TYO magazineトーキョーマガジン

Archive

 

rss 2.0

Interview : June 22, 2010 @ 23:18

Japanese Soul!!インタビュー 土岐麻子&弓削 匠(yuge)中編



シンガーの土岐麻子が、80年代のあのキラキラした感じを存分に味わえる、まさにニューシティポップ的なアルバム『乱反射ガール』をリリース!

また、ファッションブランド”yuge”ともコラボレーションし、音楽とファッション、ふたつのエレメントを融合させ、展開している。

今回は、土岐麻子と”yuge”のデザイナー弓削 匠のおふたりに、ラジオ番組『Japanese Soul!!(ニッポンの魂)』にゲスト出演していただき、ひきつづきアルバム『乱反射ガール』についてを中心に、いろいろとお話いただいたインタビューの中編。




 

中編:化粧品のCMのチカラ



土岐:ニューアルバムから「センチメンタル」です。

カネコ:はい、コチラがセンチ…メン。。。

土岐:タル(笑)!

Latin Ras Kaz:ソレくらい読めるでしょ(笑)!?

カネコ:いや、たまたま資料の曲名の部分が折り曲がっていて、「タル」の部分が見えなかったんです(汗)。
作曲が、”NONA REEVES”の奥田(健介)さんなんですね。

土岐:いままでの中で(彼にとっては)いちばんメローな曲です(笑)。

カネコ:作詞は土岐さんということで、これはどういう”想い”でつくられたのでしょうか?

土岐:じつは、あまり考えてなくて(笑)。。。

カネコ:ちなみに作詞に関してなのですが、どのようにつくられているのですか?

土岐:今回に関しては、”キャッチコピー”みたいにしようと思っていたんです。
憧れていた70年代・80年代のころって、広告とかCMの”キャッチコピー”がとても秀逸だった時代だと思うんですよ、芸術性が高かったというか。商品の効能を説明する説明的なものではなくて、イメージをなんか臭わせるみたいなコピーがすごくいいなと思って。受け手の──。

Latin Ras Kaz:
そうそう!!
そこを話すとボクも止まらなくなりますよ。

土岐:そうなんですか(笑)!?

カネコ:いつもは(体が)乗り出さないのに、スゴく乗り出してきていますけれど(笑)。。。

土岐:顔もちょっと変わってきた感じですよね(笑)。
そう! だから受け取る側のイマジネーションを信頼して、発信していたのかなって。そこがいまのCMのつくりとは、絶対的にちがうところだと思うんです。
最近の歌の歌詞にしても直接的な歌詞がけっこう多いと感じていて、当時のシティポップとか歌謡曲ってあまりよく分からないタイトルが多かったじゃないですか?「スニーカー ブルース」とか。だから、それぞれのイマジネーションをかき立てるみたいな、そういうものにしたかったんです。
この曲に関して言えば、「センチメンタル」と言っているだけなんですけれど、「それはそれぞれのセンチメンタルで想像してください!」という感じなんですよね。

Latin Ras Kaz:80年代ってわりと分かりやすく、例えば”スニーカー”だったり、そういうワードとしてのアイコンがありましたよね。80年代のアイコンは、80年代の時点ですでに築いていた気がするんだけれど、90年以降、2000年代とかは、そのアイコンみたいなものが、いまだにハッキリしていないような気がするんです。まあ、あと10年後とかに分かるのかもしれないですけれど。。。

カネコ:たしかにそうですね。

土岐:(90年代は)ベレー帽とかじゃないですか?タッタ—ソールとかがあると思いますけれど。

Latin Ras Kaz:なるほど。でも、80年代の方はすごく分かりやすいですよね。

カネコ:90年代はモヤモヤしている感じはありますよね。

土岐:モヤモヤね(笑)。
多分、当事者だったから、分からなかったというのもあるかもしれないですよね。
弓削さん、その辺はどうなんですか?

弓削:どうなんでしょうね(笑)?

土岐:えー(笑)!

