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ブラインドからのぞき見た世の中 : September 5, 2013 @ 15:04

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.95『危機的状況の危機』



いやはや、この異常気象は、どうも地球的規模で起こっているようですね。


専門家によると、原因はメキシコ湾の海洋の海水温の上昇とか。

よくいわれる『エルニーニョ現象』は、太平洋西側赤道付近の海温度上昇の話ですが、今回は大西洋側。

約8000キロ以上もの距離がはなれている海水温の上昇が、日本にも気象に影響をおよぼすんですね。

ちなみに、このように異常気象が世界規模で互いに連鎖して起きる現象のことを「テレコネクション」というのだそうです。

ま、結局のところ地球はひとつってことなんですよね。


そんな世界的異常気象のなか、福島第一原発の汚染水流出は世界的問題に発展しそうないきおい。
なんだか、最悪の状態にむかってゆっくりとすすんでいますね。

タンクから大量に汚染水が漏れた問題に関しては、
原子力規制委員会が国際基準の「重大な異常事象」にあたる「レベル3」と評価。

まあ、2年でタンクの一部分が劣化しはじめているってことなんですけれど。

「海洋への流出は否定できない」なんて、、かなりゴマかした発表をしていますが、
その前に地下水から流出してますからね、結果的には流出しているワケで。。。


その下にある、いわき市では、7月15日から海びらきなんかしていましたから。

問題はいつから、どのくらい流出したのか?ってところですけれど、
正確な情報がコレぽっちも出てこない。

海水浴場も、いくら放射線量を測っているとはいえ、あまりいい感じはしませんよね。

もう、ナニやってんだよ、東電は。。。と言わざるを得ない。


作家の村上春樹さんは、某メディアのインタビューで
「東京電力の社長とか何人か、本当に刑務所へ行くべきだと思う。
何より日本の検察庁が刑事告発しないのです。
これはすごく変なことだと僕は思います。誰も責任をとることをしないのです。
これは、すごく間違ったことと僕は思います」
と、応えてましたが、ホント、その通りですよね。

こんな危機的な状況にあるにもかかわらず、
ダレも責任をとらないなんて、やはりおかしいです。


集団的自衛権なんかの法律を改正する前に、
法人犯罪における企業の責任の考え方や、政治責任の政府の責任の取り方をもっと考えて、
そっちの法改正を先に行うべきじゃないですかね。

コレ、やらないから、結局2年半もダラダラしちゃっているんだとおもうんですけれど。


当の政府、、、”安倍晋三”首相なんかは
「福島の事故は東京電力任せにせず、汚染水対策を含めて国として緊張感を持ってしっかり対応していく必要がある」
と某新聞インタビューに載ってましたけれど、
前から言っていたことまた言ってるだけじゃん!と、
おもわず突っ込みたくなってしまうコメントです。


“茂木敏充”経済産業相なんかも、某新聞インタビューで、
「(汚染水から放射性物質を取り除く装置(ALPS)を)増設が必要なら、国が責任を持つ」とこたえ、
国費投入を検討する考えを明らかにしたようですが、
コレもナゼもっとはやくやらんかったのか。
疑問でなりません。

ま、やらなかったってことは最優先事項ではなかったということなんでしょうけれどね。


大体、原発事故においては「国家が責任を持つ」って、何度も言ってますけれど一向に国は動いていない。

もともとは国家のエネルギー戦略の一環としてはじまった原発事業なんですから、
それがトラブったときは、政府がキチンと責任をとらなあかんでしょ。

いや、もしかしたらちょっとは動いていたのかもですが、
結局、ココまで悪化しちゃったら、いままでナニやってたのよ!って感じです。

最終的には、ナニもやらずに?できずに?
「じゃあ、あとは行政でお願いしまーす!」的な感じになっちゃうのは、
目に見えているんですけれどね。


自民の幹事長の”石破茂”さんなんて、
先日の某報道番組で、あらためて集団的自衛権が最優先と述べてましたね。

たしかに、国防自衛にも限界が生じてきているのは分かりますよ。

自衛と汚染。

どっちが国益に直接的な影響をおよぼすのか。

ま、どっちもどっちですが。


それに、この”集団的自衛権”もなにか腑に落ちない部分がおおすぎ。

とにかく、急すぎなんですよね。

1992年に行われたPKOの自衛隊海外派遣からおかしかったのですが、
日本人がつくった憲法案をベースに、GHQが制定した憲法のはず。

しかし、いまやその平和憲法を制定させた本人が日本の軍事化を急き立てている。

結局は、国際平和がどうのこうのというよりは、アメリカ事態の国益のためなんでしょうな。


シリアの件は、またもやアメリカが正義の名を語って軍事介入し、
大変な事態へと発展しそうな勢いです。

そういえば、先日、アメリカ国務省の定例記者会見でシリアへの軍事介入を発表した際、
「多数の市民を無差別に殺害したことが、一般的に国際法違反に当たる」
と、ハーフ副報道官の会見後、ロイターの記者が
「米国が核兵器を使用し、広島、長崎で大量の市民を無差別に殺害したことは、
あなたの言うおなじ国際法への違反だったのか」との質問は、
まさにそのとおりですな。
ロイターの記者、ナイスつっこみ!
ただ、日本のメディアじゃなかったことが、大変残念ですが。

ハーフ氏はコメントを避けたみたいですが、
「原爆」や「枯れ葉剤」の使用についての総括が、
アメリカ側でもまったくできていないんでしょうな。

国家的意見が決まってないから、コメントを避ける。


とにかく、日本だけではなく、ドコの国も危機的状況なんですよね。

ま、やっぱり結局のところ地球はひとつってこと。


それにしても、ダレもが思う最悪の状況っていったい何なんでしょうか。
戦争?汚染拡大?食糧難?経済破綻?


一番最悪な状況は、危機的状況という危機感がないことなんだとおもいますが、
みなさんは、どのようにおもわれますか?



竹内まりや「September」


旅路 良



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