TYO magazineトーキョーマガジン

Archive

 

rss 2.0

tokyo feature : January 31, 2014 @ 16:02

トーキョーシティポップス Vol.12 ──meet in a dream



アナタのデスクトップライフを、ちょっとだけ楽しくするサウンドデザイン「トーキョーシティポップス」。


日本のシティポップスを中心に選曲した、ハイセンスな架空のコンピレーションアルバム『Japanese Soul for Tokyo City Pops』を、その月のテーマをもって選曲し、お贈りしていきます。


2014年1月のテーマは、「夢で逢いたい」。


2013年12月30日に亡くなってしまった”大瀧詠一”さん。

最近、大瀧さんの曲ばかり聴いていたコトもあり、今回は特集ではありませんが、やっぱり大瀧さんの曲が中心となってしまいました。


結局、お仕事でも一度もお会いするコトはありませんでしたが、夢ならお会いするコトが出来るのかなという意味で、このテーマで選曲です。



本格的な冬のシーズンにはいり、かなり肌寒い1月のトーキョーですが、考えゴトでもしながら、ほっこりと、いつもの”ながら聴き”で、冬の夜空をたのしんでいただければ、コレ幸い。


どうぞ、あたらしい音楽との出会いをたのしんでください。





January『Japanese Soul for Tokyo City Pops Vol.12 -meet in a dream-』






01. 「Rock’n'Roll お年玉」大滝詠一
『NIAGARA CALENDAR』


1977年にリリースされたアルバム『NIAGARA CALENDAR』。
1月から12月まで、それぞれの月をテーマに12曲収録されている、まさにカレンダーなアルバムなのです。
60’sロカビリー調のサウンドに、おそらく、いやまちがいなくプレスリーをマネした”多羅尾 “Rockn’ Roller” 伴内”氏、、、まあ大瀧さんなんですけれどね。
スノッブなのに、ピリっとスパイスの効いたアメリカンジョークがサイコーな一曲です。


02. 「ウィンタークラシック (Rhodes Mix)」Terry & Francisco
『Terry & Francisco 2』


“テリー福山”さんと”フランシスコ松浦”さんによる音楽ユニット”Terry&Francisco”。
コチラは、メロディ部分をローズピアノで弾いている、ボーカルなしのインストバージョン。
70’sウェストコーストミュージックが好きな彼らの歌アリもステキなのですが、やはりサウンド自体がナイスなシティポップサウンドなんですよね。


03. 「Stop Motion」Youngshim Feat. marter & sequick
『Pound For Pound Vol.3』

『女性にやさしいハードコア』をモットーとするプロダクション”Jazzy Sport Productions”のコンピレーション第3弾から、”Youngshim”と”marter”、そして”sequick”による3ボーカルのこの曲を。
日本人っぽくないサウンドがとてもいいんですよね。
深夜に雪がチラチラ降っている、そんな都会の冬っぽいイメージ。そんなナイスなサウンドなのです。


04. 「キッチンの窓から」Miyuki Hatakeyama & Ryuhei Koike
『Coffee & Music – Drip for Smile』

コチラは企画モノコンピレーション「Coffee & Music」の第2弾から。
“畠山美由紀”さんと”小池龍平”さんのおふたりによる共作。
小春日和に、コーヒーを飲みながら聴きたい、いや効きたい、そんなナイスコーヒーミュージック。


05. 「夢で逢いましょう」ハナレグミ
『hana-uta』


“永積タカシ”のひとりユニット”ハナレグミ”。
コチラは、2005年にリリースしたアルバム『hana-uta』から。
『ニッカウヰスキー』のCMソングとして使用されていましたよね。
そういえば、『サントリー』の「ウイスキーがお好きでしょ」もやっていたような、、、そんなウイスキー音楽ばかりやっている”ハナレグミ”ですが、やはり声がいいんですよねー。
セツナイ、ナイスなハイトーンヴォイス。


06. 「8分音符の詩」竹内まりや
『ロフト・セッションズ Vol.1』

コチラは、1978年に”新宿ロフト”で行われた歴史的セッションを収録したアルバムから。
もともとは”鈴木 茂”さんの曲で、作詞が”松本 隆”、作曲に”鈴木 茂”という”はっぴいえんど”コンビですな。
コレを”竹内まりあ”さんがカヴァー。
オリジナルよりも、”艶”感がハンパないですよね。
オレンジ色の海岸が目に浮かびますが、夏というよりは冬の海の夕方。


07. 「春よこい」CARNATION
『はっぴいえんど CITY COVER BOOK』


“はっぴいえんど”の曲をいろいろなアーティストがカヴァーしたアルバム『はっぴいえんど CITY COVER BOOK』から、”カーネーション”による「春よこい」のカヴァー。
作詞は”松本 隆”さん、そして作曲に”大瀧詠一”さん。
まちがいなく、のちの『NIAGARA CALENDAR』へとつながる、お正月ソングなのでは?
そういえば、大瀧さんは正月ソングもそうですが、季節感を出している曲がおおいような。。。


08. 「夜空の誓い」HIS
『日本の人』


“細野晴臣”さん(H)、”忌野清志郎”さん(I)、”坂本冬美”さん(S)の3人による音楽ユニット”HIS”。
ユニット名は、それぞれの頭文字をとっただけなんですけれどね。
コチラは作詞が”忌野清志郎”さん、作曲が”中曽根 章友”さんというRCコンビ。
“坂本冬美”さんのコブシ具合がハンパないです。
しかもこのメロディ、頭からハナレナイんですよ。
いい歌って、そんなもんなんでしょうね。
そんな夜さ〜。