カネコ:ということで、次の曲にいきましょうかね(笑)。

土岐:はい、では「熱砂の女」です。

カネコ:このタイトルはどういう意味なんですか。
そのままといえば、そのままなんですけれど(笑)。

土岐:そのままです(笑)。

Latin Ras Kaz:80年代っぽいコトバですよね、”サンオイル”とかを連想しますけれど。

土岐:まさに日焼け止めで、これのタイトルに似た商品名のものがあるんですよ。「熱砂」に似たモノが(笑)。

Latin Ras Kaz:遠回しにタイアップを狙っているんじゃないですか(笑)。

土岐:そうなんですよ!
とある商品のタイアップに応募したい!と思ったんですけれど、(曲が)出来上がったときには、締め切りが終わっていて(笑)。。。

Latin Ras Kaz:でも、そういえば某量販店のCMで土岐さんの曲が使われていましたよね?

カネコ:ああ!「How Beautiful!」ですね。

土岐:あー、ハイ。

Latin Ras Kaz:もしかしたら、あの曲がいまの小学生とかに引っかかっていて、彼らがボクらの歳になったときに「あの頃は──」みたいな感じで、ボクらがむかしの化粧品のCMにいま感じているようなコト──いまだにスゴく印象深く覚えている曲だったり、感じた雰囲気のモノになっているのかもしれないですね。

カネコ:たしかに!
いまって、化粧品のCMでもそういうモノってないですよね。
資生堂とか、そこ以外の化粧品メーカーも、以前はCMがスゴかったイメージがあって、すごくチカラが入っていたような気がするんですけれど。。。

Latin Ras Kaz:化粧品のCMのイメージって、やはり強いよね。

カネコ:強いですよね、ボクらの世代にとっては。

弓削:いまは『TSUBAKI』があるから。

カネコ:あー、『TSUBAKI』か。

弓削:アレ、○0億円ですよ!

土岐:えっ!何が何が(笑)!?

カネコ:なんか、スゴくイヤらしい話が出ましたね(笑)

土岐:そこをトピックですか(笑)?

弓削:いや、それにしても予算がスゴいなと思って(笑)。。。


(”Japanese Soul!!インタビュー 土岐麻子&弓削 匠(yuge)後編”につづく)

 

 



土岐麻子
『乱反射ガール』



レーベル:rhythm zone(RZCD-46547)
価格:¥2,940(税込)
発売中!



・土岐麻子
Cymbalsのリードシンガーとしてデビュー。
04年の解散後、実父 土岐英史氏を共同プロデュースに迎えたジャズ・カヴァー・アルバム『STANDARDS~土岐麻子ジャズを歌う~』をリリースし、ソロ活動をスタート。
07年11月rhythm zone移籍第1弾アルバム『TALKIN’』でメジャーデビュー。
08 年6月には、真心ブラザーズや松田聖子、マドンナなどの名曲をカヴァーした企画ミニ・アルバム『Summerin’』をリリース。09年8月には、それら の”外仕事”をコンパイルした集大成的アルバム『VOICE ~WORKS BEST~』をリリースし、これまで以上に精力的な活動で強い存在感を放っている。
http://www.tokiasako.com/


・弓削 匠
1974年生まれ。
素材や仕立ての良さ、独創的な遊び心のあるデザインが特徴で人気急上昇中のファッションブランド”yuge”のデザイナー。
http://www.yuge.cc/


・Japanese Soul!! (ニッポンの魂!!)
日本に存在する多くの名曲をオシャレに、且つアカデミックに紹介するプロジェクト。
メンバーはプロジェクトによって流動的だが、本インタビューではカネコヒデシ、LATIN RAS KAZ、Kaoru(Kaoru with Lovemarmalade)の3人。
番組の放送は、SHIBUYA-FM 78.4MHz、毎月第二、第四木曜日の19:00から。
http://japanesesoul.jp/

□土岐麻子 ワンマンLIVE!!

日時:2010年7月17日(土)
開場/ 開演 :17:15 / 18:00
会場:ラフォーレミュージアム六本木
料金:前売り 全席指定¥4.500(ドリンク代別)
チケット発売日:2010年6月5日(土)
チケットぴあ 0570-02-9999
e+ http://eplus.jp/
ローソンチケット 0570-084-003
問合せ:HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999



Comments are closed.

Trackback URL