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Interview : October 13, 2010 @ 03:41

Japanese Soul!!インタビュー コトリンゴとピクニック(前編)



シンガー・ソングライターの”コトリンゴ”が、邦楽のカヴァーアルバム『picnic album 1』を坂本龍一氏主催の音楽レーベルcommmonsよりリリース。


フリッパーズギターの「恋とマシンガン」を筆頭に、スピッツ、クラムボン、斉藤由貴、、、さらにはEPO、YMO、松任谷由実、ザ・フォーク・クルセダーズと、さまざまな世代の珠玉ポップスを大胆にカヴァーした今作。

彼女はどんな想いでカヴァーをし、そしてどんな音楽に影響を受けてきたのか。
いろいろと訊いてみたインタビューの前編。






カネコヒデシ:コトリンゴさんの”コトリンゴ”という名前は、どういうところから来たのですか?


コトリンゴ:
コトリと、リンゴを合わせたものなんです。


カネコ:
そのまんまですね(笑)!コトリとリンゴが好きなんですか?


コトリンゴ:
コトリは好きで、リンゴもぼどほどに好きなんですけれど。


カネコ:
ほどほど(笑)!?


コトリンゴ:
はい(笑)。
あのー、、、デモテープを送るときに、使っているPCがマックなので、そのアップルのマークから軽い気持ちでこの名前をつくって出したんです。まさかこんなに使うことになるとは思ってもいなくてですね。。。


カネコ:
そのまま使うようになったのは、やはり坂本龍一さんが「コトリンゴっていいね!」的な感じになったからなんですか?


コトリンゴ:
いえ、はじめにCMに(曲を)使っていただいたときに、ワタシは「本名がいいです!」と言ったのですが、パッと名前が出たときに本名よりも”コトリンゴ”の方が覚えやすいということで、そうなったんです。


カネコ:
なるほど。ネーミングってやっぱり大事ですからね。


コトリンゴ:
で、「一曲目は”コトリンゴ”でいかせてください、あとから変更してもかまわないので!」と言われたんですけれどね(笑)。結局、そのまま。。。


カネコ:
ハハハ(笑)、なるほど。
さて、9月22日に『picnic album 1』というカヴァーアルバムを出されたのですが、こちらのアルバムがなんと!邦楽ポップスの名曲をカヴァーということで、いろいろなアーティストさんのカヴァーをされているんですよね。


コトリンゴ:
はい


カネコ:とりあえず、曲を聞いていただきましょうか?



「恋とマシンガン」


カネコ:
コチラは「恋とマシンガン」のカヴァーですね!


コトリンゴ:
はい!そうです、フリッパーズギターです。


カネコ:すばらしいカヴァーです。
こういう感じで、、、名曲ですよね?


コトリンゴ:
そうですね。他の曲も。


カネコ:今回、この「恋とマシンガン」を選んだ理由は何かあるんですか?


コトリンゴ:高校の頃から、渋谷系がすごく好きで。


カネコ:お!渋谷系ですか。


服部全宏:オシャレですね!


コトリンゴ:あ、スミマセン(笑)。そんな感じです。
それでフリッパーズを聴いていまして、彼らのファーストアルバムもすごく好きなんですけれど、でも英語だけで歌っているんですよね。
今回は、みんなも知っている曲ということで「恋とマシンガン」を選びました。


DAISK8:けっこう幅広い感じでカヴァーされていますよね。
全曲、うちの番組に合っていると思いますよ。


ラテン・ラス・カズ:EPOは、最近はいろいろな方がカヴァーされていますよね。


カネコ:ちなみに、EPOは聴いていらっしゃったんですか?


コトリンゴ:聴いてなかったんですよ、じつは。(私より)ちょっとお姉さんの世代かな、という感じです。
スタッフの方におススメされたんですけれど、曲を聴いて歌詞の強気な感じがビックリしたんですね。
そういう部分がカワイイと思いました。


カネコ:
では、次の曲にいきましょうか?


