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Movie Life : May 17, 2011 @ 00:08

MOVIE LIFE 056 『ブラック・スワン』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画と過去に見たDVDなどを中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)





MOVIE LIFE 056 『ブラック・スワン(原題:BLACK SWAN)』




純白の野心は、やがて漆黒の狂気に変わる。。。


□ストーリー

ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナ(ナタリー・ポートマン)は、元ダンサーの母親の寵愛のもと、人生のすべてをバレエに捧げていた。


そんな彼女に新作「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが訪れる。

しかし純真な白鳥の女王だけでなく、邪悪で官能的な黒鳥も演じねばならないこの難役は、優等生タイプのニナにとってハードルの高すぎる挑戦だった。


さらに黒鳥役が似合う奔放な新人ダンサー、リリー(ミラ・クニス)の出現も、ニナを精神的に追いつめていく。


やがて役作りに没頭するあまり極度の混乱に陥ったニナは、現実と悪夢の狭間をさまよい、自らの心の闇に囚われていくのだった──。





□オレ意見
評価:☆☆☆☆☆(満点は5個)



主演の”ナタリー・ポートマン”が、第83回アカデミー賞主演女優賞を受賞したことで、もうすでにお茶の間では話題になっているだろう本作。

ちまたでは『ガラスの仮面』のバレリーナ版とは言われているが。。。


ナタリーは、この映画のために10ヶ月におよぶトレーニングで9キロ減量したらしい。
たしかに、かなりホッソリ、というかゲッソリに近い感じ。
小さいころから本気でバレエをやっているヒトって線が細いから、うまくそれに近づけたと思う。


監督は、ミッキー・ローク主演の『レスラー』でお馴染みの”ダーレン・アロノフスキー”。

ダーレンは、いい意味で落ちぶれた役者を復活させるのがうまいというか、、、この作品でもいいトコロにいましたよ、、、ウィノナ・ライダー。
落ちぶれたプリマドンナの役。
まさに彼女そのものと言ってしまっては失礼かもしれないが、とてもすばらしい崖っぷち、いや迫真の演技でナタリーの脇を固めている。


あとは、母親役の”バーバラ・ハーシー”。
最近だと、21歳年下の”ナヴィーン・アンドリュース”(LOSTのサイードのヒトね)と付き合っていて、破局したとのゴシップニュースが出たくらいで、『ある貴婦人の肖像』や『ハンナとその姉妹』以来、あまりパッとしない感じだったが、今作ではウィノナ同様すばらしい演技を見せている。

あとは文句なしのヴァンサン・カッセル。
いつもどおりいい味を出している。


彼らの演技なくして、今回のナタリーのアカデミー受賞はありえなかっただろう。

『レオン』で、無垢な少女を演じてから、なかなかそのイメージから抜けられなかった”ナタリー・ポートマン”。
今作ではまさに役どおり、、、彼女自身の純真無垢なイメージ(白)からの脱却、オトナの女(黒)へのイメージ変換を計った渾身の演技には、ただただ圧倒される。
まさに、いろんな意味で白黒つけた作品なのだ。


ちなみに、この映画の魅力をさらに味わうにはやはり『レスラー』も観ておくべきかな。
2部作ではないのだが、個人的にはつながっているように感じたから。


それとヒューマンドラマではあるが、映画館で見ることをおススメする。
その理由は、、、映画館へ行ってから話そう(笑)。






2011年5月11日より、TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー

『ブラック・スワン』






監督:ダーレン・アロノフスキー

出演:ナタリー・ポートマン/ヴァンサン・カッセル/ミラ・クニス/バーバラ・ハーシー/ウィノナ・ライダー

配給:20世紀フォックス映画

公式HP:http://blog.livedoor.jp/fox_blackswan/archives/51887833.html




©2010 Twentieth Century Fox.


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