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Movie Life : January 19, 2011 @ 15:51

MOVIE LIFE 045 『YOYOCHU SEXと代々木忠の世界』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画と過去に見たDVDなどを中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)





MOVIE LIFE 045 『YOYOCHU SEXと代々木忠の世界』




心まで裸になれ!


□ストーリー

“ヨヨチュウ”こと代々木忠監督は、80年代初頭のAV黎明期以来、愛染恭子の本番シリーズや「ザ・オナニー」シリーズなど数々のヒット作/問題作を連発し、世界に衝撃を与えてきた。
そして72歳になった今も新たな作品を撮り続けている。


彼が手掛けた数々の作品は単なるAVの枠を超え、心理学や社会学、生物学そして精神医学の観点からも語られ、AVという男性主体のマーケットにおいて、女性やフェミニストを含む多くの識者からも高い評価を得ている。そして彼がそんな様々な分野にわたる試行錯誤を繰り返す最終的な目的は、「人はどうしたら幸せになれるか?」という永遠の課題を実現する事だ。


戦後の邦画裏面史とも言える性産業の世界を牽引した偉大なカリスマは、ひとりの夫でもあり父親でもあった。世間との軋轢、多額の借金、家族との確執──。

本作はそんな彼が送ってきた数奇な人生と作品世界、そして作品の中に込められた普遍的なメッセージを、ピンク映画~AV界の周辺人物から笑福亭鶴瓶(落語家)、槇村さとる(漫画家)和田秀樹(精神科医)など、彼の作品、著作本を評価している著名人までの幅広い証言をもとに一つ一つ丁寧に紐解き、そして代々木忠というひとりの人間に鋭く肉迫していく。

またそこには彼が辿り共に歩んできた時代が投影され、性産業の流れを検証するとともに、人間の性を心の内側から切り取って赤裸々に提示する。






□オレ意見
評価:☆☆☆☆☆(満点は5個)

オトコなら、ダレもが一度はお世話になったコトのある”ヨヨチュウ”こと、”代々木 忠”先生のすさまじい生きざまを振り返った、スゴいドキュメントの登場だ!

すでに御歳70を越えていながらも、いまだに作品を撮りつづけているヨヨチュウ先生。


『女高生芸者』で監督デビューをはたし、日活ロマンポルノの”スケ番シリーズ”や、80年代のAVアイドル”愛染恭子”や、ゴールドフィンガーこと”加藤 鷹”を見出し、”チャネリングシリーズ”などの物議をかもしたさまざまな作品をリリースし、そしてあの山本晋也監督のお師匠さん。


世間一般では、どうしてもタブー視される”セックス”の問題。
陰と陽でいえば、陰であるべきとまでされてしまうこの問題に、真っ向から立ち向かったのが”ヨヨチュウ”先生。

しかしながら、インドなどでは、数千年も前の文明時代から、洗練された研究の正当な対象とみなされてきた。
『カーマスートラ』とか、『タントラ』が良い例だと思う、いわゆる”性愛”というヤツだが。。。


ただの欲望のための”セックス”映画を、”性愛”映画までに仕立てた先生の貢献はおおきい。

まあ何でものめり込むと「そこまで行きつくのか!?」という感じで、この映画は”性”を超えた、いや人間そのものに迫っている、スゴい作品──、まさに「Don’t think, feel!!」だ。


個人的には村西とおる先生をひさびさに拝見できたのもうれしい。


タイトルから入るとエロエロな作品に見えがちだが、コレはまぎれもない、ピンク映画に命をかけたオトコの生きざまをつづった一大スペクタクル。


観終わったときに出てきた感想は「ありがとうございました!」だった。

なんだか、とても勉強になったなー。


それにしてもプロフィールに載っている「愛人3人と上京」って、、、いやはや恐れいりました!






2011年1月22日より、銀座シネパトス、渋谷アップリンクXほか全国ロードショー!

『YOYOCHU SEXと代々木忠の世界』



監督:石岡正人

出演:代々木忠/笑福亭鶴瓶/槇村さとる/和田秀樹/藤本由香里/加藤鷹/愛染恭子/村西とおる/高橋がなり

ナレーション:田口トモロヲ
プロデューサー:朱京順/河村光庸


音楽:後藤英雄
配給:スターサンズ


PG, R指定:R-18


公式HP:http://yoyochu.com
公式twitter:@yoyochumovie




©2010 ゴールド・ビュー/スターサンズ/石岡正人


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