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ブラインドからのぞき見た世の中 : August 31, 2018 @ 17:07

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.212『永遠の”クサフタ”大国』



えー、さてー、国の中央省庁による前代未聞の障害者雇用の水増し事件?問題??が大勃発中で官僚たちがアタフタ中の平成最後のナツですが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか?


勃発というか、障害者雇用の制度が開始された1960年からずっとやっていたみたいで、
いちばんキチンとしないトコロが、
そんなテキトーなコトを半世紀以上もやっていたのかと、、、
空いた口がふさがらない、アングリ事態に陥っております。

それに対する会見も責任ノガレのダレノガレ的なイイワケ文章の棒読みで、
あいも変わらず、隠ぺい体質というか、
なかったコトにしようとするチカラが働く国ですなあ。


そんなワケで、今月はいろいろと話題がありまして、
今回は、なかでもずっと気になっていたアノ作品展示のおハナシを。

2018年8月3日より福島県の福島市に設置されていた、
現代芸術家の”ヤノベケンジ”氏の作品”サン・チャイルド”が、
ついに撤去されるコトになってしまいましたねー。


まずはネットを中心に、
“胸の線量計の表示が「空間線量がゼロになることはない」のでは”、
という作品への批判が起こったコトを皮切りに、
「防護服がなければ生活できないとのイメージを与える」だの、
「風評被害を招くのでは」といった声も上がっただの、
もーただのアホですね。

芸術、、、つまりファンタジーとしての作品なワケですから、
そんなリアルなコト言ってどーすんのよ?って感じです。

ちなみに、福島市の場合、風評じゃなくて実害です。

線量はいまだに首都圏の一番低い場所の2倍以上の数値で、
しかも高い所は、ホント高いワケですから。

さらに、森林や河川など自然のおおい箇所は除染できていない、
もしくはしてはいても除染困難、
という状態のまま7年以上も経っているワケです。

そりゃ、シミこんでますよね、土に。

ソコをいつまでも風評というコトバをつかっているから、
風評被害が起こりっぱなしなワケですよ。

国や県は、キッチリ対処すべきだったのに、
“なかったコト(風評)”にしてしまったから、
不安や疑念が増幅しただけの話ですよ。

って、まあ、除染問題はまたの機会におハナシするとして。。。


しかし、騒いでる人たちはココロの許容範囲がせまいのか、
もしくはコチラが無神経なのか。

ホントーは、ドッチでもないんですけれどね。

この問題、もっと議論しあうべき問題だったとおもいます。

もっと議論に議論に重ねた上で決定すべきだったのに、
福島市の判断はちょいと時期尚早だったのではないだろうか?
そんな思いがよぎってならないですな。


震災以降、”まちがった配慮”の大ナタをブンブン振りまわすヒトたちに、
正直ウンザリしていたコトを、
今回の件はフラッシュバックさせられましたよ


個人的には、
放射性物質に対していろんなヒトたちが再び考えられるいい機会だとはおもったのですが、
ちょっと残念です。


マイナスでもない要素を排除して、
なかったコトにする、
この国の体質なんでしょうなあ。


そして同時に、
表現の理解度に関しては、
ニッポンはホント、サイテーレベルだなーと、
民度の低さをあらためて実感してしまった出来事でした。


今回の件、
ただただクサいものにフタをしただけじゃないの?
と、ワタクシは思ってしましたが、
みなさんは、どのように考えますか?



井上陽水&安全地帯「夏の終わりのハーモニー」




旅路 良



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