TYO magazineトーキョーマガジン

Archive

 

rss 2.0

Movie Life : February 16, 2015 @ 20:49

MOVIE LIFE 137 『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画を中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)




MOVIE LIFE 137 『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』




疑え!



□ストーリー

・Chapter1「中島兄弟」(2009年)

ある「事件」が起きた。

だが容疑者である少年・ノリツグ(通称「弟」)は、証拠不十分のために釈放される。

数年後、「事件」のことを知った映像作家志望の学生「ワタシ」は、その真相にせまろうとカメラを手にし、現在の「弟」が所属するパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」に潜入する。


・Chapter 2「クリスティ」(2007年)

重度の身体障害者・モンマと知り合った「ワタシ」は、特殊改造された車椅子を操り、精力的に活動・発言する彼の姿に、いまの自分よりも充実した生活を送っているのではないか?と強く疑問を感じるようになる。

そして偶然出会ったアメリカ人留学生のクリスティに対し、思い切ってアクションをおこすのだが──。


・Chapter 3「リリィ」(2010-2014年)

有名になりつつあるモンマにテレビのドキュメンタリー番組出演の依頼が来る。そんな中、東日本大震災が起こったことで、それぞれの日常は考えもしなかった方向へと変化していく。

原発事故を抱えた日本で暮らす「ワタシ」が「行き着く先」の本当の意味とは?






□オレ意見
評価:☆☆☆(満点は5個)


『Fragment』や『INNERVISION』などの映画作品、そしてフジテレビ『NONFIX』などの映像ディレクタ—をつとめる”佐々木 誠”監督による最新作が登場。


先行上映会のトークショウで”リリー・フランキー”氏に「”うすらぼんやり”しちゃった作品」と、ダメ出し&命名されてしまった本作。


なるほど、タイトルから想像されるモノとは、かけ離れた感じに仕上がっているのが”うすらぼんやり”感を助長しているのかも。

だが、小魚の骨がノドに刺さっているがごとく、ナニかがつっかかる。


現実と非現実、ノンフィクションとフィクション、そのボーダーラインがわからない。

すべてホンモノであって、すべてニセモノ。

ドレが本当で、ドレがウソか。

「疑え!」というコトバに答えがあるのか。


よく分からない自問自答モードにはいってしまう、そのぼんやりとしたナニかが、「また観たい」という衝動にかられてしまう。

じつは、そんな中毒性のある、ちょっとキケンな映画かも。


とにもかくにもコジレタ世代に贈る、コジレタ作品というべきか。。。






2015年2月14日より、渋谷アップリンクにてレイトショー公開!

『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』






監督:佐々木誠 

出演:門間健一/中島教知/中島朋人/クリスティーナ・ロバーツ/MAMI/竹馬靖具/熊篠慶彦/山本修司/LILY/想田和弘/戌井昭人


英語字幕:Garro Heebae
イラスト:サイトウユウスケ
デザイン:高橋キンタロー/足利瑞枝 

協力:鉄割アルバトロスケット/上田茂/TOOWAII/Takashi Sasaki and Converge+/小山巧/Terumi Hashimoto Myhrvold/松田高加子/蔭山周(『裸over8』)/斎木琢磨

予告編ナレーション:ロバート・ハリス
予告編音楽:UNpro by hideki 

※G指定


『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』オフィシャルサイト:http://sasaki-makoto.com/





Comments are closed.

Trackback URL