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ブラインドからのぞき見た世の中 : December 27, 2012 @ 13:58

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.79 『グレーすぎるゾーン』



先日、ちょっと気になったのは、「『2ちゃんねる』創設者のあのヒトを書類送検。薬物売買情報放置の容疑」という記事。

警視庁は、この件で創設者を「”麻薬特例法違反(あおり、唆(そそのか)し)幇助(ほうじょ)”の疑いで書類送検した」とのこと。。。


ちなみに、この”幇助(ほうじょ)”って刑法、みなさんご存知ですか?


“幇助”は、刑法62条1項の「正犯を幇助した者は、従犯とする」で、
つまり実行行為以外の行為で正犯の実行行為を容易にする行為一般のことなんです。

「なんのこっちゃ?」という方が多いかもですので、簡単に言うと犯罪だと知っていながらも、
その犯罪を助ける行為を意識的に行った場合、この刑法が適用されるワケですよ。


最近でいうと、オウム心理教の菊池直子容疑者の相手の一般男性が、
本人だと知りながらも一緒に暮らし、かくまったとして、
“逃亡幇助”で起訴されたことも記憶にあたらしいでしょう。


今回の件は、警視庁が禁止薬物の売買をさそう多数の書き込みの削除を「2ちゃんねる」側に依頼したにもかかわらず、
それを放置したために創設者で管理者のあのヒトが”幇助”という罪で書類送検されたということなんですけれど、、、
ちょっと考えるとおかしいなーと。

どうも腑に落ちないんです。


管理者だから、管理を怠ったことで書類送検。。。

勝手に書き込みをして、麻薬で儲けている正体不明者ではなく、
プラットフォーム側が摘発されるって、なんかおかしくないですか??

そもそもそんなことでこの”幇助”が適用されたことがどうも気になる。
表現や言論の自由の侵害でもあるし、ちょっと度がすぎるんじゃないですかね。


なんだか、”みせしめ”に近いものを感じますよ。


ネット界隈では、今回の件に対して「『2ちゃんねる』潰しだ!」などのよくわからん意見が飛び交っているみたいですが、
コレは別に「2ちゃんねる」だけにとどまる話ではないと思っています。


言いたいのは、創設者とか「2ちゃん」の擁護ではなく、”幇助”の適用範囲の拡大はキケンだというコト。
壊れたダムからは水がダダ漏れになりますからな。
それにダムの崩壊も近くなります。


いま流行りの風営法でいえば、DJがクラブのフロアーで12時以降にお客さんを踊らすためにDJをしたら、
風営法違反の”幇助”が適用される可能性がでてくるってことですよ。

もちろん極端な例ですが、なきにしもあらず。
そんなことが、ゆるされてしまう方向にすこしづつむかっています。

だからこそ、こういった部分での”幇助”の適用は、もっと慎重にすべきですし、
コチラ側からも、しかと監視すべきだと思っています。

前例ができると、次からは摘発しやすくなりますからね。


それに最近は、「ダレダレを殺す」とか、「ドコドコに爆弾を仕掛けた」とか、
ネットの掲示板へのそういう書き込みを冗談ですらできない状況になってしまいました。

もう、いわゆる書き込み統制ですよ。
で、あの遠隔操作による誤認逮捕劇へとつながってしまうワケです。


気がつくと意外と自由がせばまってきているんですよね。
風営法によるクラブ営業も、自由度がせばまりはじめている出来事のひとつだと思っています。


たしかに、ルールは必要かもしれないけれど、そこにはあるていどの自由もなければならない。
まさに前回、書いた選挙の話といっしょですよ。

結局、すべてにおいて自分の首を自分でしめているワケですな。


Fワードは禁止、肉はカラダに悪いから禁止、タバコも酒も禁止、許可のない性行為も妊娠も禁止、、、
まるで、すべての行為が禁止された近未来を描いた映画『デモリッションマン』の世界。

そして、大友克洋が描いた自由が消滅した近未来『HAIR』の世界。

暮らしやすい国を目指したハズが、逆に肉体的にも精神的にキツキツの苦しい暮らしになってしまった世界。。。


このままいくと、5年後にはホントにそんな世界が実現してしまいそう、
なーんて思っているのは、ワタクシだけでしょうか。

2013年は、精神的にもっとユトリある生活を、なんとかしたいものですよね。



奇妙礼太郎 トラベルスイング楽団「星に願いを」



旅路 良



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