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ブラインドからのぞき見た世の中 : August 20, 2013 @ 14:33

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.94『68年目の矛盾』



2013年8月15日、68年目の終戦記念日をむかえました。


ここ数年いろいろなコトが起こりすぎて、忘れてはいけない日がおおくなってしまいましたね。

すべてをおぼえきれなくなってきました、、、自分だけか。

ということで、ワタクシはこの日を「ナニが起きて、どうなったのか?」と、
思い出して考える日ということに勝手に決めました。


しかし、先日、放送されたテレビ番組中で「終戦日はいつですか?」という街頭インタビューがあったのですが、
10代、20代のオニーチャン、オネーチャンはじめ、30代、40代、さらには50代の方ですら、
日にちを間違ったりして、かなーりぼんやりしちゃってましたね。

まあ、「68年前のことなんて知らねーよ!」と言ってしまえばそれまでですが、それにしてもお粗末な現実です。

たしかに戦争は現実的には体験していないけれど、
起こったコトの恐ろしさを学ぶ機会はたくさんあるワケですから、
ぜひとも学んでいただきたいモノですがね。


ちなみに、太平洋戦争の終戦日は、世界的には1945年9月2日。

日本は、「玉音放送」があった、8月15日を終戦日としています。


そもそもなぜ日本は戦争をはじめたのでしょうか。

実際のトコロは”チカラの拡大”なんですよね。

チカラを持つと、ソレをつかいたくなる。
ただそれだけですよ。


太平洋戦争、いわゆる第二次世界大戦は、
日中戦争からよく分からない紛争がダラーっとつづいていたワケですが、
英米仏との関係が悪化。

1941年12月8日に、「ニイタカヤマノボレ一二〇八」の暗号電文により行われた、
ハワイの真珠湾攻撃が開戦日とされています。

日本の攻撃を知っていて、わざと攻撃させただの、そんな戦争屋上層部の意図だの陰謀論は、
置いておくとして、そのときに2千人強のアメリカ人を殺したのは事実。

そこからの泥沼化は、さまざまな戦争史をウィキったり、戦争関連の映画を観れば、
なんとなーく分かると思いますので割愛しますが、
日本人がヒロシマやナガサキを忘れないのとおなじように、
戦後68年経ったとしてもアメリカもパールハーバーを忘れてはいません。

いまだに「Remember Pearl Harbor!」なんてコトバがツイッター上を飛び交っているワケですから。


それに、真珠湾攻撃によって殺された兵士の両親も、日本のヒロシマやナガサキで被曝した市民同様、
「カタキをとって欲しい!」と米軍に切望しただろうと、容易に想像できますよね。

人間のイノチの重さは、日本人だろうが、アメリカ人だろうが、すべて一緒ですから。

結局、戦争なんて、そんな”負のカルマ”しか生まないワケです。


すべては、自分たちには「チカラがある!」という、自分勝手な”オゴリ”からはじまってしまった戦争。


さて、そこから70年以上経った現代。

いまや、”核を持たない”という宣言までした国が、「核の抑止力は必要だ!」なんて話がよくでてくるという始末。

現代のさまざまな状況を考えたら、もしかしたらそれは間違いではないかもしれない。

しかし、それがホントにいいのでしょうか。


じつは、自分のなかにもさまざまな考えや感情が混在していています。

もともと、人間は矛盾の塊なんですよね。

作家の”田口ランディ”が、とある番組で「人間、ひとつのことだけを考えているワケではない。
自分の中にもその考えはあって、ただソレを選択しないだけ」と語っていましたが、まさにそのとおり。

先の戦争では、”戦争をしない”という選択肢があったにもかかわらず、それを選ばなかったというのが事実。

やはり、憎しみが憎しみを呼ぶような選択肢は避けるベキでしょう。

武力は一時の安心でしかなく、永遠の安心ではない。


しかし、かなしいかな、闘争心は人間の動物的本能。

でも、できればそれは文化的につかいたいですよネ。

ヒトなんですから。


戦後から68年。

さまざまな”考え”が混在する現代、矛盾の時代ではありますが、
まずは先の戦争の総括からはじめた方が、今後の日本のあり方がわかるのでは。

みなさんはどのように考えますか?




坂本サトル「風のゆくえ」


旅路 良



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