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Movie Life : January 10, 2017 @ 20:57

MOVIE LIFE 146『この世界の片隅に』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画を中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)



MOVIE LIFE 146『この世界の片隅に』



わたしはここで生きている。



□ストーリー

1944年広島。

18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、
生まれ育った江波から呉へとやって来る。

それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、
一転して一家を支える主婦に。

やがて戦争は激しくなり、
空襲にさらされ、
町並みも破壊されていく。

そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが──。






□オレ意見
評価:☆☆☆☆☆(満点は5個)

『漫画アクション』にて連載されていた”こうの史代”による漫画作品が、
クラウドファウンディングで待望の映画化。

話題が話題を呼び、すでに上映開始から1ヶ月をすぎても、
さらに上映会場が増加しそうな勢いとなっている、
短館系映画としては大奮闘中の本作。


なるほど、ちょっとちがった目線からみた戦争、、いや青春映画。

しかし、なんだろう、、、コレといって「激動の!」とか、「時代に翻弄!」とか、
そういうドワーっとした物語的なヤマがあるワケでもないのに見入ってしまう。

いつもぼんやりとした主人公”すず”の日常を描いているだけなのに、
ものすごく物語に惹きこまれるのはなぜか。。。


なんてことない少女による、なんてことない日常の物語。
時代が第二次世界大戦時代だったというだけ。。。

軍属、軍人がナンバーワンだ!とか、
そういう感じもまったくなく、
やるせなさを感じながらも、
ただただ過ぎていく日常。

おそらく、
そういう物語のススミ方が、
自分の祖母や祖父はこんな感じで戦中を暮らしていたんだろうなーという、
いわゆる自分との、いや親族との重ねあわせ的な部分で、
どうもココロにのこる、、、んだろうーなー、この物語は。


あとは、”のん”こと”能年玲奈”のあのぼんやり感が、
主人公のぼんやり感ともあっているのかも。

あとは、イラストのゆったりした雰囲気も良いのかモネ。


戦中の庶民の庶民による庶民のための物語。

ぜひ、その雰囲気を感じてほしい。









2016年11月12日より、全国拡大ロードショー中!

『この世界の片隅に』




監督:片渕須直


出演(こえ):のん/細谷佳正/尾身美詞/稲葉菜月/牛山茂/ほか


原作:こうの史代

脚本:片渕須直


オフィシャルサイト:http://konosekai.jp/


© こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会


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