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tokyo feature : June 9, 2010 @ 04:28

トーキョーフィーチャー “旅” ─「そうだ!沖縄へいこう」篇(後)

あなたのトーキョー ライフに、ちょっとした贅沢をあたえられたなら──。
ココでは、トーキョー マガジンが考える、トーキョーのあたらしいライフスタイルを提案していきます。


トーキョー フィーチャー “旅”では、「旅は道づれ世は情け、思いたったが吉日、そうだ!旅に出よう」ということで、ワタクシがじっさいに旅行した土地を、独断と偏見をもってご紹介します。

“旅”はココロを豊かにし、叡智を育む。
旅ゆけば、かならずや人生がみえてくるハズ。
そう!人生は”旅”なのです


旅に病んで 夢は枯れ野を かけ廻る(松尾芭蕉)





そうだ、沖縄へ行こう!(後)



ウチナンチュ〜!
サンダーアンダギー。

青い海と青い空の国、オキナワ。
そして、アメリカ軍基地問題にゆれる沖縄。

『そうだ!沖縄へいこう』の後編です。



□オキナワ4日目:雨/曇/オキナワ5日目:雨


南国オキナワを堪能する旅の4日目。

残念ながらの雨模様。



波も高く、離島への観光は断念。
最終日前一泊のホテルを那覇市内の”ロワジールスパタワー 那覇”にしていたので、荷物をまとめ、『カフーリゾートフチャク コンド・ホテル』をあとに、一路、那覇市方面へ。


どうも台風が近づいているようで、雨にくわえ、風も強くなってきました。

冨着から那覇へ向かう58号線の途中、海の横を通るトコロがあるのですが、ソコはに完全に吹きさらし状態。
海からの強風がクルマを揺らしていました。


さて、台風なので海には行けず、なので那覇市内にある第二次世界大戦中に沖縄戦の中心となった”海軍司令部壕”へ行くことに。





知ってのとおり、オキナワは激しい上陸戦が行われた場所。
当時の海軍司令部があった場所”壕”が、いまは解放され、一般のヒトたちでも観られるようになっているのでした。



この階段の下では、何百人、何千人という人が、連合軍(アメリカ軍)の攻撃から、何ヶ月間もの間、身を守りつつ、反撃の機会を狙っていたのでしょうね。



“壕”の中は思ったよりも広く、通路も3人くらいは余裕をもって通れる感じでした。
会議室や司令部、医務室、弾薬庫などなど、いろいろな目的をもった部屋へと迷路のようにつながっています。
しかしながら、ココで何ヶ月も過ごせるかというと、絶対無理ですね。


コチラは出口へと通じる道。
この道を生きて出られた人は、いったい何人だったのでしょう。



出口は、那覇市内を見渡せる高台へとつながっていました。
恐らく、ココから戦線の状況を観察していたのでしょう。

雨はやみ、海上にはところどころ日の光が差し込んでいます。


日も傾きはじめたので、ホテルへ移動。

コチラはホテルの部屋からの観た那覇市内。
雨はやんでいたのですが、那覇市内全体に雲がかかっています。



チェックインを済ませ、その後那覇市内を観光しました。


那覇市内を流れる国場川。
上には2003年開業のモノレール『ゆいレール』が通っています。
JRなどの電車が走っていないため、それまでは交通手段がバスかクルマか自転車しかなかったという那覇市。



そしてこの立派な建物が沖縄県庁。



その手前、『おきなわ屋』の横を入ると、有名な国際通りです。



こちらは紅いもタルトでお馴染みの『御菓子御殿』。



え!『どらえもん』!?
ということで、なぜ『どらえもん』という名前にしたのかはよくわからないのですが、宮古そばの名所『どらえもん』。



こちらはけっこう大きな公設市場の入り口。



オキナワはチェーン店でも、独自のメニューがおいてあるところが多いようです。
こちらは『どん亭』だけど、沖縄そばが置いてあるみたい。



そして、この70年代のネオン感がたまらないゲームセンター『GAME IN NAHA』!



コチラは『高良レコード』。CDとか、楽器なんかが置いてあります。



わりと日本じゃない雰囲気をかもしだしつつも、昭和な匂いがぷんぷんしてくるんですよね。
このオリエンタルリズムがいいんですよ。



そして市場へ。



ココは、かなり大きい市場です。

路地が迷路のようになっていて、迷ってしまいそうになりました。
コチラが公設の市場。



入ってみると、ヤシガニや見たことのない魚、そして豚の顔?など、いろいろな食材が売っていました。







左のエスカレーターで、2階へ。



2階は、なんと!


いわゆる大衆居酒屋ですね。
不思議なつくりです。
市場の上に居酒屋。新鮮な食材がすぐに手にはいる居酒屋っていいですよね。
クルマの運転がなければ、呑みたいところでしたが、残念ながらそれは断念。

気を取り直して、市場めぐりへ。
見たことのない果物や、マムシなんかも売っていて、いやー楽しめましたよ、市場。





市場の出口では、ネコが見送りに!?



