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ブラインドからのぞき見た世の中 : June 30, 2015 @ 23:55

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.139『言の論は自由か?』



えー、さてー、例の”酒鬼薔薇聖人”こと元”少年A”による手記『絶歌』が発売して、
リアル、バーチャルふくめ賛否両論の嵐が吹き荒れておりますな。


ある人は、「なぜそんなもん出すんだ!」とか、「ある人は出すのは意義がある!」とか、
さまざまな意見が飛び交っていますが、
個人的にはドチラかといえば後者の方なんですよね。

出すコト自体に関しては意義があるか、ないかは別にして、いいのかなと。

それは一応、この国は「言論の自由」が保障された法治国家なハズなのでね。

それに、カレのようなモンスターを生みだしてしまったという理由?原因?も知りたいという、
ちょっとした興味ももちろんありますし。。。

まあ、世の中的には、成功例の本ばかりが目立ってますから、
その分こういう失敗?例的なモノが見えづらい傾向になってきているのが、
またこういうモンスターを生みだしてしまう現状なのかなとも、
勝手に危惧しちゃったりなんかしております。

とにかく、その本を「買う」「買わない」の選択に関しても、
その人の自由が保障されていますので、
読みたくなければ、買わなければいいだけの話なんですよ。


だから、その本を買った人や、出版した出版社、
取り扱う本屋を非難するのはおカドちがいかと。


もしかしたら、非難すべきは、彼のようなモンスターを生み出してしまった社会システム、、、
つまりワレワレなのカモですけれどね。


しかし、このところの「言論」に対して、
統制しようという動きがだいぶ目立ってきているような気がします。

正確には、震災以降ですかねー。

ある程度の言論が不自由になりはじめているのは、感じています。


チマタで話題の例の青年議員たちによる勉強会?「文化芸術懇談会」なるものもしかり。

例の「『沖縄タイムス』と『琉球新報』は潰れた方がいい」発言、
「私が本当につぶれてほしいと思っているのは、
朝日新聞と毎日新聞と東京新聞です」のツイッター発言でおなじみ、
作家の”百田尚樹”氏しかり。


ま、彼らも言うだけなら自由ですからね、
ギャグでもシャレでもいいんですけれど、
でも、自由には責任がともないますから。

ナニよりも「思想的にどうなのよ?」って部分なんですけれどね。

近代的、文化的、芸術的な感じがまったくないですな。

「文化芸術懇談会」、、、完全にナマエ負けしてます。

“百田尚樹”氏なんかは作家ですからね。
言論の自由で生きているヒトが自ら言論の自由をせばめるような発言、
しかもこのタイミングって、あまりギャグになってないですわ。

さまざまな意見の新聞がなくなればって、
ソレ、政府公報だけでいいってコトなんでしょうかね。

ますます変な国家にちかづいてしまうとおもうんですけれど。。。

まあ、カレ流の炎上ビジネスなのかもしれませんが、
とにかく、いろいろ言っていること自体がメチャクチャすぎて、救いようがないですな。


“言論”とは、”言”を”論”ずるですからね。
カレらがやっているのは論じてはいない、
ただの言いっぱなしでしかないような。。。

コレでは放置国家ですわ。

という感じで、自由すぎる”言”あっても”論”ずるにならず。


それにしても、世の中的にゆっくりと言論統制の思想にむかいつつあると、
感じているのはワタクシだけでしょうかね。
みなさんは、今回の出来事をどのように感じましたか?



大貫妙子「雨の夜明け」




旅路 良



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