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tokyo feature : January 25, 2012 @ 17:26

「青春18きっぷ」で行く──『計画的無計画な旅』 Vol.002


「旅は道づれ世は情け、思いたったが吉日、そうだ!旅に出よう」ということで、ワタクシ、カネコヒデシがじっさいに旅した土地を、独断と偏見をもってご紹介する”旅”シリーズ。


今回は、青春も過ぎたオトコのロマン感じる青春旅、”「青春18きっぷ」でフクシマからヒロシマまで行く、計画的無計画な旅”をお贈りします。


日本が唯一の被ばく国であることの証しであり、「核をもたず、つくらず、もちこませず」の非核三原則の原点、ヒロシマ。

いまフクシマで、ニッポンで起こっている現実を打開するヒントがソコにあるのかも??



『計画的無計画な旅』 Vol.002(三ノ宮駅(兵庫県神戸市)-広島駅(広島県広島市))


勝手気ままな旅ライフを楽しんで、無駄に青春を謳歌しようともくろみ、JRが発行する1日乗り放題のきっぷ「青春18きっぷ」を使って旅をする『計画的無計画な旅』2日目。


昨日は、さすがの旅の疲れから、ホテルに戻って、22時すぎにはあっという間に、野球をテレビで観ながら寝てしまったオヤジ並みに寝てしまったワタクシ。


朝は、07時30分に起床し、09時にはチェックアウト。

駅前のマクドナルドで朝食をサラッと済ませ、三ノ宮の街の探索へと出発です。


昨夜は駅の北方面(山側)を探索したので、本日は駅の南方面(海側)へ行ってみることに。


コチラの方は、飲み屋街──夜の街というよりは、商店街的買い物デパートゾーンなのと、神戸の観光スポットである旧居留地などもあって、どちらかというと昼の街という感じのエリア(写真上)。





