TYO magazineトーキョーマガジン

Archive

 

rss 2.0

Interview : September 8, 2011 @ 03:25

世界レべルのインプロビゼーションジャズ──”RF”インタビュー(中編)



1stアルバムが国内外で大きく話題となったインプロビゼーションジャズバンドの”RF”が、2011年9月14日に3rdアルバム『Feel』をリリースする。


“RF”は、Farah(Pro/Arr)、成川正憲(Gt)、板谷直樹(B)、そして鈴木 郁(Dr)の4人からなる人力バンドだ。


今作も、バンドとしては初のボーカリストをフィーチャーするなど、さらなる進化をとげた、すばらしい作品となっている。


ひきつづき、”RF”のメンバーに、最新アルバム『Feel』の話を中心に、バンドメンバーの人とナリにせまったインタビューの中編。






☆:もともとみなさんは、どういう音楽をやられているんですか?


板谷:ボクは、ポップスとかR&B中心ですね。


Farah:板さんはボーカリストとのつながりがスゴいんですよ。


板谷:ボーカルといっしょにやる機会が多いんです。


成川:スムースジャズが好きなんですよね。


板谷:まあ、そんな感じの気持ちいいインストも好きなんですよ(笑)。


成川:ボクはね、職業ミュージシャンをやっているので、何でもやらないといけないという脅迫観念があって(笑)。。。
ロックから、アイドル、もちろんジャズもだけれど、何でもやるというスタンスでやってきました。
たけど、一番好きなのは映画音楽。


Farah:「Love theme from Spartacus」をやったときは盛り上がっていましたよね。


成川:胸が”キュン”とするのが好きなんですよ。
乙女座なのでね♡(笑)。


郁:ボクは、子どものころに憧れていたのはスタジオミュージシャンなんです。だから、音楽はなんでも好きでしたね。
最近、すべての音楽に対して思うのは、自分はすごく浅かったなと。知っているつもりだったんですよね。ひとつを極めるってすごく大変じゃないですか?ブルースにしても、アレだけ単純なものなのに知れば知るほど奥が深い。
いまはルーツミュージックと言われているもの全般に興味がありますね。譜面じゃなくて、口頭で伝えられてきた文化。
言葉で言うと”なまり”だったり、そういうもの。
自分のドラムも、他人と同じパターンを叩いても「あのヒト違うよね」って、言われるようになりたいんです。”単純なのにヒトと違う”という部分に憧れているんですよ。だから、自分が好なミュージシャンは、そんな感じのヒトですね。
結局、機械とかではマネできない部分、、、それこそ『人間力』ですよ。
そこは一生かけて、研究していきたいところですね。


☆:そこに気づいたのは、海外に住んだ経験があるからですかね?


郁:たしかにそれは大きいとは思いますが、日本にいても早い段階から気づいているヤツはいますよ。
ちなみに、日本人がその部分に気づきづらいのは、日本は戦後一度文化を捨ててしまった国だからだと思ってます。建物にしろ、食べ物にしろ、すべてアメリカから流れてきたモノで、輸入品でできている、ある意味ニセモノ文化というか。自分から発祥してきたものではないから気づきにくいんですよね。
でも、京都みたいな場所に住んでいるヒトは、その伝統的なものの大切さというか、そういう部分には気づいていると思います。
音楽は、そこが最たる物でないといけないと思うんですよ。だから、伝統の深さを知って、解釈した上で、最終的にはボクがそれを発祥できればいいかななんて。
それが今後のチャレンジではあります。


成川:彼は、影のバンマスなんです(笑)。
すごく考える人なんですよ。


郁:誰がなんと言おうと、いろいろな角度から観て、研究し、考えますよ。


成川:でも、こういう風に話しあっていくと新しいものが生まれるんです。
そこが面白いんですよ。


☆:みなさん、どんな音楽に影響を受けたんですか?