そして、コチラはなんでしょう、これは? ネコの手も借りたい感じなんですかね〜(笑)。


5分くらい待っていたのですが、結局このネコとオジさん、なにもしてくれませんでした。
新手の詐欺か!?


さて、美味しそうな食材を見たこともあって、お腹も減ったので、今晩は那覇市内にあるアグー豚や石垣牛の焼き肉屋『Gen』へ。



なんだか、沖縄にきてから肉ばかり食べているような気がしますが。。。とにかく、こちらの肉は脂身も少なく、脂に弱い自分でもおいしくいただくことができました。





そして、オキナワ最終日の5日目。
この日も雨、というかけっこう暴風雨。


台風の直撃は免れたものの、雨と風はかなり強かったです。

帰りの飛行機の時間は、21時15分。
雨も強いし、本日も観光地めぐりということで、糸満市にある”沖縄戦跡国定公園”の”平和祈念資料館”へ行くことに。


那覇市からクルマで約2時間。
507号線を南下し、オキナワローカルを体感しながら331号線へ。

途中、前も見えないくらいの横殴りの海風&雨で、2メートル以上のさとうきび畑が折れそうなくらい風にのけぞっていました。そんな嵐のなか、やっとのことで目的地に到着。



観光スポットとしても人気のある”平和祈念資料館”。観光バスが何台も連なって駐車していました。

クルマを駐車場へとめ、クルマから降りると激しい雨と風。
資料館への途中、突風が吹き、コンビニで買ったビニール傘が壊れてしまいました。
とにかく、入り口に入るまでが一苦労。

資料館はけっこう近代的な建物で、かなりの広さ。
ソコには、沖縄戦の激しさを示す資料や映像などが、おおく展示されていました。

また、資料館の建築の際に見つかった不発弾は処理後に、元のあった場所に置かれ、そのまま展示されていました。



こちらは、1995年に太平洋戦争・沖縄戦終結50周年を記念して建立された『平和の礎(いしず)』。







この横は断崖で、下には激しい波がぶつかって白いしぶきが飛び散っていました。



暴風雨のため、まわりの散策をあきらめ、資料館へ。

こちらも昨日の”海軍司令部壕”につづき、戦争の悲惨さをあらためて再確認できた、よい機会となりました。



この悲劇的な歴史を忘れてはいけない。
そういった、歴史の重みを感じられた今回の旅。

帰りの飛行機の時間もせまって来たので、資料館を後にし、一路那覇市内へ。
5日間乗ってきて、ちょっと愛着が沸いてきたレンタカーを戻し、バスに乗り換え那覇空港へと移動。
レンタカー屋のちかくにあった『ごちそう居酒屋』。



いちいち変わった名前のお店が多いような気がしました。
気のせいですかね。

台風はだいぶそれたようなのですが、飛行機が飛ぶかどうか。


空港に到着後、そんな心配もよそに、オキナワといえば『A&W』、、、ということでチーズバーガーを注文。





マルまったフライドポテトがとても美味しかったです。トーキョーにもあればいいのに。

腹の虫がおさまったところで、おみやげコーナーへ。
どんなモノがあるのか物色していると、出ました!



このご当地的エロ系スーベニア。
やはり人間、”シモ”からは離れられないんでしょうね。


さて、時間もせまり、ついにオキナワの地から離れることに。
飛行機は雨と風の影響で、予定より20分ちかく遅れての離陸でした。

2時間ほどのフライトで、アッという間に羽田空港へ到着。
やはりオキナワの気温から比べるとかなり寒いトーキョー。

到着ゲートがいちばん端だったために、かなり歩きましたが、無事荷物も取り、帰路につきました。



今回、オキナワに行って思ったのは、自然がとても美しいトコロなんだというコト。
北国出身の私には、初めての南国の景色にイチイチ驚かされました。

こんな美しいトコロが、米軍基地問題で翻弄されているコトはとても残念でなりません。

本島の北側を通る国道58号線は、嘉手納基地周辺を通るのですが、クルマに乗っていてもカーステレオの音(けっこう大音量にもかかわらず)が聞こえないほどのジェット機やヘリコプターの轟音が、昼夜問わず鳴り響いていました。

ちなみに最初の3日間に泊まった『カフーリゾートフチャク コンド・ホテル』のある恩納村は、嘉手納基地からは約20kmちかく離れているのですが、風向きによっては米軍のジェット機の音やヘリコプターの音が、夜中でもけっこう聞こえます。

旅行できたボクでさえ気になる音なのに、住民の人たちはこれが365日つづいているワケです。美しい光景の裏には、こういった問題が山積みなんですよね。
いち早く解決して欲しいモノです。

だって、ほんとうに美しいんですから、オキナワは。

 

 

トーキョーフィーチャー “旅” ─「そうだ!沖縄へいこう」篇 おわり

 

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