TYO magazineトーキョーマガジン

Archive

 

rss 2.0

Daily Life w/ Music : October 9, 2012 @ 16:13

FILE 142 V.A『DISCOVER NEW JAPAN 民謡ニューウェーブVOL.1』


ディスクレビュー コーナー『日々是音楽』では、”トーキョー マガジン”が最新の音楽情報を独断と偏見で、自信を持っておススメするいちまいを紹介していきます。



FILE 142 V.A『DISCOVER NEW JAPAN 民謡ニューウェーブVOL.1』


古くて新しい日本のルーツ・ミュージックを収録したコンピレーションアルバム『DISCOVER NEW JAPAN 民謡ニューウェーブVOL.1』がリリース。


労働の唄、豊作の唄、喜びの唄、祝福の唄、祈りの唄、鎮魂の唄などなど、、、それぞれの土地ではるかむかしより唄いつがれてきた民謡のかずかず。

失われつつあるその土地の”風土”というものが唄われている。


本作では、そんな日本の土着的リズム/メロディーの美しさを現代風にアレンジした11曲を収録。



おススメは、”サヨコオトナラ”が唄う「アワ~ふたつでひとつ~」。
コチラは、「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ、踊る阿呆に見る阿呆、おなじ阿呆なら踊らな損々」の”よしこの”でお馴染み、日本三大盆踊りの阿波踊りネタ。
縦ノリな感じに、思わずカラダが。。。


富山県出身のヒップホップアーティスト”DENPUN”が、ヒップホップビートに富山を代表する民謡「越中おわら節」を大胆にサンプリングした「mirage land」。
メローな感じが、とても気持ちがイイ。


そしてアイヌの伝統楽器トンコリ奏者の”OKI”による「hup tare dub」。
コチラは、2004年に72歳で亡くなったアイヌ音楽家の”安東ウメ子”が唄う「hutare dub」をこの作品のために微調整した、エクスクルーシヴ・ヴァージョン。
アンビエントにも近いダブサウンドと、心に話しかけるような”安東ウメ子”の唄が、ぶっ飛ぶほどの気持ちがいい。


さらに”二羽高次”と”ヨシダダイキチ”による「会津磐梯山は宝の山よ〜」でお馴染みの福島県の民謡「会津磐梯山」。
シタールの音色に手拍子ビート。民謡独特の”節”の効いた唄い方。
カラダに抵抗なく浸透する音楽。


最後に、”アラゲホンジ”による「外山節」。
岩手民謡である「外山節」を、ピアノと笛、太鼓でカヴァー。
まさに和洋折衷な一曲。


監修は、編集者の”大石 始”氏。

民謡DJとしてもお馴染みの彼。

今作でもやはりセレクトがすばらしい。


しかし、どの曲もやはりメロディと”間(ま)”が性に合うというか、やはり日本古来の独特なバイヴレーションがとても気持ちがイイ。
コレこそ、まさに日本のココロ。


ちなみに民謡とは、その時代の流行歌という意味もある。

言ってしまえば昔のヒットソングなワケで、『ベスト☆ヒット☆JPN!』みたいなモノなのだ。


どうしても洋楽だったり、K-POPなどの輸入音楽が良しとされてしまっている現代。

まずは日本の音楽をいまいちど見つめなおすコトからはじめてみよう。


さあ、祭りだ、祭り!呑んで唄って踊り明かそうではないか!!、、、あっ、いまは踊って明かしてはダメな国だった(笑)。





V.A
『DISCOVER NEW JAPAN 民謡ニューウェーブVOL.1』



価格:¥2,300(税込)
レーベル:Tuff Beats(UBCA-1029)

発売日:2012年10月10日


□トラックリスト
01. 藍や真紅に白い百合/アラゲホンジ
02. あんせんこんせん/馬喰町バンド
03. アワ~ふたつでひとつ~/サヨコオトナラ
04. 黒鳩(青ヶ島民謡)/島音流
05. mirage land/DENPUN
06. hup tare dub/OKI
07. 会津磐梯山/二羽高次 × ヨシダダイキチ
08. Yoisura – Bushi/JUZU a.k.a. MOOCHY
09. ドン底節/永山愛樹(from TURTLE ISLAND)
10. 外山節/アラゲホンジ
11. トバルマ(八重山民謡)/KOYO


Tuff Beatsオフィシャルサイト:http://www.tuff-beats.com/


Comments are closed.

Trackback URL