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Interview : May 20, 2010 @ 12:30

畠山美由紀と中島ノブユキの 「のんびりやりましょう!」(いざ勝負 篇)


今年初となるソロライブ ツアー『Spring Wave~情熱の室内楽にのせて~』を2010年5月23日より行う畠山美由紀。今回は、映画『人間失格』のサウンドトラックを担当した音楽家の中島ノブユキとともに全 国4ヶ所をまわり、ブラジル音楽やピアソラなどを披露する予定だ。


さて、2回にわたってつづいてきた畠山美由紀さんと中島ノブユキさんによる、将棋の大勝負のごとき今回の対談。
ついにフィナーレを迎えるワケだが、いったいなんの対談だったのか、、、わりと忘れがちな気がしてしまう。
もういちど確認ではあるが、この対談はいちおうライブツアーに関するお話をお聞きするため、、、だったような気がする。

しかし、ココまできて気になるのは、どちらがこのトークの”名人”の座を勝ち取るのか、だ。。。





いざ勝負!


─たのしみですよね、ツアー。

畠山:楽しみですよ、すごく。

─この状態がステージに行くワケですか?

中島:いやいや。この状態は持ち込まないでしょw。

畠山:真逆かもしれないですよ。かなりストイックな感じでやると思います。

中島:なんか、、、キメキメな感じだよね。

畠山:ワリとね。

中島:カッコつけた感じ?

畠山:ドッチかと言うと(笑)。

中島:でも、このコントを引きずっていったらマズいよね。

畠山:あんまりコント感はないよね。

─終わった後にトークショウがあるみたいですけれど。

中島:え!トークショウがあるの?
存分に話せる場ね。
後半30分くらい?
じゃあ、演奏1時間くらいでいいってこと?

畠山:まあ、1時間半くらいとかですかね。

中島:休憩なしで?

畠山:休憩はしたことないですね。

中島:しゃべりは?

畠山:まあ、チョコチョコっと。
朗読したりとか。

中島:朗読!?

畠山:気取っちゃったりするワケよ。

中島:うわー!オレ、笑っちゃいそう(笑)。



一同:(笑)

畠山:絶対笑わないでよー。ギャラ下げるからね〜。

中島:いや、そのときはすごく真顔だと思うよ、オレ。
それを美由紀ちゃんが感じとって、美由紀ちゃん自身が笑ってしまうんじゃないかってくらい。

畠山:いやいや、それは頑張る。まちがって北村くんを見ないようにするよ。

中島:えっ!なんで?

畠山:いつも、北村くんってゴソゴソ動いているじゃない?

中島:やってる(笑)!

─バンドネオンの北村さんは、菊地成孔さんのバンドのメンバーだったんですよね?

中島:そうそう!ボクはソコで出会ったんです。

畠山:そうなんだ。中村さんは?

中島:中村くんはね、いつもレコーディングをお願いしている徳永友美さんというバイオリストの方がいて、その方の紹介なんです。でも、彼も酒飲みですよ。

畠山:あの方も?

中島:そう。北村くんも酒飲み。

畠山:そういえば、いちばん最初の”BAR BOSSA”のイベントのためにリハで集まったとき、昼間から呑んじゃったもんね。

中島:そうそう!
リハ、一日しかなかったのにね(笑)。

畠山:「これはヤバい!」ってなって、もう一日やったんですよね。

中島:そのときは、たしかBAR BOSSAの林さんが見学しに来ていて、、、あのヒトもワインに詳しいから、ワインを持ってきていたワケですよ。

畠山:アレ!?そうだっけ。
うちらが頼んだんじゃなかった?

中島:頼んで買って来てもらったんだっけ?

畠山:そうだよ!

中島:もしかして、話をちょっとだけキレイにして伝えようとした(笑)?

畠山:したした(笑)!
「買ってきてください!」とか言っちゃったんですよ。

中島:いや、たしか「行くならワタシが良いモノを選んできますよ」みたいな感じで。。。

畠山:白ワインを買ってきてくださったんですよ。
そのあと、みんなでそば屋に行って。。。

中島:みんな、呑む呑む(笑)!

畠山:私が終電で帰ったあとも、呑んでいたんでしょ?ヒドイよねー。
そういえば、はじめて中島さんの家にキー合わせで行ったとき、お腹が空いてて、中島さんの家に着いた瞬間に「お腹空いた!」って。

中島:「何かつくって!」って(笑)。

畠山:ゴハンつくってもらって。

中島:目玉焼きとかつくった記憶があるよ。

畠山:ウィンナーと目玉焼きと、トーストとコーヒー入れてくれて、モーニングセットみたいなの出してもらっちゃってね(笑)。

中島:そうそう!

