ミリシーベルト以上の地域は福島県をはじめ宮城、茨城、栃木、群馬、千葉、埼玉、東京の8都県におよぶらしいです。
こんな状況なワケですよ。

つまり、あと10年なのか、20年なのかは福島から放射性物質が出つづけているワケですから、
当然、日本はつねに除染しつづけなければならない国になってしまったというコトです。

当然、除染の地域は増えてきますし、何よりも農作物の被害も拡大してくるのは避けられない。
食べ物がドコ産とか、線量がどのくらいとか、自分がどれだけ内部被爆しているのかとか、余計なストレスが増えていくばかり。

事故現場では、自身の体がボロボロになるまで作業されている方がいる。

こんな状況でもまだ原発は本当に必要なのでしょうか?


じつは個人的には、もっと研究が進んで、技術力が高まれば、原子力の利用を考えてもいいかと思いましたが、一回の事故で、こんな状態にまでなってしまう原子力はやはり使用しない方がいいと思います。

日本の発展を考えられて作られた科学進歩の結晶”原発”が、いまや日本を汚染状態に陥れているという皮肉な状況。


原発ヤメますか?それとも除染ヤメますか?



The AB’s「Deja Vu」


旅路 良



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