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tokyo feature : January 17, 2012 @ 17:15

「青春18きっぷ」で行く──『計画的無計画な旅』 Vol.001


「旅は道づれ世は情け、思いたったが吉日、そうだ!旅に出よう」ということで、ワタクシ、カネコヒデシがじっさいに旅した土地を、独断と偏見をもってご紹介する”旅”シリーズ。


今回は、青春も過ぎたオトコのロマン感じる青春旅、”「青春18きっぷ」で行く、計画的無計画な旅”をお贈りします。



『計画的無計画な旅』 Vol.001(福島駅(福島県福島市)-三ノ宮駅(兵庫県神戸市))


今回は、勝手気ままな旅ライフを楽しんで、無駄に青春を謳歌しようともくろみ、JRが発行する1日乗り放題のきっぷ「青春18きっぷ」を使って旅をすることにしました。


とはいえ、「こんな時代にドコに行く??」といろいろ悩みましたが、こんな時代だからこそ行かなくてはならない街がありました、、、そうヒロシマ。


日本が唯一の被ばく国であることの証しであり、「核をもたず、つくらず、もちこませず」の三原則の原点、ヒロシマ。

そんなヒロシマの『原爆ドーム』を一目みたい!
そして、いまフクシマで、ニッポンで起こっている現実を打開するヒントがソコにあるのかも??


ということで、今回はワタクシの出身地である福島市の福島駅から、広島市の広島駅への旅に決定です。



さて、まずはフクシマからヒロシマまでの道筋というか経路調査の開始です。

乗り換えなど、西村京太郎のサスペンスドラマなみにいろいろと調べてみたのですが、コレが残念ながら特急や新幹線を使えない「青春18きっぷ」だと最大に行けても姫路まで。

ちなみに姫路に到着が22時ちかく。

そこからウロウロして、ゴハンを食べて、、、という行動は、知らない街ではちょっと不可能かな、と。

ということで、まずは神戸まで行って一泊する経路を選択。



チョット、その前に。。。

地震に次ぐ原発事故の影響もあり、いまやちょっと、いやかなり元気のない福島市。

原発から60キロほど離れているにも関わらず、日々の平均放射線量が0.9マイクロ/時 シーベルトとかなり高い数値を維持しているのです。


しかし、そんな福島市でも、ホッとするようなスポットがたくさんあるワケでして。。。

まずは、そんな花も実もあるフクシマをご紹介しましょう。





まずは、コチラ。





えーと、、、ザクっぽいゲルググ??です、たぶん。

コチラは某オープンハウスの防犯用ですかね。

中にはヒトが入っている模様(ウソです)。

背中には福島県警のロゴが、、、(大ウソです)。


そして、やはりフクシマで気になるのは放射能被害による米問題。





米を売る上でこういう表示をされているトコロもあるんですね。


コチラは繁華街にて。





でかいバックスバーニーがショウウィンドウを陣取っています。





前回、フクシマレポートの際に出てきた『星のカービィ』的なキャラクターはコチラでした。
幼稚園のマスコットだったんですね。





コチラはオンチなヒトでも楽しめそうな歌謡スタジオとうたう喫茶。
そして世露死苦的な『五九楽(ごくらく)』。





焼き物系だから、『ひのくるま』ですかね。

経営が”火の車”でないことを祈ります。





そして、突如頭上に現れたコチラ、「ア・ゲ・ノ・ン」??