街中にある三宮神社には、仕事初めのサラリーマン、サラリーウーマンたちが初詣に並んでいました。


そのさらに奥へ向かうと、異国情緒ただよう石造りの建物がならぶ、旧居留地です。









この辺りも阪神淡路大震災のときは、重要文化財に指定された建物がガレキの山になってしまったとか。。。







17年前の震災の傷跡が残っている場所は特になく、このあたり一帯はキレイに復元?したようですね。







やはりビルの名前は財閥系ばかり。

神戸の歴史を見ても、なんとか財閥の名前が出てきますもんね。





テナントとして普通の会社ももちろん入っているのですが、アパレルのお店が入っている建物がかなり多いです。

ちょっとした高級ブティック街的な感じになっているんですね、ここら辺は。





さて、ココからヒロシマへ向かうため、元町駅まで歩いて、神戸駅方面に移動です。







やはり、東の人間にとってはどーしてもヨコハマ的な匂いを感じますね。





さて、10時54分の神戸線に乗り、ほんの5分ほどで神戸駅に到着です。




三ノ宮が盛り上がっている分、コチラは落ち着いた街の様です。

トーキョーでいうと、神戸駅は東京駅で、三ノ宮は新宿といった感じですかね。





駅のまわりをちょっとだけ散歩してみると、、、

古い建物が残っています。





そして、コチラは湊川神社。
駅の1ブロック先にあります。

せっかくなので初詣でもと思い、境内へ。





しかしながら、並びすぎなくらい並んでんでいて、、、時間もあまりなかったので、あっさりあきらめました。





ふたたび神戸駅へ戻り、11時25分発の東海道山陽本線、姫路行き。

30分ほど電車に揺られ、12時01分に姫路駅到着です。





そのまま12時05分発の赤穂線、播州赤穂行きに乗り換え。





姫路を超えた辺りから、海側の風景がガラッと変わります。




海は見えなくなり、山に囲まれ、緑が広がります。

山陽線は、姫路を超えたあたりから山方面に入っていく路線なので、こういう風景になるんですねー。


ちなみにココら辺の中学生くらいの女の子たちは、オシャレな子が多かった印象があります。

オトコは、黙ってEXILE系。


さて、そんな人間観察も行いつつ、山間を30分ほど進み、到着予定の12時24分から5分ほど遅れて、相生駅に到着。





そのまま待ち合わせとなっていた25分発の山陽本線、岡山行きへ急いで乗り換え、岡山へ出発です。





ココから先は、ホントに山の中を通っているという感じでした。





コチラは、、、何ですかねー。

山の上にお寺があったのですが、、、あとで調べてみたのですが、おそらく「高嶺(たかみね)神社」。

それにしても、スゴい山の上にあります。





コチラは千種川。

よく見ると川岸や、中州にある木が川の流れの下る方向に斜めに傾いているんですよ。
それに木の高い位置にボロボロのゴミが引っかかっていたり。。。

台風12号の爪痕がいまだに残っているんですね。





この辺りは集落全体が、ほぼおなじつくりの家なんですね。

用水路で集落が分かれていました。





コチラは三石という駅。
山間にある、何かの大きな工場が特徴的の町です。




金剛川。

この日は、気持ちいいくらいの正月の日本晴れです。

車内は暑いくらいでした。


そして、この山間地域にもかかわらず、、、





こういった大企業の工場がたくさんあるんですね。


ちなみにこのあたりの電車には、学生がたくさん乗ってくるのですが、特に”なまり”を感じなかったです。
この地方はそんなに強い”なまり”はないんですかね?


そして、13時37分、岡山駅に到着です。





生まれて初めて来ました、岡山市。

ということで、途中下車決行です。




コチラが岡山駅。

かなり大きい駅ですね。


岡山といえば、、、





やはりこの方、「桃太郎」。

ハトだらけでしたが。。。


そして、、、





バンカラ!?

