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Movie Life : September 4, 2013 @ 16:37

MOVIE LIFE 114『共喰い』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画を中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)





MOVIE LIFE 114『共喰い』




母さん、なんで僕を生んだのですか?



□ストーリー

昭和63年の夏、山口県下関市。

川辺と呼ばれる地域に篠垣遠馬は住んでいた。


産みの母、仁子は川一本隔てた魚屋で一人暮らしをしている。

父の円がセックスのとき、女を殴りつける癖があり、仁子は籍を抜かぬまま、遠馬を家にのこして魚屋にうつり住んだ。


17歳の誕生日を迎えたその日、遠馬は千種と社の神輿蔵の中でセックスし、父とおなじように性に溺れる自分を嘆く遠馬──。



□オレ意見
評価:☆☆☆☆☆(満点は5個)

原作は、記者会見がおもしろすぎる作家”田中慎弥”。

監督は、『EUREKA』や『レイクサイド マーダーケース』など、ココロに傷を負った人間ドラマの描き方が特徴の”青山真治”。


あー、こういう中途ハンパなイナカ町で、たぶん起きているんだろうなとおもえる、こんな現実。


抜け出すのは簡単なハズなのに、抜け出したくてもなぜか抜け出せない現実。

そう、じっさいにあるイナカの現実がコレだ。


17歳のオトコノコの妄想が、妄想じゃなくなる瞬間。

個人的にはべつにそういう性癖はないが、遠馬の葛藤みたいな部分はなんとなく体験したことあるような、ないような。

だから、彼の気持ちが分かるような、分からないような。。。


ストーリーが展開されていきながら、そんな曖昧な感情が出ては消え、くりかえされる。

遠馬は、もしかしたらもうひとりの自分なのかも。


それにしても”光石研”は、こういうダメな狂気オヤジを演じさせたら世界一だな。

ホントにこのヒト自体がダメなんじゃないかとおもえるほど、ハンパないダメっぷり。


“田中裕子”もさすがの貫禄。


そして、大御所ふたりに負けていない体当たりな演技の”菅田将暉”、”木下美咲”、”篠原友希子”の若手三人。


内容がリアルすぎて、好き嫌いがハッキリ出てしまうかもしれないが、とにかくすばらしいクオリティの作品だ。


小さな町で起きている、小さなリアル。

吐き気がするほどのスーパーリアル。






2013年9月7日より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー!

『共喰い』






監督:青山真治

出演:菅田将暉/木下美咲/篠原友希子/光石 研/田中裕子


配給:ビターズ・エンド


オフィシャルサイト:http://www.tomogui-movie.jp


©田中慎弥/集英社・2013『共喰い』製作委員会


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