どんなお店なのかと、奥を見ると、、、





「アゲーン」でした。。。





福島駅上空に何やらグルグル黒ゴマが狂ったように飛び交っていました。





ハトの群れでした。。。

そんなハトたちに見送られ、翌早朝にフクシマを発ちます。




翌朝、4時起床で、準備開始です。


ちなみにこの時間のラジオ番組はラジオドラマ。

イイネ!と思って聞いているとスポンサーは某宗教系。
そして、次の番組も、、、宗教系でした。

田舎の朝はそんな時間なんでしょうね。


さて、まずは福島駅から東北本線に乗って黒磯駅まで出発です。





電車は、06:05発の黒磯行き。





正月の福島の早朝は、、、、激寒です。

5分ほどの電車到着の遅れもありながら、とりあえずは無事に出発。


電車の中は、朝までコースだったオヤジ&コヤジたちのせいなのか、それとも電車に乗ってから呑みはじめていたのかわかりませんが、若干酒臭い感じでした。

普段、自分も似たような感じなので、ヒトのことは言えませんけれどねw。


さて、6時半ちかくになると、東の空がだんだんと白ずんできました。





シルエットが美しいです。


郡山駅を過ぎた須賀川駅あたり、7時過ぎ、ついに夜明けです。




どーです、このスケール感!

スゴいでしょ?


しかし、この大地の向こう、ちょうど日が昇っているあたりに、いまだ事故の収束のメドがたっていないフクシマ第一原発があるワケです。

こんな美しい夜明けが、フクシマに訪れるのはいつなのでしょうか。

20年後?30年後?

思わず、そんなことを考えてしまった1月の朝でした。


さて、気がつくと日もどんどん高い位置に昇り、08時05分、黒磯駅に到着です。





日がすごくまぶしい、いい朝です。

この黒磯駅で宇都宮線(東北線)に乗り換えです。





黒磯駅を08時18分に出発。

ココからはけっこうヒトが乗ってきました。

仕事初めの方もいらっしゃったみたいですね。

もちろんこの時間まで呑んでいた方も。
イスに座った瞬間に、まさに瞬寝の酒まみれのオジさんがいました。。。

黒磯から約1時間ほど揺られて、09時09分、予定どおりに宇都宮駅に到着です。





じつはワタクシ、岡本という駅から微妙に記憶が曖昧です。
気がついたら寝落ちしておりました。


宇都宮駅からは、09時36分発の湘南新宿ラインで横浜まで。





首都圏のなんとなく見慣れた風景を見ながら11時48分、横浜に到着です。

やはり首都圏内は電車が混んでいますね。





この辺にくると、ビミョーな寝落ちを繰り返し、かなり頭もぼんやり、ボンクラです。

ココからは、11時58分の東海道本線の快速アクティ熱海行きに乗り換え。





横浜市を時間どおりに出発。

YOKOHAMAの都会を抜けると、目の前に海が広がりました。




13時32分、予定より5分ほど遅れて熱海駅に到着。

若干冷たい、いやかなり冷たい潮風が寝ている脳をスッキリ、ハッキリ。

気持ちよかったです。





ここで乗り換え予定の、13時31分発の東海道本線島田行きにギリギリに乗り換え。

電車が山間を通るので函南駅までは、ほとんどがトンネル。

ちなみに車内は観光客がかなり多かったです。
もしかして、箱根駅伝の影響ですかね?

