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Movie Life : July 9, 2014 @ 17:37

MOVIE LIFE 132 『リアリティのダンス』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画を中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)





MOVIE LIFE 132 『リアリティのダンス(原題:La Danza de la Realidad<The Dance Of Reality>)』




ホドロフスキーが原点に立ち戻り生みだす、癒しの物語。



□ストーリー

権威的な父親との軋轢と和解。

ホドロフスキーを自身の父親の生まれ変わりだと信じる、元オペラ歌手の母親との関係。

そして、ホドロフスキー少年が見た“世界”とは──。






□オレ意見
評価:☆☆☆☆☆(満点は5個)

約23年ぶりとなる”アレハンドロ・ホドロフスキー”監督の最新作が、堂々の登場。


2014年で85歳になったホドロフスキー監督。

先日の記者会見では、相変わらずのエキセントリックっぷりを見せつけ、
ムダに元気いっぱい度をアピールしていた。


今作は、自身の少年期が主人公となり、彼の父や母、そのまわりの生活などが錯綜する、
まさにホドロフスキー監督自身の自叙伝。


撮影地は、生まれ故郷チリの田舎町とのコトだが、
それにしてはオリエンタルチックで、ギャランティックという、
かなり摩訶不思議なセカイ感が印象的。

しかし、それはじっさいにそういう感じの街だったらしく、
銅山のふもとの港町というコトもあって、
そういうさまざまなカルチャーがぶつかり合っていた土地だったとのコト。

なるほど、この町で生まれ育ったのであれば、
『エル・トポ』や『ホーリー・マウンテン』などのカルチャーのごっちゃ混ぜ感もナットク。

この町にして、このヒト的な。


それにしても作品からは、”熱量”というか、”パワー”というか、、、
そういったとてつもなくスゴい”ナニか”が、空気を通してヒシヒシとつたわってくる。

それを、なんというコトバで表現したら良いものやら、とてもむずかしいのだが、
とにかく神秘的で独創的、創造的で破壊的なそんな作品。


おそらくコレは、ホドロフスキー監督の遺言なんだとおもう。










2014年7月12日より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、 渋谷アップリンクほか、全国順次公開!

『リアリティのダンス』






監督・脚本:アレハンドロ・ホドロフスキー


出演:ブロンティス・ホドロフスキー(『エル・トポ』)/パメラ・フローレス/クリストバル・ホドロフスキー/アダン・ホドロフスキー


音楽:アダン・ホドロフスキー

原作:アレハンドロ・ホドロフスキー『リアリティのダンス』(文遊社)

配給:アップリンク/パルコ


オフィシャルサイト:http://www.uplink.co.jp/dance/



© “LE SOLEIL FILMS” CHILE・”CAMERA ONE” FRANCE 2013


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