ブラインドからのぞき見た世の中 : April 25, 2014 @ 15:58
ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.111『個別か集団か、平和か』
さて、”集団的自衛権”の行使容認問題。
ココにきてなんだか大づめ状態になってきているように感じるのは、
ワタクシだけでしょうか。
じっさいはそんなに大づめな状態ではないかもですが、
アメリカのオバマ大統領の来日もあったせいか、
あまりにも急ピッチにモノゴトがススミすぎてダレもついていけていない、
というのが現状ですかね。
それにしても憲法の解釈を変えるって、いったいナンなんでしょうな。
いままで「こうだ!」とおもっていたモノ/コトが、
解釈を変えるコトで意味が変わってしまうワケですよ。
うーん、、、まったくもって解釈を変える”意味”がわからない。
もともと憲法というのは、ひろく意味がとれるようにつくってあったりします。
まあ、あまりにギチギチ、ガチガチの規制的なモノにしてしまうと、
人としての動きの自由度が無くなってしまいますからね。
いわゆる、クルマのブレーキでいうアソビのような部分なワケです。
それが”解釈”、というコトですよ。
しかし、今回はこの部分のつかわれ方が”悪用”、、、とまでは言いませんが、
モノはイイよう的に利用されている感がありますよね。
人としての自由度を持たせる部分が、
かえって”アダ”となってしまったという感じでしょうか。
本来であれば、その”解釈”をハッキリさせるのは”司法”、
つまり裁判所なんですけれどね。
なので、偏った有識者会談なんかやるよりも、
まずは裁判所の判断を仰ぐべきかなと。
そして、”国会”(立法)という流れが、「三権分立」の本来あるべき姿。
しかし、安倍さん、内閣が集団的自衛権行使について、
国会の事前承認がない場合でも可能にする方向で調整にはいっているみたい。
もう、三権分立のカタチすらなしていないワケですよね。
ちなみに現状、日本国憲法では、
“個別的自衛権”の行使に関して、解釈上ボンヤリですが認めています。
この”個別的自衛権”というのは、
自国が攻撃をうけたときに、
相手国に対して必要最小限度の武力の行使をおこなうという権利のコト。
いわゆる、”やられたら、やり返す”的なトコロですな。
それでもって、”集団的自衛権”というのは、
“自国ではなく”、同盟国が攻撃をうけた際に、
報復の武力行使に参加するというモノ。
コッチはやられてないけれど、
親友のアイツがヤラレタから「助太刀いたす!」的なコトですかね。
今回は、コレの行使を容認するっていうハナシなワケです。
ソレって、どうなんでしょ。
攻撃をうけていないワレワレの国が、別の同盟国を攻撃した国を敵とみなし、
報復に”参戦”するという図が、どうもキケンな匂いがします。
世論のなかには、
アメリカとの同盟関係がより深くなれるのであれば、行使を容認するべき!
みたいな意見もあるみたいですけれどね。
ホントにそうなるかどうかは、実際のところわからんですよ。
ただ、間違いないのは、日本も戦争状態になるというコト。
コッチが相手を敵だとおもうってコトは、
相手もコチラを敵だっておもうコトですから。
ちなみに、10年前のイラクに自衛隊を派遣したコトによって起きた、
例のファルージャでの邦人拉致監禁事件なんかは、まさにソレですよ。
突然、自衛隊がイラク国内で活動したコトによって、
一部のイラクの人たちは日本が敵にまわったという判断にいたったために、
イラクで個人で医療的人道支援をおこなっていた日本人が、
地元のイラク人に拉致監禁されてしまったという、
とても残念な事件。
アメリカに言われるがままやってしまった行動が、
海外で活動している邦人をキケンにさらしてしまった最悪の例です。
それって、まちがった国際貢献だったのでは。
そういえば、その時の自衛隊イラク派遣において、
帰国後、28人もの自衛官が心身的ストレスで自殺していたという事実もあります。
危険地域への自衛隊の派遣、いや派兵は、
自衛官への精神的なダメージも大きいというコトですよ。
本来の意味は、自衛のための集団ですからね。
それが外の国に出ていって、武力行使が可能になるって、
それってもう”軍”ですよ。
どうも納得がいかない。
力には力。
時代が逆行していますよね。
もういちど、国際貢献の在り方について、
もっと時間をかけて議論すべきなのでは。
日本の”憲法9条”は、世界にも類を見ない平和的なモノなんですけれどね。
そういうモノを持つ日本が先導に立って守っていくことが、
やはりコレからのあたらしい時代なのではないかとおもっているのですが、
みなさんはどのように考えますか?
大橋トリオ「突然の贈り物」
旅路 良
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