「渚」


カネコ:
こちらは、アルバムの2曲目。
「渚」、、、”スピッツ”のカヴァーですね。


コトリンゴ:はい。


カネコ:ピアノがメインの楽器になるのでしょうか?


コトリンゴ:そうですね。最初は、あまりこだわっていなかったんですけれど。
あの、、、「弾け弾け!」ってなって。


カネコ:え(笑)!「弾け!」って言われて弾いているんですか!?


ラテン・ラス・カズ:なかなかそんな弾けるもんじゃないよね(笑)。


服部:すばらしい!


カネコ:ちなみに音楽を始めたキッカケというのは何だったのでしょうか?


コトリンゴ:まわりの子がピアノを習いはじめて、私も。
習いはじめたのが5歳くらいで。


カネコ:小学校とか、幼稚園から、変わるくらいの時期ですね。


コトリンゴ:そうです。
その時は、やりたくてしかたがなくって。


カネコ:そこからずっとピアノをやりつづけていたんですか?


コトリンゴ:そうですね、真面目になりすぎず(笑)。


カネコ:ボクは妥協しちゃったんですけれどね。


ラテン・ラス・カズ:え!やってたの!?


カネコ:やってましたねー。


DAISK8:聞いてないよ(笑)!


カネコ:いやいや、一応話を弾ませるのに、ボクはやっていた、という話を言っておかないと(汗)。


ラテン・ラス・カズ:ホントにやってたの(笑)?


カネコ:やってましたよ!
小学校3年くらいまでやっていたんですけれど。
でも、ピアノの先生ってなんであんなに厳しいんですかね。


コトリンゴ:分からないですね。
ワタシも──。


ラテン・ラス・カズ:オレ、全然厳しくなかったよ!


カネコ:そうなんですか?って、カズさん、やっていたんですか(笑)!?


ラテン・ラス・カズ:そうなんです、じつはやっていて。
でも、それくらいの頃って女の子がやるイメージが強くて、自分のまわりで男でやっている人はいたんだろうけれど。。。自分が行っていた教室もそうだったし。男がやると恥ずかしいみたいな部分もあったよね。


カネコ:ボクの場合は、姉がやっていたんですけれど、すごく厳しい先生で、手とか物差しでパシっとか叩かれたり──。


ラテン・ラス・カズ:
え!オレが行っていたところは、まず「お紅茶どうですか?」みたいなトコロだったよ。


カネコ:あー、女の先生だったんですね?


ラテン・ラス・カズ:そう!


コトリンゴ:男の先生だったんですか!?


カネコ:そう!男の先生だったんですよ。
コトリンゴさんは?


コトリンゴ:女の先生です。
でも、怖かったですよ。


カネコ:やっぱりそうですよね。


DAISK8:そろそろ曲の話しにしません(笑)?


カネコ:あー、すみません(笑)。
という感じで、スピッツの「渚」のカヴァーですけれど、先ほどの「恋とマシンガン」もそうなんですが、ピアノとノイズが入ったり、そういう感じでやられていましたけれど、自分の中で「こうしたい!」みたいなイメージがあったんですか、最初に?


コトリンゴ:わりと行き当たりばったりで、思い付いたものを譜につくっていきました。
「恋とマシンガン」は、”ロロロ”の三浦くんにリズムトラックをつくってもらったり、
「渚」は原曲に打ち込みのパターンがあって、それがけっこう好きなので、
その感じをピアノで出せたらいいなと。


カネコ:なるほど。クールサウンドというか、暑いときに涼しい感じですよね。
ピアノとノイズと、あとコトリンゴさんの声と。


服部:繊細な感じがいいですよね。



(コトリンゴとピクニック 後編へつづく)






コトリンゴ
『picnic album 1』





レーベル:commmons(RZCM-46608)
価格:¥2,000(税込)
発売中!
>>>レビューはコチラ



□コトリンゴ(kotringo)



