ブラインドからのぞき見た世の中 : February 16, 2017 @ 14:43
ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.175『6年目を前に。。。』
えー、さてー、先日、放送されたNNNドキュメント「お笑い芸人vs原発事故 マコ&ケンの原発取材2000日」の回、コレ、オモシロかったというか、内容がかなりヤバかったですなー。
ヤバさで言うと、”オリバー・ストーン”監督の映画『スノーデン』と同等くらい、、
ですかね〜。
最近の「日テレ」にしては、かなりガンバった内容かと、、、
“いま”の原発事故における報道の状況に迫っていたと思えます。
ようは、3.11にともなう福島第一原発の爆発事故からの、
東電や政府のいちいちボンヤリとした記者会見や発表に納得のいかなかった、
お笑いコンビ”おしどり”の”マコ”氏が、
しびれを切らしてすべての会見に突入した。。。
という、ドキュメント番組なのですがね。
この”おしどり”の”マコ”氏、
彼女の下調べ力というか、取材力というか、
そのジャーナリズムたるや。
東電側の当時の広報担当者なども、
「敵ながらアッパレ」感のあるコメントを出していましたが、
大手メディアの記者に引けをとらない、、、
いや、むしろ大手メディアの記者が、
どれだけ素人だったのかを露呈してしまったくらいですよ。
地元の住民や作業員からの声を聞き、
現場からの情報力というか、
現地からの情報力というか、
独自の情報網をつかっての取材はすばらしかったと思います。
彼らにとてもジャーナリズムを感じましたね。
彼&彼女たちがいるコトで、
まだまだニッポンという国の民主主義は生きているのかなー?と、
感じるコトさえできました。
しかし、まあ、とにかく都合の悪いコトは、
ナニかと隠す体質のニッポン。
イチ企業の粉飾決済的な部分は仕方がないとして、
とくに市民を巻き込むような原発事故においても、
とにかく隠す隠す。
“隠す”というよりは、調査が雑なのか、
希望的観測でモノゴトを発表してしまうんでしょうねー。
あまりにも雑な発表の結果、
危機管理能力の甘さというよりは、
危機管理能力が無いんだ、というコトすら感じてしまう、、、
もー負のスパイラルですよ。
そういえば、爆発後、いちばん最初の会見で、
あまりにもボンヤリとした東電側の会見に、
恫喝&一喝を入れたのは、
“ヤメブン”さんこと”日隅一雄”氏のみでしたな。
アレからあとすこしで6年。。。
記者会見は、あいかわらずのぶら下がった会見はつづき、
メディア側にも真実に迫るようなジャーナリストも生まれず。。。
しまいには、原発のいまの状況だったり、
フクシマのいまの状況を報道するメディアすら減ってきています。
さらに、除染が終了したからと、
避難解除宣言する行政も増えてきました。
国は、2017年度から福島県産の米の放射性物質検査を縮小する指針案を提示。
当時18歳以下だったヒトへの甲状腺がん検査による、
2巡目におけるがん診断者も増加中。
それでも、いまだに「被曝の影響は考えにくい」との見解をしめす国や行政。
なぜ、ダレもおかしいと思わないのか。。。
ゆーっくり、ぼーんやりと、
闇に葬ろうとしているような方向に向かっているような。。。
ちなみに、番組内でかなりショッキングだったのは、
“マコ”氏が取材した政府の原発事業推進系の知識者委員会的な会合における、
いまの原発産業のセールス文句における変化でした。
「”事故はおこりません!”から、
“事故がおこっても、
住民で除染しながら生きられるモデルケースがある”に変わった」と。
なんだか、無理して避難解除して、
住民をもどそうとしている現状の理由が、
垣間みえた気がします。
もちろん、彼らの取材活動に、
賛否両論があるコトもわかりますがね。
ソレを「デマだ!」みたいな発言で一掃するのもどうかとおもいますよ。
アレから6年が経とうとするいま。。。
ワレワレは、いま一度、あの原発事故のコトについて、
考えるべき、だと思いますが、
みなさんは、どのように考えますか?
cero「街の報せ」
旅路 良
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