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ブラインドからのぞき見た世の中 : May 19, 2017 @ 15:58

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.181 『ポストでフェイクなニュースたち』



えー、さてー、
このところほぼ毎日、キタの国からのお手紙のニュースがタレながれておりますが、
みなさまいかがお過ごしでしょうか?

読む前にとどかないという、なんとも残念なキタからのお手紙ですが、
個人的には、お手紙の内容とかお手紙自体というよりも、
むしろそのメディアでの報道の部分が気になって、、、
という感じだったりします。


しかし、メディアの状況は、なんとも言いがたいですな。

やれキタの国のミサイルだの、やれアメリカ艦隊をまもれだの。。。
毎日毎日、マーイニチ不安をあおるメディアたち。

だいたいソレって本当なのか、ウソなのかも、
ワレワレには分からん状況なワケですよ。

どの機関の情報なのかも明らかになっていない情報を信用すべきなのか、、、
政府発表とはいえ、まったくもって不明でございます。


ちなみに、某国アメリカでは、
大統領が某トランプ氏になってからというもの、
大手メディアのあり方はおおきくかわってきているようですね。

某トランプ氏の会見での発言に、かならず出てくるコトバが、
「オマエんトコはフェイクニュースだっぺよ!」という、
メディアへの攻撃。

「偏向報道だ!」だの、ナンダカンダので、
政府が独断と偏見でみとめたメディアしか記者会見会場に入れないという、
不思議な状況にまで発展してます。

偏見でメディアを選んでいる時点で、
おだがいさまだとおもうんですけれどね。

そもそもメディアというものが、
政府に寄り添う必要性があるのか自体に、
疑問なんですけれど。

発表された情報を、
一字一句まちがいなく、
ただベルトコンベアー式に流しているだけ。
つまり、意見がない状態になっているメディアがおおい状況。
コレって、メディアの存在意味があるのでしょうか?

であれば、べつにトランプツイッターだけで充分かと。

もちろん、それは我がニッポン国でもおなじ状況だったりします。

本来、メディアは政府だったり、行政だったり、企業だったりの発言や発信を、
深堀りして、その真意を調べあげておかしいコトならば「おかしい!」と、
声にして世に疑問を投げかけるのが仕事のハズなんですがね。


それにしても某トランプ氏が大さわぎしている、
例の「フェイクニュース」ってナンなんでしょうか?

先日、某テレビ番組のドキュメンタリーで、
アメリカ大統領選におおきな影響をあたえたとされる、
フェイクニュース制作者のひとりのインタビューがありました。

トランプ氏を小バカにしたフェイク記事を書いていましたが、
それもカレ自身がトランプをキライだからだそう。

いちばん興味深かったのは、
番組の記者による「罪悪感はないのか?」という質問に対する答えでした。

「ナイよ」というコトバにつづけて、
「アナタもボクも真実はわからないワケだし、
それに視聴者や読者が見たいモノ、読みたいモノを提供して、
視聴率や広告料をかせごうとする”メディアの論理”でうごいている時点で、
ある程度すべてフェイクニュースだ」と。。。

ふむ、たしかに。。。
「罪悪感の有る無し」、その質問自体がナンセンスでしたな。

現状のメディアを見るかぎり、
そのニュースがホントなのかも実際はわからないワケですから、
やっているコトはカレとおなじで、
おなじコトをやっているのに、カレだけが悪いとするのはナンセンスですよ。

この場合、
世の中に間違った情報、
つまりフェイクなニュースをタレ流しつづけているコトに気づかず、
自分たちはフェイクニュースではないと信じこみ、
正義をふりかざしている時点で、
ジャーナリストとしてセンスがないですけれどね。

そして、カレは最後にこう言いマス。
「ニュースをすべて信用すべきではない。
この情報は本当か?と疑うべきだ」と。

まさに、現状のメディア問題はソコですよ。

ちなみに、
このカレ自体がフェイクニュース制作者だったのか、
実在している人間なのか、
ホントのところは分かりませんがね。

ただ、相手を小バカにするためのただの風刺が、
フェイクニュースだという表現になっている状況自体が、
まずおかしいんですけれどね。

すでにタイムラインから消えそうになっている、
“post truth”なんてコトバが流行ってましたが、
これも結局は真実ではない、つまりフェイクですからね。
聞こえが良いように言い換えただけですな。


ちなみに、フェイクニュースだのなんだのって、
いまにはじまったコトではないワケです。

近代のニッポンでいえば、
第二次世界大戦中における大本営のフェイクな発表を、
メディアはただただタレ流して、
国民の感情をあおっていたワケですから。

近年だと、フクシマの原発事故の際に、
スピーディーの情報が発信されず、
こわれただのなんだのってイイワケ情報をタレ流してましたな。

東電の発表だって、
まちがった情報を疑いもせずに大手メディアはタレ流し状態でした。

ソレとナンら変わりないコト。


とどのつまり、
ネットの発達で個へのニュースの届き方が変化しようが、なんだろうが、
過去も、いまも、コレからも、
まずその情報を疑い、自身で確認し、
信じた道をすすむベキ、、、
ソコなんだとワタクシはおもいましたが、
みなさんはどのようにかんがえますか?




Yogee New Waves「C.A.M.P.」



旅路 良



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