畠山:ホント、和気あいあいとやっていますよ。
でも、中村さんと北村くんと、初めて会ったときにすごく肌がキレイだなと思って──。

─畠山さんは、「肌がキレイ!」というのが挨拶みたいな感じですよね。ボクも来たときにおっしゃっていたので。。。

畠山:気になっちゃうんですよ。

中島:オレも、たしか初めて会ったときに言われたかもしれない。

畠山:ホントに!?でも最近言われないでしょ(笑)?

中島:ここんとこトーンとね(笑)。

畠山:ははは(笑)。
でもツアーは、このワケのわからないトークとはほんとに真逆な感じで考えていて。。。
タキシードを着て歌う感じだよね?

中島:そうそう!って、男装して歌うの?

畠山:あっ!それもイーネ(笑)!!

中島:でも、どんな感じになるかね。。。この前も、何曲かキー合わせしたけれど、、、どうだったんでしょうね?

畠山:いやいや。どうでした?



中島:いい感じを予感できましたよ(笑)。

畠山:よかった!頑張りますぅ。だから、早くアレンジ書いてね。

中島:あ、ゴメンネ。早く書くわ(笑)。
これが締めのコトバになったらどうしよう。

─そっちの方が読者の想像力がかき立てられますけれどね、「え!コレから書くの!?」みたいな感じでw。

中島:そうだよね(笑)。

畠山:でも中島さん、初見でバリバリ弾くんですよ。当たり前のコトなんでしょうけれどね。
映画の『ベニスに死す』で使われているクラシックの曲があって、それをぜひやりたいと思っていたんですけれど。。。

中島:むかしから言っていたよね。

畠山:そう、「やりたい!」ってずっと言っていて、それがようやくやれるんです。譜面もあって、ずっと練習しているんだけれど、なかなかできないんですよ。でも、中島さんは見ただけで弾けたから、すごくカッコイイと思って──。

中島:でも、その曲を美由紀ちゃんが歌うという想像がつかなかったワケですよ。原曲がオーケストラの曲で、構成そのものが、いわゆるAがあってBがあるというものでもないから。何年も前から「どうやればいいかな?」って頭のなかで想像はしていたんですよ。

畠山:私なんて、そこら辺は全然考えてなくって、丸投げしているからね。でも、音域が広いから、それをウマいこと変えてくれて、、、それは見事な感じでしたよ。

─そろそろ、このトークのまとめなんですけれど。。。いちおう、「真面目にやります!」とは先ほどからおっしゃっていますが、どんな感じを考えているんですか?

畠山:音の世界はかなりロマンチックだよね。
全然違うけど、タンゴからうけるイメージ。

中島:濃密な?

畠山:そうそう!濃密な感じ。

中島:揺らぎがあって。

畠山:ちょっと情熱的なね。

─チラシに「情熱的な室内楽」と書いてありますね。

中島:そういえば、これ美由紀ちゃんが考えたんでしょ?

畠山:そうそう!プって感じだけれどね(笑)。
でも、いい意味で現実離れしていて、時空な感じというか。
なんとなく、そういう感じがしません?

中島:そういうトコロはあるかもしれないですね。

畠山:でも、思い浮かぶのは、湯河原とか、新宿2丁目とか(笑)。。。

中島:そうね(笑)。
というか、そういう風にしたいってことだよね?

畠山:そうそう!
ロマンチックな時空を構築できたらいいなと。でも、曲がそういう感じだから、そうなると思いますけれどね。かなりオトナな感じになると思いますよ。だから、お客さんもちょっとオシャレしてくると、楽しめる感じですかね。

中島:なるほどね。

畠山:なーんちゃって(笑)。

中島:何ソレ(笑)!?

─、、、ありがとうございました(笑)。


勝負アリ!
名人:畠山美由紀




(おわり)


この対談の内容とは、まったく両極端のモノとなりそうな今回のツアー。
ぜひコノ機会に、畠山美由紀+中島ノブユキの音楽の世界を体感してほしい。



撮影協力=NEWPORT(http://nwpt.jp/

>>>畠山美由紀 ライブツアー『Spring Wave~情熱の室内楽にのせて~』の情報はコチラ


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