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Movie Life : February 23, 2015 @ 20:22

MOVIE LIFE 138『アメリカン・スナイパー』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画を中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)




MOVIE LIFE 138『アメリカン・スナイパー(原題:American Sniper)』




彼はかえってきた、心は戦場においたままで。



□ストーリー

米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの隊員”クリス・カイル”は、イラク戦争の際、その狙撃の腕前でおおくの仲間を救い、「レジェンド」の異名をとる。

数多くの敵兵の命をうばいながらも、アメリカにいる妻子に対して、良き夫であり良き父でありたいと願うクリス。

ジレンマにくるしみながらも、2003年から09年の間に4度にわたるイラク遠征を経験。

しかし、戦場を生きのび帰還したあとも、ぬぐえないココロの傷にくるしむことになる──。






□オレ意見
評価:☆☆☆(満点は5個)


“クリント・イーストウッド”監督の待望の最新作。

“待望”といいつつも、年イチペースで精力的に制作しているので、そんなに待望という感じではないが。


今作もやはり実在した人物の物語。

『J・エドガー』や『インビクタス』はじめ、わりとそういう作品ばかり撮っている”イーストウッド”監督。

得意なのかもね。


今回は、いまやアメリカがかかえるもっともおおきな社会問題、帰還兵の「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」問題にせまる。

ま、タイトルや、キャッチコピーなどを見ると、イラク戦争で、敵兵を殺しまくった、いわゆる無敵の”英雄”の物語に見えがちだが、実際はそのヒトがかかえてしまったココロの闇のおはなし。


それにしても”イーストウッド”作品は、『グラン・トリノ』なんかもそうだが、ココロに闇をかかえたヒトの描き方が秀逸を極めているとおもう。

そして、それを派手にアピールするのではなく、なんとなーくそういうコトがあった、そういうヒトがいたという、描き方。

それがいいんだよなー。


そして、今作のもっとも注目してほしい部分は、エンドロール。

「ああ、なるほど、そうキタかー」という、すばらしい演出。

ま、どんな演出かは、観てのおたのしみ。


主演は、制作もつとめた”ブラッドリー・クーパー”。

カレの空虚感あふれる目にも注目だ。


戦争には、英雄なんていない。

それはただのヒトでしかないってコトをあらためて気づかせてくれる、すばらしい作品だ。









2015年2月21日より、全国ロードショー!

『アメリカン・スナイパー』





監督:クリント・イーストウッド

出演:
ブラッドリー・クーパー/シエナ・ミラー/ルーク・グライムス/ジェイク・マクドーマン/ケビン・ラーチ/コリー・ハードリクト/ほか


製作:クリント・イーストウッド/ロバート・ローレンツ/アンドリュー・ラザー/ブラッドリー・クーパー

映倫区分:R15+


オフィシャルサイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/americansniper/



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