Interview : April 14, 2011 @ 21:05
日本に落ちてきた男──”タニザワトモフミ”インタビュー(前編)
2011年2月にアルバム『日本に落ちてきた男』をリリースした、シンガー ソング ライターの”タニザワトモフミ”。
リアルでロックな歌詞と、ポップなギター サウンド、表現力のある歌声で若者に絶大な人気をもつ、話題沸騰中のシンガーだ。
その触れば斬れる、研ぎすまされたカミソリ、いやカマイタチのような音楽からは想像もつかないほど、とてつもなくいいヤツな彼。
自転車とバイクとマンガが三種の神器らしい(笑)。
2011年4月16日には、ワンマンライブ『日本に落ちてきた男の祭典』を渋谷クワトロにて開催するとのこと。
今回は、”タニザワトモフミ”さんに、アルバム『日本に落ちてきた男』のお話を中心に、彼自身ついて、いろいろとお話いただいた。
─2月にリリースしたアルバム『日本に落ちてきた男』のタイトル名、コンセプトはどこから来たのでしょうか?
タイトルは、すべてが終わってから決まりました。
レコーディングの時、マスタリングの時、ずっとタイトルのことは考えていたんですけれど、なかなかこの自分史上最高の作品にふさわしいタイトルが浮かばなくて、、、悩んでいたんです。というのも、いままで音楽を続けてきて、今回のアルバムは自分にとって転機になる作品だと思っていまして。。。
─どんな転機なのでしょうか?
自分を完全にぶっ壊す作品にしたかったんですよ。
世の中にいい曲を作るシンガーソングライターはたくさんいますからね。その中でやっていくのに、自分がいかに”ストレンジャー(異端)”であるかがボクの中でとても重要なことなんです。そういう意味で、より”ストレンジャー感のある”タイトルにしたかった。
それで思いついたのがエイリアン。そこからデビッド・ボウイ主演の映画『地球に落ちてきた男』が浮かんで、『日本に落ちてきた男』にしようと。
─なるほど。
今回は、「くたばれJ-POP」とか、ずいぶん過激な歌詞といいますか、、、ボク個人も思っていたコトをコトバにして、歌にしてくれていた人がいるんだ!って嬉しかったですよ。
それもやはり、いわゆる”転機”の表れということですか?
そうです。
ボクは、日本の音楽が好きなんです。でも、最近の音楽はどんどん平均化されてしまっているなと思って。。。言いたいことをずっと募っていて、ダレも言わないならオレが言おうと。いまできることはこれだから、出来るかぎりのことはしよう!と、それを歌にこめました。
昔の音楽って、クスッと笑えたり、「ここまでやるの?」と思うようなポイントがあったんですが、その時の刺激をもう一度という気持ちでこの曲を作りました。歌詞もそうですけど、サウンドも平均化しないように、ドラムパートはドラムを叩けないボクが叩いていて、ギターはギターが弾けない小日向しえさんが弾いてるんです。
整え過ぎて平均化されるいまの音楽への、究極のアンチテーゼです。
こういった遊びこそが、ポップミュージックがあるべき場所なんじゃないかなと思うんです。
─すべてご自身で作詞作曲されていますが、歌詞などのコトバはどういった感じで浮かんでくるのでしょう。
それはですね、ワンワードがパッと浮かんで、そこから連想されるテーマが生まれて、そのテーマを深めていくという作業が通常ですかね。
でも、今作において前作からの変化があるとすれば、フィルターをなるべくなくしたという点です。自分の根源的な、脳の中で起こっていることをそのまま音楽にすることができたら理想だと思っていまして、今作は現状の自分に出来るかぎりフィルターをなくしました。
─音楽的にはどのあたりに影響を受けたのでしょうか?
いちばん聴いたバンドは”XTC”とか”Young Marble Giants”とか、”Sparks”なんですけれど、父親がすごくビートルズマニアで、小さい頃から聴かされていたんです。だから、曲のタイトルが分からなくても、だいたいの曲は口ずさめるんですよ。
そういった意味では、ビートルズがボクの原点かもしれないです。
─日本人のミュージシャンではどなたかいらっしゃいますか?
ボクがシンガーをやろうと思ったキッカケが、じつはスガシカオさんなんです。
シンガーソングライターでこんなカッコイイ人がいるんだって衝撃を受けました。
スガさんに出会う前はギタリストになりたくて、ギターばかり弾いていました。
─けっこう広く音楽を聞いていたんですね。
そうですね。
とにかくいろいろな音楽をごちゃまぜに聴いてましたよ(笑)。
(後編へつづく)
□ライブ情報
『日本に落ちてきた男の祭典』
タニザワトモフミ
日程:2011年4月16日(土)
開場/開演:17:00/18:00
チケット(前売り/当日):¥3,000/未定
会場:渋谷CLUB QUATTRO
http://www.club-quattro.com/schedule_shib.php
□CD情報
タニザワトモフミ
『日本に落ちてきた男』
レーベル:VAP(VPCC-81692)
価格:¥2000
発売中!
□トラックリスト
01. マインド・ゲーム
02. ブッ飛ばすぜ
03. コスモ・ガール
04. 爽風
05. くたばれJ-POP
06. まぼろシーン
07. 結婚です
08. ゆれるだけ
09. 君の目で見たい
10. OK
11. 惑う星
12. ドリーム・ガール、ドリーム・ボーイ
□タニザワトモフミ プロフィール
岐阜県飛騨市出身。
2000年上京、都内各所でライブ活動を始める。インディーズレーベルより「陽炎」「七色」「空路」ミニアルバム3枚をリリース。
2009年に1stシングル「東京ハロー」でメジャーデビュー。同年リリースした2ndシングル「きみにとどけ」は、アニメ「君に届け」オープニングに抜擢。各方面から注目を浴びる。
2010年に1stアルバム「まぼろし時計」をリリース。独創的歌詞の世界観と圧巻のライブパフォーマンスで、人気沸騰中シンガーソングライター。
http://tanizawatomofumi.com/
取材協力:
Suzu cafe 宇田川
http://r.gnavi.co.jp/a288602/
This entry was posted on Thursday, April 14th, 2011 at 21:05 and is filed under Interview. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.