09. 「愛して愛して愛しちゃったのよ」浜口庫之助 & 伊集加代子
『Tokyo Modern Recording Collection Hamaguchi Kuranosuke GET Smart-Swinger!』


ダレもが一度は聴いたコトがあるこの曲。
“原 由子”さんも、サザン名義でカヴァーしてましたね
作詞、作曲が”浜口庫之助”先生の超オシャレミュージックの先がけ。
パパヤパヤッパ〜感がハンパないです。


10. 「夢で逢えたら」吉田美奈子
『FLAPPER』


1976年にリリースされたアルバム『FLAPPER』から、”大瀧詠一”さん作詞作曲によるこの名曲を。
さまざまなカヴァーが存在しますが、オリジナルはこの美奈子さんバージョンなんですよね。
もともとは、”アン・ルイス”のために大瀧さんが書いたらしいのですが、当時のロック路線だった彼女にあわないとのことで、美奈子さんがうたったという”いわくつき”の曲だったりもします。
演奏はティンパンアレイ。
何度聴いても、ええ歌ですよねー。


11. 「バラ色の人生」What’s Love? Feat. Yo Harding
『WA-YO SKA? ~ON-KO-CHI-SHIN~』

“吉沢ダイナマイト.JP”氏プロデュースによる日本語いろいろカヴァーものを、”What’s Love?”がさらにカヴァーするという企画モノアルバム。
その中から、「バラ色の人生」、いうまでもなく”エディット・ピアフ”の代表曲「La vie en rose」の日本語カヴァーですな。
英語版は、”山下達郎”さんもカヴァーしてます。


12. 「Wack Wack Rhythm Island Featuring Rhymester」WACK WACK RHYTHM BAND
『Xx Classics』

2003年にリリースされたこの曲。
“WACK WACK RHYTHM BAND”が、バンド設立20周年を記念して2012年にリリースされたベスト盤『Xx Classics』にもリマスターされた音源で収録されています。
キング・オブ・スーテジこと”ライムスター”をフィーチャーした、このトコナツ感あふれる、陽気なサウンド。
冬の寒さと、さびしさを一気にふっ飛ばしてくれます。
夏がまちどおしい、この季節にピッタリなナイスな一曲。


13. 「逢えなくなるのは」モアリズム
『& BLUES』

ドロ臭オシャレサウンドの”モアリズム”。
ボヤーンとしたバラードな雰囲気と、”ナカムラ”さんのヴォーカル具合とのマッチ感が、胃にやさしくて、イイんですよねー。
まさに「逢えなくなるのはさびしいけれど、、、」、という意味合いからの選曲です。


14. 「SOMEDAY」矢野顕子
『SUPER FOLK SONG』


コチラは”矢野顕子”さんが、ピアノ弾き語りでさまざまなアーティストの曲をカヴァーしたアルバムから、佐野元春さんの「SOMEDAY」。
アレンジのちがいだけで、ぜんぜんちがう曲に聴こえますよね。
とにかく、「ラーメン食べたい!」的な矢野節が炸裂してます。
佐野さんといえば、”大滝詠一”さんの『ナイアガラトライアングル vol.2』に、”杉真理”さんとともに参加してますよね。
そのときは、”佐野 “ライオン” 元春”名義でしたけれど。
いっしょか。
そういえば、大瀧さん、さまざまな表記がありすぎてアレですが、『ナイアガラトライアングル vol.2』では、”大滝”名義でしたな。
とりあえず、コチラも大瀧さん?大滝さん?つながりで選曲。


15. 「NOSTARGIA OF ISLAND」THE MOTHRANS
『IN FORBIDDEN ISLAND』


この曲、1978年にリリースされたコンセプトアルバム『PACIFIC』に、”山下達郎”さんがインストミュージックで参加した曲なんですよね。
それを見事に、かなりいい感じで”はせはじむ”さんひきいるナゾの、、、はせさんの名前が出ている時点でナゾじゃなくなっていますが(笑)、、ナゾの覆面バンド”THE MOTHRANS”がカヴァー。
80年代は、こういったトロピカルサウンドというか、ホテルのロビーなんかでも、こういうサウンドの生バンドが入ったりして、一連のトロピカルブームだったんですよね。
個人的にも、スゴくスキなんですよ、この曲。
いわゆる、イージーリスニングってコトなんでしょうかね。
魅惑のトコナツミュージックです。


16. 「幸せにさよなら (シングル・バージョン)」NIAGARA TRIANGLE
『NIAGARA TRIANGLE Vol. 1 30th Anniversary Edition』

コチラは、”大滝詠一”さん、”伊藤銀次”さん、”山下達郎”さんの3人によるアルバム『NIAGARA TRIANGLE Vol. 1』から、「幸せにさようなら」。
30thアニバーサリーエディションには、いまは入手困難となってしまったシングルバージョンが収録され、3人による一小節交代のバージョンが聴けます。
作詞作曲は、”伊藤銀次”さんなんですけれど、まるで大滝さんの遺言のような歌詞なんですよね。
泣けてきちゃいます。


17. 「愛餓を」はっぴいえんど
『風街ろまん』

最後は、やはり”はっぴいえんど”。
この曲、ただ「あかさたな、はまやらわ」を歌っているだけなんですけれどね。
大瀧さんのコトバ遊びのココロが、あふれんばかりにつまっている曲だと思います。
最後の「ん」という声が、「うん、よし!」みたいな感じで、いろいろ締まったのかなと。。。
ということで、あらためて”大瀧詠一”さんのご冥福をお祈りいたします。




※選曲は、基本的にCDやダウンロードなどで入手できるものを中心としておりますが、廃盤などにより手に入らない場合がございます。
あらかじめご了承ねがいます。


Comments are closed.

Trackback URL