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ブラインドからのぞき見た世の中 : May 9, 2013 @ 19:09

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.88『ヒトとカネは低きに。。。』



インドの最高裁が、南部タミルナドのクダンクラム原発の試運転を容認したニュース。

地元住民は猛反対をくりかえしていたとのことですが、国益を考えた上では、まあ当然といえば当然のことなんでしょうね。


それは、日本も一緒。


産業革命以降の歴史を見てみると、やはり産業あってこその経済であることは、残念ながらいなめないですから。

ただ、どうしても利益優先でやってしまいガチで、、、もちろんそれはあたり前なのですが、とはいえ、とにかく「やっちゃえ!」的な、勢いだけのアレだけは避けてほしいものです。


しかし、こと原発に関してはまったくもって問題が別の様な気がしますよ。

というのも、事故が起こった後の処理ができないというところが問題なんですよ。


火事が起こったら、水をかけますよね。
水をかければ、少なからず火は消えます。
火が消えれば、その後の燃えカスの処理なんかは可能なワケですよ。

でも、放射性物質に関していえば、残念ながらこの流れが確立されていない。


チェルノブイリの原発事故に関していえば、ソ連時代ということもあり、
情報公開なんてものがない状況であった事故なので仕方がないですが、
今回のフクシマに関していえば、さまざまな国の企業がもっと手をあげて、
放射性物質の除去の技術を提供するなんてコトがあってもいいと思うんですけれど。。。残念ながら、ないですねー。

手をあげるところがないってことは、結局のところはお手上げってことなんでしょう。

つまり、現在の技術で、アレだけの放射性物質漏れや、土壌や水質などの汚染を除去する技術はないってことです。

もしかして、あっても何らかの圧力でツブされているんですかね?

そのあたりはなんともわかりませんが。


なんだかんだいって、アメリカや日本、ヨーロッパ、どこの国もいまだ発展途上中なんですよ。

戦後の日本があれだけの経済発展をとげた理由のひとつには、やはり戦争でモノがなかったというところにあります。
世界的に戦争が起こっていて、世界的にモノがなかったなかったワケですから、
そりゃ生産性は高まるでしょう。

もちろん、それだけではありませんが、モノがないからつくる、つくれば売れる。
この生産経済の流れは、変わることの無い経済のセオリーですから。

でも、モノがあふれかえっている現代社会においては、その多量生産性を保つことはむずかしいと思います。

一番いいのは、ナニか、ほかのもっとソコでしかない、ローカライズなモノやコトができれば、流れはかわると思うんですけれどね。


そういえば、福島県では、農業が原発事故の影響で大打撃を受けているため、
観光産業に力を入れはじめています。

ヒトがくれば、たしかに経済はまわりますからね。


こういってはなんですが、あの警戒区域を観光産業にまわせばいいのに。

チェルノブイリなんかは、じつはいま立ち入り禁止区域の観光事業をおこなったりしています。

コレ、津田大介さんもメルマガで書かれていたようなのです。
ツイッターでつぶやかれていたことをチェックした程度なので、どの程度のことを書かれていたかは不明ですが。。。

どうも、ゲンロンの代表で思想家の東 浩紀さんが立ち上げたプロジェクト「福島第一原発観光地化計画」の一環のようですね。


かく言うワタクシも、じつは考えておりました。
ま、口頭でいってはいたものの、ココに書いたのははじめてなので、なんともアレですが。


それにしても、コレはアタマ良いなと。

原発事故の現実も直視できる上に、観光収入も入る。
もっと実情が体感できるワケですからね。


もちろん、20歳未満はダメとか、その後の健康被害についてはとやかく言わないとか、、、
そういったいろいろな制約?誓約?は必要ですよ。

でも、コレは将来的に、宇宙旅行に次いでぜひ実現してほしいモノのひとつです。

個人的にもぜひ行きたいですよ。

チェルノブイリも行ってみたいですけれど。。。


ま、いまの日本の情勢を考えると、夢のまた夢なんでしょうけれどね。


しかし、国あっての民か、民あっての国か、それともカネあっての国か。。。

永遠のテーマですが、つまるところ”ヒトとカネは低きにながれる”ってことは間違いないようです。


みなさんは、いまの日本の経済状況をどのように考えますか?




高野寛 & キングトーンズ「夢の中で会えるでしょう」


旅路 良




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