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ブラインドからのぞき見た世の中 : June 16, 2017 @ 19:50

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.183 『共謀罪か?凶暴罪か?』



えー、さてー、ついに「共謀罪」の趣旨を盛りこんだ「テロ等準備罪」が、
異例の委員会省略という強行手段をとって採決するという、、、
なんとも凶暴すぎな国会に愕然とした2017年6月14日の深夜でしたが、
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?


しかし、国会の基本的な手続きを省く国って、、、
もう国家の体をなしてないですな。
大丈夫か?ニッポン??


それに、テロ”等”の”等”の部分ってなんでしょうかねー?

まちがいなく「テロ以外にもいろいろ適用しちゃうぜ!」
ってコトなんでしょうけれど、
今後、”等”の部分の解釈をひろげていくコトでしょうねー。


そうなると、政府のつぎの動きが気になりますな。
おそらく、こんどは「基本的人権の尊重」の部分を変える方向が出てきそうな。。。
というコトです。

ジャーナリストの”堀潤”氏も同様の懸念をしていましたが、
「通信傍受法」の適用部分が、
だいーぶ変わってくるんじゃないかと。。。

つまり、「アイツが怪しい!」というダレかの勝手な判断で、
その特定人物の通信の傍受が簡単に行なわれる可能性が増えたというコトです。

“通信の傍受”の意味はわかっているとはおもいますが、
個人や法人宛の電話や電子メール、
インターネット上の閲覧内容などを警察庁などのとある組織が、
監視できるというモノ。

いままでは、もちろん裁判所の令状が必要ではありますが、
「基本的人権の尊重」内の「通信の秘密」によって、
その内容はある程度守られていたワケです。
しかし、今回のこの法改正の動きによって、
そのハードルはまちがいなく低くなる。
まあ可能性のお話ではありますが。。


ちなみに、この「テロ等準備罪」。
最初に述べたように”等”がついているので、
ナニもテロだけに準じたものではないですよ。

「やったー!これでテロ犯罪が無くなるぜ!!」とか、
「これでオリンピックのテロ対策は完璧ネ!」とか、
SNS上には、なんとも激しい勘違いをしたヒトたちがいましたが、
ソレ、完全にちがいますから。

結局、海外でこの法律は適用されるワケもなく、、、
つまり、海外のテロリストに向けて適用されるものではなく、
むしろ国内にいるワレワレに向けられる法律なワケですよ。

コレからテロを行なうであろう”テロ組織(仮)”?に対してですから
当たり前田のクラッカーで対象はワレワレすべてデス。

まあ、もしかしたら、軽犯罪は減るカモしれませんがね。
ただ、弊害の方が大きいとおもいます。

たとえば、例の加計学園問題における文科省職員の内部告発者だって、
ヘタすると名前はちがうかもしれませんが「国家反逆罪」的なノリで、
正義が罰せられるという、、、
なんともおかしな方向になりかねない。

現状ですら正義が罰せられそうになっているのに、
悪いのは職権を乱用してあまい汁をハエのようにすすってたヤツらなのに。

とにかく、国がおかしいコトをやって、
それを指摘するコトが、
「国の利益を損ねた!」と言われてもおかしくない状況ってコトですな。


今回の件、法律の内容から、採決のやり方から、
とにかくナニからナニまでちょっとおかしすぎるというより、
メチャクチャ。

以前のネジレてた国会の方がまだ議論している点ではマシですがな。


今回の採決の方法においては、むしろ共謀罪ではなく、
凶暴化した政府における「凶暴罪」なのでは?と、
ワタクシは思いましたが、
みなさんはどう思いましたか?


ちなみに、この原稿を書き終えたあと、
かの”デープ・スペクター”氏も「凶暴罪だ!」と、
メディアで訴えてましたねー。
今回の件について、考えるコトはみんな一緒ですよ。。。




ORIGINAL LOVE「あまく危険な香り」



旅路 良



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