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Daily Life w/ Music : December 4, 2013 @ 22:35

FILE 196 伊藤ゴロー『POSTLUDIUM』


ディスクレビュー コーナー『日々是音楽』では、”トーキョー マガジン”が最新の音楽情報を独断と偏見で、自信を持っておススメするいちまいを紹介していきます。



FILE 196 伊藤ゴロー『POSTLUDIUM』


音楽家の”伊藤ゴロー”が、ソロ3枚めとなるインストゥルメンタルアルバム『POSTLUDIUM』をリリースした。


先日、スパイラルホールでのライブ一発録りのEP盤をリリースし、彼のあたらしい部分にふれたばかりだが、今回もかなりすばらしく、そしてあたらしい。


とにかく、聴いてもらえば一目瞭然ならぬ、一聴瞭然。

ギター中心ではなく、むしろピアノとチェロがメロディの中心。

いや、コレはおどろいたね。


ちなみに、タイトルの『POSTLUDIUM(ポストリューディウム)』は、「後奏曲」という意味。

「前奏曲=プレリュード」的なものは多々あれど、「後奏曲」というのはちょっとあたらしいかな。


あとは、SOIL&”PIMP”SESSIONSの”丈青”や”秋田ゴールドマン”、そしてベーシストの”鳥越啓介”など、いままで共演もなかった、あたらしいミュージシャンたちも参加。


いろいろな面であたらしさを感じるアルバムとなっている。



おススメは、「The Isle」。
このアルバムのなかでは、かなりはげしい作品。
どうもゴローさんの地元、青森県立美術館でおこなわれた空を題材にした展覧会の音楽として制作したものを、あたらしくリメイクしたものらしい。
夕日にむかって、空を飛んでいるイメージがわく、そんなスカイサウンド。


そして「Luminescence――Dedicated to H.H.」。
発光とか、光るという意味のタイトルどおり、ゆっくりをきらめく世界をイメージさせる、そんなおおらかで、ナイスなスムースサウンド。


すべてを洗いながしてくれるような、やさしいジャズにちかい「Thyra」。
まさに、シメの曲という雰囲気の、映画でいうとエンドロールのサウンド。


おススメ曲というよりは、全体的に聴いて、なんだかいちまいで1曲というか、、、そんな雰囲気のアルバムだったりする。



映画にたとえると、”市川崑”映画、それも”金田一耕助”もの。

トラック1で金田一登場、トラック2で事件勃発、トラック3で急にテーマ曲。

いろいろあって事件解決。

エンドロールがはじまり、トラック11の「Thyra」でエンディングテーマ。


まるで一本の映画をみているような、そんな「映画音楽」的アルバムだ。






伊藤ゴロー
『POSTLUDIUM』



価格:¥3,000(税込)
レーベル:SPIRAL RECORDS(XQAW-1105)

発売日:2013年12月3日


□トラックリスト
01. Opuscule Ⅰ
02. The Isle
03. Luminescence――Dedicated to H.H.
04. Opuscule Ⅲ
05. Plate ⅩⅨ
06. Postludium
07. Opuscule Ⅴ
08. Blau Chian
09. Daisy Chain
10. Opuscule Ⅶ
11. Thyra


『POSTLUDIUM』スペシャルサイト:http://goroito-postludium.com/


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