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ブラインドからのぞき見た世の中 : January 27, 2011 @ 13:49

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.33『守るべきはドチラさま?』



さて、新年早々物議をかもしだした、宮城県が性犯罪前歴者のGPS監視やDNA提出を条例化する方針を正式表明したというニュース。


再犯率が高いといわれる性犯罪ですが、うむー、日本もついにココまで来ちゃったのね、という感じですよね。


プライバシーも人権も、なにもあったもんじゃない今回の条例なワケですけれど、欧米ではわりと犯罪前歴者におけるGPS監視、DNA提出というのは、いまではごくごく普通になりつつある再犯防止の方法みたいです。
日本ではまだ前例がないようですが。。。


現状、ケータイ電話を持つだけで、”何時にドコにいた”というのがほぼほぼ分かってしまうらしいので、GPSを持たされているのとおなじっちゃおなじなんですけれどね。
状況は、すでに『24』の世界なワケです。
ただ、自らもつのと、義務的に持つのとは違いますから。


今回の件は刑事裁判の原則である「疑わしきは罰せず」の理念を打ち崩し、一度やったからお前だ!と言われているようなモノ。


ココで懸念されるのが、”性犯罪者以外にも監視が及ぶようになるかもしれない”という点。
やはりここから規制強化による監視社会化へつながっていくことは、否めないでしょう。


現在、街に設置されている監視カメラがいい例で、最初は、反対運動が起こったはずだったんですけれど、そんな運動もいつの間にか意気消沈。
いまや、どこもかしこも監視カメラ、まさに監視カメラ社会になってしまいましたよね。


今回の件も、一度許すとコレが次から次へとアレもGPS、コレもGPS、やれDNAをよこせだの、ほれDNAを出せだの、ネコも杓子もGPSとDNAになりかねないのは確かです。
いわゆる規制のエスカレートなワケですけれど。。。


しかし、本当にそれ以外に再犯防止策はないのでしょうか。

本当ならば、そういった犯罪の防止活動は行政もふくめ、地域全体で協力し合って行うべきではあるのですが、テイのいい条例とかの規制に任せたほうが楽ですから、そういうのは無理なんでしょうね。

だからといって、犯罪防止のための規制強化はアリか、ナシかといえば、ナシにしてほしいというのがココロの声。
では、どうするか?


すぐに効果が出るワケではないと思いますが、まずは、教育をしっかりすべきですよ。
性犯罪ふくめ、犯罪というものに対して小さいときから悪いことだと認識をさせる。学校教育というよりも、やはり親が教育すべきことですよ。
それがいちばん必要なことだと思います。


前歴者への教育もしかり。
コチラは更生機関で、明日からでもできることなのでシッカリやって欲しいモノです。
犯罪だという認識がうすいから再犯を犯すワケですから、専門の機関をつくるべきなのではないでしょうか。
(そこは軍隊的な戒律の厳しいところでも構わないと思います。)


守るべきは加害者か、それとも新たに被害者となりうる人か。

みなさんは、この件についてどのように考えますか?


槇原敬之「Hungry Spider」


旅路 良



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