何でしょうね、、、「青春感謝」と書いてありました。

調べてみると、さまざまな才能を輩出した第六高等学校の「六高マン」とのこと。


「桃太郎」像の先へ、ふと目を遠くに向けると、、、





『SKY MALL 21』なる商店街を発見。





神戸もそうでしたが、こういったアーケード商店街が充実していますね、コチラは。





アレ!?なんかのロゴに似ているような。。。





このアーケード商店街を通り抜けると、、、





市内を南北に流れる西川にぶつかります。


ポカポカ陽気だったこともあり、ベンチに座って昼ゴハンを食べている方がたくさんいらっしゃいました。

どうやら、岡山ッ子の憩いの場になっている場所のようです。

そして、、、





味将軍。。。

このロゴのセンス、キライじゃないです。


そのまま駅へ戻り、14時30分発の山陽線に乗り。。。





15分ほど揺られて、14時47分、倉敷駅に到着です。

行ってみたかったんですよねー、倉敷。

ということで、コチラでもぶらり途中下車。





日本のジーンズ業界を支える岡山県の駅は、みんな大きいですね。





コチラは南口。

大きな花時計が出迎えてくれます。


江戸時代に天領として栄えた商人の町ということもあって、「白壁の町」「文化の町」として有名な倉敷。

この南口の先に美観地区という、古い白壁の建物がならぶエリアがあるとのことで、とりあえずソコへ行ってみることに。。。





コチラは香川が近いこともあって、うどんが定番なんですね。





神秘を感じる細道を抜けると、、、





やはり、アーケード商店街。





この”えびす通商店街”が、美観地区の入り口までつづきます。





コチラは途中にある岡山ボーイたちのたまり場。

アイドルブロマイドに盛り上がる若人を見て、帰らぬ日々を思い浮かべます。


彼らに初々しさを感じながら、その先へ進むと。。。




コチラが美観地区と呼ばれるエリア。

白壁の街と呼ばれるだけあって、壁が白いです。





コチラは中銀の呼び名でお馴染みの中国銀行。





古い地区だけあって、ハニワも出迎えてくれます。





蔵の街、倉敷。。。




昔のニッポンはこういう風景だったんでしょうな。


ちょっと疲れたので、このあたりで有名なカフェ「三宅商店」で一休み。





この抹茶のシフォンケーキが、甘さ控えめで激ウマでした。





そんなこんなで、時間を忘れて街を探索していると、日がゆっくりと傾きはじめました。





コチラは歴史ある酒造メーカーさん。

チアリーディング用のでかいポンポンがかざってありました。


こんなお店もあります。





「オール・ザット・ジャズ(なんでもあり)」ってことなんでしょうな。




コチラは、洋館などもならぶ、ちょっと和洋折衷な地区。





このすばらしい洋館スタイルの建物は、大原美術館。

トーキョーの網町三井倶楽部みたいなつくりでした。

意外と早く終わってしまっていたので、残念ながら入れませんでしたけれどね。





ツタがすごい、カフェ&バーの「EL GRECO」。

建物自体も古い感じでした。





何故か、四万円くらいするリアルなシベリアンハスキー像に見送られ、美観地区を後にします。

しかも、ナゼ「猫にまつわる縁起のお話」で、シベリアンハスキーなのか。
謎は深まるばかり。。。

恐るべしです。


美観地区は、古い建物ももちろん残っているのですが、つくられた街という感じで、九州の黒川温泉っぽい印象を受けましたね。


さて、倉敷駅方面へ移動していると、建物の上からなにやら刺さるような視線を感じます。

ダレだ!?





ダレ、、ですかね?





この石像は、ここの幼稚園の屋上にいらっしゃいました。

きっと園児たちをその厳しい目で見守っているんでしょうね。

ちょっとコワいけれど。。。


さて、若干お腹も空いたので、かるく何かを食べようと街を探索します。

「おっ!」っと見つけたのが、コチラのお店。





残念ながら正月休み。

かなり行ってみたいお店NO.1でした。





コチラはアニメ『タッチ』に出てきそうなカフェ。

名前は「南風」、、、ではありませんでした。

コチラもお休み。





特に意味はないのですが、『トップレディ』というフォントが可愛かったので、思わず。。。


そして、この先へ進むと先ほどの”えびす通商店街”に戻りました。

あ!





