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ブラインドからのぞき見た世の中 : January 30, 2015 @ 19:59

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.129『イノチの優劣』



さて、例の中東の某国?による邦人誘拐事件。


ジャーナリストの方の解放情報はまだされていないようですけれど、
相手の要求もコロコロ変わっているので、
目的がいまのところ見えていないという感じですよね。


片方のひとりが殺されたという情報が錯綜し、
それにともなって、ワレワレ、ニッポン国民の意見も二分化しとりますな。

「アイツは、あーだから殺されても仕方がない」とか、
「自己責任だからアイツが悪い」とか、
「あの人はアレだから殺して欲しくない」とか。。。

バーチャル、リアルふくめ、とにかく国内だけでもアルコト、ナイコト、
さまざまな意見が飛び交ってます。


しかし、この状況にちょっとした違和感を感じてしまっているのは、
ワタクシだけでしょうかね。

ちなみに、殺されても仕方のないイノチってナンなんですかね?

その考え方って、ぶっちゃけ相手と同レベルまで”落ちて”、
いや堕ちてしまっているような気がします。

だいたい、その人のイノチの価値や優劣は、ダレが決めるのでしょうかね。


もし自身に同様のコトが起こったとき、
ダレがどんな権限で、自分のイノチの価値を決めるのか。

かなり気になります。

だって、ぜんぜん知らないヒトに、
殺されても仕方がないとか言われちゃうワケですからね

そんなコト、ダレも決めるべきではないでしょう。

ヒトのイノチってそんな軽いもんじゃないし。

どうも自分にその状況を置き換える、
というイメージができない方がおおいみたいですな。


そんな風潮が、おそらくここ10年ほどがピークになっているように感じます。

だぶん、まちがいなく原因は、
10年前におこったイラクのファルージャで起きた邦人誘拐人質事件かなと。

あの事件も、いまだに匿名で被害者本人に
「迷惑をかけた責任を取れ!」だの、
「税金返せ!」だの、
手紙や電話がかかってくる現状って、
ナンなんですかね、ホントに。

そりゃ、モンクを言うのは自由ですけれどね。

でも、モンクをいうなら、匿名でなく、自身を明かして言えよ!って感じです。

ダレが彼らの個人情報を漏らしているのかの方が気になるところですが。。。


なるべくしてなったという部分もすくなからずあるのかもしれませんが、、、
なってしまったものは仕方がないワケですよ。

だからって、そのヒトのイノチの優劣をつけていいかどうかは、
ちょっと疑問ですな。


世界情勢的な流れでいうと、
2001年のNYの同時多発テロ以降、
いやいや70年代からのアフガン戦争以降、
しいていえば、冷戦以降、
「お前ドッチだよ!」的な、
ふたつのセカイしかない状態がつづいてます。

とくに、この10年ほどの中東諸国の一部の状況は、
言ってしまえば、完全に欧米諸国からのパワハラですよ。

オレがまもってやる!的なよく分からないハラスメントに、
翻弄されまくってます。

ちなみに何十年とおなじようなパワハラに翻弄されているという意味では、
戦後のニッポンも、じつは変わらなかったりして。


その状態に「くそったれめ!オレたちの主権はドコにあるんだ!!」と、
ガマンの限界ラヴァーズが来て、
爆発してしまったのが、現状の中東地域。

ニッポンも爆発寸前ではありますが、
ただ、爆発の仕方というか、反発の仕方、反抗の仕方が
中東の方がちょっと過激、いやだいぶ過激ですな。


とはいえ、今回の例の国のやり方はだいぶマズイのかなと。

といいつつも、
某国による無関係な一般市民を巻き込む空爆もマズイとおもいますけれどね。

結局南極、とどのつまり、
ドッチもドッチでおなじことをやってるワケですよ。


そんな状況に、巻き込み確認されずに、
両方から巻き込まれたのが我が国ニッポン。

10年前同様、今回においても、
政府のゴテゴテ感はもうどうしようもないですな。

あの事件を国レベルでキチンと総括していないから、
アタフタしてしまうんだとおもうんですけれど。

どういうカタチにしろ、東西、右左、ドチラかに関わるということは、
必然的にそういった状況を生む可能性があるワケですよ。

残念ながら、経験がまったく生かされていない。

この10年、この国はナニをやってきたのやら。。。


本題にもどりますが、
そのヒトのイノチの価値は、そのヒトでしか決められないハズ。

イノチはとても尊いモノなワケで、
いつの間にか、ナンでなのか、
ヒトのイノチの重さがかるくなってしまった現代ニッポン。

ゲームのセカイのような死んでもリセットすればまた生き返る!
なーんてコトはないんですからね。

いま一度イノチについて考えた方がいいのかなーとおもう今日このごろですが、
みなさんは今回の事件をどのようにかんがえていますか?


まずは、カレが無事解放されることを祈ります。
Please do not kill him! I wish the country to free him safely.
#ISIL




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