ディスクレビュー コーナー『日々是音楽』では、”トーキョー マガジン”が最新の音楽情報を独断と偏見で、自信を持っておススメするいちまいを紹介していきます。

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FILE 193 坂本龍一・中島ノブユキ 『八重の桜 オリジナル・サウンドトラック III』

音楽家”中島ノブユキ”が手がける、NHK大河ドラマ『八重の桜』のサントラの第3弾、最終章となる『八重の桜 O.S.T III』がついにリリース。


舞台も福島県の会津若松から京都にうつり、放送も2013年12月15日に終了をむかえる、『八重の桜』。


ちなみに、サントラのほとんどは”中島ノブユキ”氏作で、”坂本龍一”氏はメインテーマと放送後の「紀行」コーナーの曲。


それにしてもドラマのサントラとはいえ、”大河”ドラマというだけあって、放送はほぼ1年のロングサイズ。

しかも、さまざまなシーンにあわせた曲をつくっていたワケだから、収録されたI、II、IIIに収録された74曲にくわえ、ドロップしたものをふくめると、つくった曲はおそらく100曲以上。

さすがに、ながくケワしい道のりだったにちがいない。

いやー、ホントに「お疲れさまでした！」だ。


ということで、おススメは、「幸福のかたち（piano solo ver.）」。
個人的に、中島さんのピアノの音色が好きというのもあるが、タイトルどおり、ちょっとした前向きな”ナニか”を感じるナイスなピアノソロ。
ちなみに、中島さんのピアノソロは、それぞれのサントラに1曲か2曲しか収録されていないので、それぞれのピアノソロは要チェックや。


そして、「文明開化」。
この曲もその名のとおりの、開化したぜよ！的な雰囲気。
それにしても、歴史的な点でこの時代に文明を開化しているハズなのに、元にもどりはじめているような現代社会。
どうあがいても、歴史はくりかえされるというコトなのかもね。
そんなおセンチさすら感じてしまうのは、社会的にお先がクラいからなのかな。


さらに、「いたわり」。
『風の谷のナウシカ』でいうと、「王蟲がココロをひらいておる！」というシーン的な、「いろいろあったけど、ウチら仲いいよね！」とか、まさにそんなやさしい気持ちになれるこの曲。
世の中、いろいろあるけど、結局はヒトとヒト、はなれて生活するコトはできないのでね。
気持ち的に落ち込んだら、ぜひこの曲を聴いて、効いてほしい。



舞台が京都にうつったからかのか、コチラの気持ち的な問題なのかはわからないが、「なんとなくフランス」っぽさは感じない。

でも、日本っぽい感じでもなく、ドコか日本に似た遠い国のはなしっぽさを感じる不思議な音楽。


自分の生活にも役立ててほしい、自分ライフBGMないちまいだ。





坂本龍一・中島ノブユキ
『NHK大河ドラマ 八重の桜 オリジナル・サウンドトラック III』



価格：¥3,150（税込）
レーベル：commmons（RZCM-59473）

発売日：2013年11月13日


□トラックリスト
01. 八重の桜 メインテーマ（坂本龍一）
02. 八重、桜咲く（中島ノブユキ）
03. our dream（中島ノブユキ）
04. 八重と襄、愛のテーマ（中島ノブユキ）
05. 人と人とを繋ぐもの（中島ノブユキ）
06. 学舎の風景（中島ノブユキ）
07. 襄、優しい眼差し #1（中島ノブユキ）
08. 十字架への道（中島ノブユキ）
09. 伝えゆく事（中島ノブユキ）
11. ふとしたすれ違い（中島ノブユキ）
12. 会津士魂の高潔（中島ノブユキ）
13. 新たなる希望に向かって（中島ノブユキ）
14. 幸福のかたち（piano solo ver.）（中島ノブユキ）
15. 什の掟（中島ノブユキ）
16. 文明開化（中島ノブユキ）
17. 襄、優しい眼差し #2（oboe d’amore ver.）（中島ノブユキ）
18. 誇り高き人々（中島ノブユキ）
19. 思いがけない悲しみ（中島ノブユキ）
20. 新たなる対立（中島ノブユキ）
21. 行き違い（中島ノブユキ）
22. 輝かしい未来へのエール（with pipe organ ver.）（中島ノブユキ）
23. いたわり（中島ノブユキ）
24. 幸せな日々の中で（中島ノブユキ）
25. 八重の桜 紀行（shakuhachi, viola & piano ver.）（坂本龍一）



「commmons」オフィシャルサイト：http://commmons.com/