やはり、『Lee』ですよね。

駅前まで戻る途中に、なんだかスゴい建物を発見。





どうも旅館だったようですが、洋式な感じからハイカラさを感じます。





コチラは「明洋軒」という定食屋。
気になったのですが、入らず。。。

やはり西の方ということで、、、





今回は「ふるいち」という岡山では有数のうどんチェーン店で、自慢のぶっかけうどんを食べてみることにしました。





一番人気だという「肉天ぶっかけ」を注文。

コシの強い麺がとても美味しかったのですが、意外と味が濃かったですねー。




さて、うどんを食べ終えて外に出ると、すでに日も暮れていました。


コチラは東西が陸なので、時期によっては陸から日が昇り、陸に沈むという感じなんでしょうね。


倉敷駅の北口へ移動してみます。





北口は開発地区みたいで、、、





大型スーパーのほかに、アウトレットパークなんかもありました。

パーク内には、倉敷ヤンキーたちが集って、かるーい集会を開催中。


そんな中でも一番気になったのはやっぱり、、、





「JUMP SHOP」です。
週刊少年『JUMP』の「JUMP」です。

倉敷ヤングたちが『ワンピース』の商品に群がっていましたね。


さて、名残惜しくも倉敷を離れる時間になってしまったので、駅へ戻ります。





18時57分発の山陽本線の岩国行きに。





コレ一本で広島駅まで行けます。


ということで、ついにヒロシマへ出発です。


移動中、車内マナーに関する広告があったのですが、、、





だったり、、、





だったりと、西日本マナーのダジャレ要素満載でした。

ちなみに個人的にかなり気になったのは、コチラ。





「節電のお知らせ」です。

西日本の方が、意外と真摯に、ナーバスにやっているような気がしましたね。

神戸なんかは車内の電気を消していて若干暗かったりしていましたが、これ震災どうのというよりは電気代節約的な、橋本風アンチ電力会社的な感じなんでしょうか。





そんなことを考えているうちにラーメンの街、尾道に到着。

ラーメンも気になったのですが、とりあえず先を急ぎます。


途中、車内が急に寒くなり、外の天気が雨模様に。

ついに、入野(にゅうの)という駅あたりから、雨が夜更け前に雪に変わってしまいました。





もともと予報ではヒロシマ方面は雪という予報でしたが、予報どおりの雪模様。

暗くなった雪の街並を見ながら、ダラダラしていると。。。





お!「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」が。。


ってことは、、、





ついに広島駅に到着です、21時30分。


フクシマから約39時間。

無駄に長かった道のり。。。


ホームに着いて、まず目に入ったのが、コチラ。





駅”そば”じゃなく、駅”うどん”。

さらに!





まだ「検挙済!」のシールが貼られていない(この時点で逮捕済)、”平田 信”容疑者の指名手配ポスター。

いい感じで、のんびりな印象を受けます、ヒロシマ。


そして、改札を出ると、そこは。。。




大雪でした。





広島駅から、路面電車に乗り換えて、広島市内の中心部へ移動です。





コチラが広島市の路面電車。

車内が広くて意外と快適です。

そして、、、けっこう揺れます。


まずは、ホテルへチェックインするために袋町駅へ。





途中、いい建物があるなと思って立ち止まってみると。。。





コチラは頼山陽史跡資料館。

頼山陽とは、江戸時代の日本を代表する漢学者。

詳しいことはウィキペデアで!


そんなこんなで雪の中、平和通り沿いのホテルに到着。


チェックインをさっさと済ませ、腹ごしらえのために、ヒロシマの夜の街へ。





コチラは広島随一の繁華街、薬研堀。





ヒロシマではお馴染みの『イイパパ』に歓迎を受けます。


ヒロシマといえば、やっぱりお好み焼き!

ということで、本日の夕食はコチラへ。





『八紘(はっこう)』。


歓楽街のど真ん中にあるこのお店は、麺がパリパリというので有名らしい。


とりあえず、コイツをあてに、芋焼酎のお湯割で冷えきった体を温めます。





若鶏きじ焼き。

とろとろのチーズが、やわらかい鶏肉とからまって、、、ウマいですw。


そして、、、





ジャーン!

ついに登場。
コチラが『八紘』のお好み焼き。

麺がパリパリで、東京ではあまり味わえないような食感。

ソースもおたふくのドロソース。

激ウマでした。


この麺が美味しかったので、追加でやきそばを頼んでみました。





やはり麺がパリパリ。

味自体は薄味で、お好みでおたふくソースをかけるという感じですかね。


しかし、お好み焼きもふくめ、ちょっと気になったのが、もやしの臭み。

個人的にはもやしの臭みが苦手。

とはいえ、それ以外は満点体操なみに満点でした。


そういえば、店内のテレビでニュースを見ていたら、期せずして福島原発事故の話題が。。。

店内には、30代前半くらいのカップルが1組いた(正月明けでまだ混んでいない)のですが、お店のヒトふくめ、会話することなく、そのニュースに集中していました。

やはり、西のヒトの方が原発問題に関して意識レベルが高いんでしょうかね。

しかも、ニュースも東日本よりも内容が濃かったです。



店を出ると、すでに雪も止んでいて、空にはキレイな月が出ていました。


体の疲れと寒さもあり、ヒロシマの夜の街探索をあきらめ、そのままホテルへ戻ることに。

ちなみに、この日もやはり即寝。


遠く離れた地で、原発問題に対する真摯な態度に触れることが出来た気がした、ヒロシマの夜でした。


明日は、ヒロシマの街を探索です。




(『計画的無計画な旅』 Vol.003へつづく)



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