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Tokyo News : June 23, 2010 @ 20:48

伝説のアメリカン・ニューシネマが甦る!『ZIGGY FILMS ’70S』


『バード★シット』と『ハロルドとモード/少年は虹を渡る』。
ふたつの伝説のアメリカン・ニューシネマが、初公開から約40年ぶりに『ZIGGY FILMS ’70S 』として連続ロードショーを行う!


アメリカの60年代後半から70年代の前半にかけての映画は、じつはとてもすばらしい”青春映画”が多く存在する。


1967年に『俺たちに明日はない』が公開された時は、『タイム』が表紙で「ニューシネマ──暴力、セックス、アート」と表現したことから始まったとされ るアメリカン・ニューシネマは1960年代前半、一時崩壊説まで飛び出していたハリウッド復興のきっかけとなり、多くの新感覚の作品が作られた。


その一連の作品として、『卒業』『ワイルドバンチ』『イージー・ライダー』『明日に向かって撃て!』『真夜中のカーボーイ』『ひとりぼっちの青春』『M★A★S★H』『小さな巨人』『いちご白書』『ファイブ・イージー・ピーセス』『愛の狩人』『断絶』『ラスト・ショー』など数多くの作品が製作され、”ハリウッド・ルネッサンスの再現”ともうたわれていたのだった。


そんななか、公開当時はなぜか評判にならず、興行面ではほとんど闇に葬りさられたが、今なお多くの映画ファンに語りつがれるカルト的な人気をもつ作品もある。

公開時には「また安っぽいバイク映画が現れた」と酷評された『イージー・ライダー』(‘69)が大ヒットしたデニス・ホッパーの『ラスト・ムービー』(‘71)や、テレンス・マリックの記念碑的デビュー作『バッドランズ』(‘73)などが挙げられるが、なかでも1970年の『M★A★S★H』の世界的大ヒットで一躍注目を集めたロバート・アルトマンがその勢いでつくりあげた『バード★シット』(‘70)、そして『夜の大捜査線』でアカデミー編集賞を受賞したハル・アシュビー監督の『ハロルドとモード/少年は虹を渡る』(‘71)のふたつの作品は、その型破りや独創性と斬新な想像力が結晶したアメリカン・ニューシネマ史に異彩を放つ作品だ。



いまだソフト化もされていない、幻の映画『バード★シット』の『ハロルドとモード/少年は虹を渡る』ふたつを、今回は初公開からナント約40年ぶりにスクリーンに甦らせる!


この機会に、ぜひ1970年代の自由奔放な時代の空気を感じてほしい。





新宿武蔵野館にて2作品連続ロードショー


ZIGGY FILMS ’70S (70年代アメリカ映画伝説)



□第1弾 2010年7月3日より

『バード★シット』 (原題:Brewster McCloud)




監督:ロバート・アルトマン

出演:バッド・コート/サリー・ケラーマン/シェリー・デュヴァルほか


公開時に、「これが新しいハリウッドだ」(タイム誌)と評価された『バード★シット』は自由を求めて鳥に憧れ、いつの日か鳥のように空を飛ぶ事を夢見る少 年ブルースターの奇想天外な物語が、アルトマン独特のアイロニー、ブラック・ユーモアとパロディで描かれている。狂気と笑いが現代社会を痛烈に風刺した狂 騒コメディはアルトマン自ら「最も好きな作品の一本」と語っている。



1970年/アメリカ映画/105分

©1970 Turner Entertainment co.




□第2弾 2010年7月17日より

『ハロルドとモード/少年は虹を渡る』(原題:HAROLD&MAUDE)




監督:ハル・アシュビー

出演:バッド・コート/ルース・ゴードン/ヴィヴィアン・ピックルズ


ハル・アシュビー監督の二作目の作品。
こちらも主人公は少年で、自殺願望のハロルドと人生を謳歌する老婦人モードの出会いと別れまでが瑞々しい感覚で描かれたフアンタジー。
いずれも主演はバッド・コート。青春の痛みと哀しみ、おかしみを見事に体現している。繊細さと狂気を漂わせる少年ブルースターとハロルドが初公開から40年を経て、鮮やかにスクリーンに蘇る──。


1971年/アメリカ映画/91分

©1971 Pramount Pictures Corporation




配給:日本スカイウェイ、アダンソニア
配給協力:コミュニティシネマセンター




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