1978年生まれ。
5歳よりピアノを始め、7歳で初めての作曲をする。
1999年、神戸の甲陽音楽院を卒業後、ボストンのバークリー音楽院に留学。ジャズ作・編曲/ピアノパフォーマンス科専攻。在学中には教会でのクワイヤのレギュラーピアニストや、バークリーのボイス科のピアノ伴奏の仕事も務めながら、数々の賞を受賞。学位を取得後NYへ移り、様々なギグに参加。 2005年秋より自宅での曲作り/デモテープ作りを始める。
2006年3月、坂本龍一がナビゲーターを務めるJ-WAVE「RADIO SAKAMOTO」のオーディションコーナーにて、のちに2ndシングルとなる『にちよ待ち』がオンエアされ、 坂本龍一プロデュース「ロハスクラシックコンサート」にも出演。
2006年11月『こんにちは またあした』でデビュー。
2010年9月22日、初のカバーアルバムとなる『picnic album 1』を発売、フリッパーズ・ギターの「恋とマシンガン」、YMOの「以心電信」など全8曲をコトリンゴワールドでカバーした。同年9月公開の映画「BECK」の映画音楽に参加。
2010年12月、全国東宝系にて公開の映画予定の「くまのがっこう〜ジャッキーとケイティ」(12月18日公開)の映画音楽全般を手掛ける。主題歌「falalafala」、主人公のくま”ジャッキー”とコトリンゴがいっしょに歌うイメージ・ソング「くまのこジャッキーのうた」を書き下ろしたほか、映画の語りも担当。
卓越したピアノ演奏と柔らかな歌声で浮遊感に満ちたポップ・ワールドを描きだす女性シンガー・ソングライターとして各方面から注目を浴びている。
http://www.10do.jp/kotringo_new/index.php



□ライブ情報

・2010年10月15日(金)
Chelsea Market & TOWER RECORDS presents AFTER HOURS vol.20
@チェルシーマーケット(大阪) ※入場フリー
19:00-21:00
http://www.chelseamarket.net/

・2010年10月23日(土)
もみじ市 2010
@調布市多摩川河川敷
時間未定
ゴロコト(伊藤ゴロー & コトリンゴ)他
http://www.momijiichi.com/


・2010年10月23日(土)
BOSSA AOYAMA2010
@AOYAMA Francfranc
時間未定
ゴロコト(伊藤ゴロー & コトリンゴ)他
http://www.bossa-aoyama.jp/


・2010年11月3日(祝水)
ATOMIC MONSTER FESTIVAL 2010
@心斎橋 JANUS
Open/Start:18:30/19:00


・2010年11月6日(土)
Atomic Monster Festival Vol.5
@7th floor(渋谷)
Open/Start:17:30/18:00


・2010年11月13日(土)
コトリンゴライブ -café picnic-
@カフェモーツァルトアトリエ(仙台市)
Open/Start:19:00/19:30
http://www.gip-web.co.jp


・2010年11月14日(日)
@盛岡カフェ ni-ju(盛岡市)
Open/Start:16:30/17:00
http://www.gip-web.co.jp


・2010年11月19日(金)
コトリンゴ~picnic album 1 release party~
@VACANT(東京・原宿)
Open/Start:18:00/19:00
※200名限定ライブ
問い合わせ&チケット:VACANT
tel:03-6459-2962
mail:booking@n0idea.com
web:http://www.n0idea.com/



□Japanese Soul!! Crew
日本に存在する多くの名曲をオシャレに、且つアカデミックに紹介するプロジェクト。
ラジオ番組『Japanese Soul!!(ニッポンの魂)』やイベント『Japanese Soul!! ナイト』、DJなどによる空間プロデュースなど、幅広い分野で活動中。
メンバーはプロジェクトによって流動的だが、本インタビューではカネコヒデシ、服部全宏(GO PUBLIC)、LATIN RAS KAZ、DAISK8(SwingBoys)、Kaoru(Kaoru with Lovemarmalade)の5人。
ラジオ番組の放送は、SHIBUYA-FM 78.4MHz、毎月第二、第四木曜日の19:00から。
http://japanesesoul.jp/



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