板谷:ボクは、いままで聴いてきたすべてですかね。


成川:ボクはボーカルが強力な、、、マイケル(・ジャクソン)しかり、ジェームス・ブラウンしかり、プリンスもすごく憧れたし、チャカ(カーン)もそうですけれど、ライブパフォーマンスがスゴい、インパクトのある音楽には影響を受けましたね。
でも、パフォーマンスがすごいヒトって、「何でなんだろう?」って思うんですよ。観ていて、胸の辺りが熱くなるじゃないですか。アレはドコからくるんだろうなって。
それにすごく憧れて、2年間ほどジャズダンスまでやりましたから(笑)。


Farah:ボクは、もともとソウルミュージックが好きで、それこそインクステッィクやオルガンバーで開催されていた『フリーソウル』にはよく遊びに行っていたんですよ。で、その頃からDJもはじめたんです。
その後、ジャズに出会って、特にインプロの面白さに出会ったんです。一時期は、DJのときに狂ったように”スピリチュアルジャズ”ばかりかけていた時期もありました。
でも、DJをやっていて、レコード屋もやっていると、あらゆる音楽を聴ける環境なので、それぞれの音楽に魅力を感じるんですよね。
ボクが”RF”に提供している音楽って、すべて自分のバックボーンなんです。DJの現場で、お客さんの反応だったりの”現場感”をフィードバックしているんですよ。
どんどん新しい音楽は生まれているし、過去の知らない音楽も世界中に無数にある。
それをどんどん発掘して、プロジェクトにフィードバックしたいんですよ。


☆:貪欲に音楽を掘り下げているワケですね。


Farah:新しいモノ、古いモノ含めてです。郁さんじゃないですけれど、伝統音楽というか、ルーツミュージックは歴史に消されずに残ってきたもので、その時代に合わせて進化しているワケですよ。そういうものを聞いていると、毎回いろいろな発見がありますよね。
だから、音楽はやめられないです。


成川:
“RF”というのは、”インプロビゼーション”のバンドという気はします。よくジャズにカテゴライズをされるんですけれど、何をもってジャズか?という点は、ヒトによって違いますよね。
自分の中では『自由』というのがジャズなんです。来た題材を、自分の中に消化したときに、その日の気分、コンディション、いろいろな要素があって、どう表現するか。
それは日によって違うのが正しいし、そういうのがジャズなのかな。


☆:いわゆる”のりしろ”の広さが広いものという感じですね。


Farah:でも、結局はキチンとした裏づけがないとダメなんですよ。
“RF”は、メンバーそれぞれにキャリアがあって、ボクが出す変なお題でもキチンと答えてくれる。やってくれるだろうっていう期待もありますしね。


成川:
元とは違うものになるんだけれど、そこが面白いですよ。


☆:さて新作アルバム『Feel』に関してですが、タイトルの由来は?


Farah:今回は、レコーディングでもそうだったんですけれど、お互いが感じ合うことができたアルバムだったんです。もちろんフィーチャーしたボーカリストも含めて。
たとえば、同じ曲でも感じ合い方ひとつで、曲の雰囲気がガラリと変わるじゃないですか。今回は、みんなの意識が集中して、うまく感じ合ってできたアルバムだと思ったので、『Feel』というタイトルにしたんです。


成川:注意が散漫になると、エネルギーが分散されて、いいものが生まれない。ところが、お互い感じ合って、みんなの意識がひとつになると音楽ってすごくなるんです。マジックですよね。それをコントロールできるプロジェクトは強いですよ。
今回は、非常にいいバランスでレコーディングできたと思いますね。



(後編につづく)






RF
『Feel』



レーベル:Timeless(TML-3)
価格:¥2,000(税込)

発売日:2011年9月14日

>>>レビューはコチラ


□ライブ情報

2011年9月10日
AYANAI (I&I)





LIVE:
渡辺俊美(TOKYO NO,1 SOUL SET/THE ZOOT16/猪苗代湖ズ)
RF
Peacebird aka JC Schutz


DJ:
渡辺俊美
Farah

OPEN:19:00-late   

会場:Bar Queen
福島県いわき市平字白銀町9-1
グランパークホテルエクセル B1F

AYANAIオフィシャル:http://iani.jimdo.com/



RF




数多くのアーティストのライヴ・サポート&レコーディングで活躍してきたギタリスト成川正憲率いるRokugen Club (六弦倶楽部)と、元レコード・ショップのバイヤーでJazzanovaやThe Five Corners Quintet等国内外のDJ / Bandとの共演経験を持つDJ/コンポーザーFarahのユニット”RF”。
ミュージシャン、DJ として長年現場でキャリアを積んできた彼等の経験と感性がこれまでにない新たなサウンドを創出して話題となっている。
http://www.timelesssss.com/


Comments are closed.

Trackback URL