車内BGMは、オバちゃん同士が話す病気自慢w。
やれどこどこがイタイだの、やれダレダレが入院だの、、、歳を取るって大変ですね。


車外には、山間と海というすばらしい光景にも関わらず、残念ながらヒトが多すぎて撮影できず。


14時20分、沼津駅を過ぎ、ちょっとづつ顔を見せはじめていたこの方が目の前に姿をあらわしました。




山頂付近は若干雲に隠れておりますが、ドドーンと雄大で美しい姿がそこにありました。


15時25分に島田駅到着。





ここから15時30分発の浜松行きに乗り換えです。





しかし、静岡といえば、、、そう!お茶。

線路の両脇には広大なお茶畑が広がっていました。





そして、静岡の名産といえば、、、そう!夜のお菓子「うなぎパイ」。





静岡県内、各駅のところどころに、こういった広告がありました。

しかし、夜のお菓子って謳っちゃうところが、、、若干エロ広告的なアレですねw。


途中の菊川駅では、地元のヤングヤンキーたちが大騒ぎw。

茶髪率高し。


天竜川には、大木が転がっていて、なんだろうと思ったのですが、、、2011年の台風12号の傷あとらしいです。

凄まじい濁流だったんでしょうね。

まだ、動いていない路線もあるようです。

自然災害の恐ろしさをあらためて認識しました。


そうこうしているうちに16時50分、予定どおりに浜松駅に到着。





ここから16時20分発の豊橋行きに乗り換えです。





途中の浜名湖あたりでついに日没。





しかし、キレイな夕日ですな。


ココまで福島駅から約10時間。

神戸までやっと半分超えたくらい?ですかね。


16時58分、豊橋駅に到着。





やっとのことで愛知県。

とにかく静岡県を超えるのに約4時間かかりました。
ホント、横長な県なんですよね。

日本狭しといえども、長かったです。


ココから東海道本線新快速に乗り換え。

17時04分発の米原行きです。





外はすっかり日が暮れてしまいました。

空がキレイですね。





このあと、少し寝落ちしてしまいました。


「寒っ!」と、太ももと足の冷えを感じて飛び起きると。。。





雪です。

ここは関ヶ原の合戦でお馴染みの関ヶ原ちかくの柏原駅付近。

急激に冷え込みはじめたと思ったら、外はチラチラと雪が降っており、まさに銀世界。

車内は暖房がついていたのですが、かなり冷え込んでいました。

岐阜は寒いんですね。


そして19時10分、米原駅に到着です。





気温は分かりませんでしたが、雪も降っていて、かなり激寒でした。

ここで最後の乗り換えです。

19時18分、姫路行きの北陸東海道山陽本線。





ここから神戸まで一直線で約2時間。

車内には、ビミョーに関西なまりのヒトが増えてきました。


外はすでに真っ暗闇。

そんな中、琵琶湖の畔を通り、京都、そしてサントリーの山崎蒸留所を横目に、新大阪、大阪梅田の変わり様に驚き、芦屋を介して、21時10分、ついに目的地の神戸市三ノ宮駅に到着です。





いやーさすがに疲れましたね。

とりあえずは、駅を出て予約しておいたホテルにチェックイン。


まずは腹ごしらえと、夜の三ノ宮の街へ繰り出しです。

と、ホテルの近くにこんなお店を発見、『ラーメンたろう』。

体の疲れもあり、とりあえずココに決定。






店内の内装はオシャレな感じで、BGMはジャズ。

“ボッカケ”ってなんだ??と思いながら、「ボッカケ丼セット」なるものを注文。

店員のお姉さんに、キムチが食べ放題とのことでススメられました。

キムチが食べ放題のラーメン屋は、いままでになかったなーと思いながら、出てきましたのがコチラ!





とんこつス—プに中細麺ですな。

意外とあっさりしていて、疲れた体には優しい感じでした。





そしてこちらがお待ちかねの「ボッカケ丼」。

「ボッカケ」とは、牛スジ肉とこんにゃくを甘辛くじっくり煮込んだ神戸下町の料理のコトらしいです。

コレをゴハンに乗っけて食べるのが神戸ッ子マナー。

肉の歯ごたえと、うな重的な甘ダレがゴハンに合って、とてもウマウマでした。


キムチが食べ放題なのは兵庫県特有のラーメン屋マナーかと思ったのですが、後から調べたのですが、どうもここ「たろう」だけみたいですね。

ちなみにこの「たろう」は神戸のオーソドックスなラーメンを出している有名店のようです。


空腹だったこともあり、あっさり食べ終わって、三ノ宮の夜を散策しようかと思ったのですが、さすがに引退前の千代の富士なみに体力の限界。。。


とにかく、まだ旅の初日。
老体にムチを打っても、何もいいコトないのでw、ホテルに戻り休むことに。

部屋に入るなり、黒磯駅のオジさんなみに瞬寝でしたね。。。


そんなこんなで、三ノ宮の夜はふけていったのでした。


明日は、ついにヒロシマに出発です。




(『計画的無計画な旅』 Vol.002へつづく)



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