Tokyo News : August 18, 2017 @ 17:10
めくるめくストリートアートの世界を堪能せよ!──『STREET ART SHOW』
東京神田神保町の古書店「小宮山書店」が主宰するアートショウ『STREET ART SHOW』が、2017年8月18日より銀座にある「Basement GINZA」にて開催する。
美術や写真を中心に、ファッションや文学、歴史・哲学などを専門的に販売をしている古書店、「小宮山書店」。
現代人のライフスタイル空間にも受け入れられる「アート」をコンセプトとし、コンテンポラリーアートから、アンダーグラウンドアートやフォトプリントまで幅広いジャンルをフォローし、知る人ぞ知るコアなカルチャーを蒐集している専門書店だ。
今回は、そんな「小宮山書店」の膨大のコレクションから、ストリートアートをフィーチャーし、ワールドクラスのアーティストの作品を展示販売するという。
誰もが知る著名アーティストから、気鋭の注目作家の作品まで、まさにピンからキリまでのストリートアートのかずかず。
ちなみに、すべてのアートは美術館からは生まれていない。
ストリートから生まれるモノなのだ。
本展では、そんなカッティングエッヂなアートの原石に触れられる貴重な機会。
ぜひとも、めくるめくストリートアートの世界を体感してほしい。
2017年8月18日-2017年9月3日
『STREET ART SHOW』
Presented by KOMIYAMA TOKYO
天野タケル
□Selection Artist
・Sarah Hardacre(サラ・ハーディカー)
イギリス出身。
2008年サルフォード大学卒業。ヴィンテージの男性誌に掲載されている官能的な女性の切り抜きをデジタルプリントにコラージュしたイメージが特徴。女性と背景の無機質な建物との対比が、どこか懐かしくもあり新鮮。英国を代表する世界的なアーティスト”ダミアン・ハースト”なども抱えるロンドンの有名ギャラリーに所属し、大英博物館も彼女の作品をコレクションするなど、大きな注目を集めている若手アーティスト。
・Pure Evil(ピュア・イヴィル)
イギリス出身。
ロンドンでファッションとグラフィックを学んだ後、ロンドンで起こった人頭税に対する暴動から逃れるためにアメリカの西海岸ロサンジェルスに移住。彼の作品のルーツはブリストルやロンドンのストリートアートではなく、彼の過ごした90年代アメリカにある。ペインターである父親の影響を受け、ストリートアートを開始。”Banksy(バンクシー)”や”Ben Eine(ベン・アイン)”の大御所と共にストリートアート創世記から活動する。
現在はロンドンに拠点を移してアーティスト活動をしながら、若手アーティスト育成のために自身の運営するギャラリーを開放している。
・KAWS(カウズ)
1974年、ニュージャージー出身。
ニューヨークブルックリンを拠点に活動する、現代を代表するアーティストの一人、”カウズ(本名 Brian Donnelly)”。ポップアートをルーツとした、若者を魅了して止まない多数の現代アート作品を発表している。作品にはストリートアート、グラフィックデザイン、製品デザイン、絵画、壁画、大型彫刻などがあり、アートとデザインの世界を包括している。”KAWS”は幼い頃からポップカルチャーのアートとデザインの魅力に取りつかれ、マンハッタンにあるスクール・オブ・ビジュアル・アーツでイラストレーションを学ぶ。卒業後は、フリーランスとしてアニメーションスタジオの仕事をし、この影響で、ポップカルチャーや漫画本に登場するアイコン的キャラクターをさらに用いていくこととなる。
90年代のストリートカルチャーブーム全盛期に販売された彼のトイ・フィギュアには熱烈なコレクター達が集まり、高値で取引されている。
・Banksy(バンクシー)
イギリス、ブリストル出身。
本名、素顔などプロフィールは非公開の覆面アーティスト。
風刺的メッセージを含んだグラフィティやストリートアートを国内外問わず壁や標識、動物園の檻内にまでグラフィティを残し、美術館などに本物そっくりのオリジナル作品(例:大英博物館、テート・ブリテンに自身作の壁画をキャプション付で展示)を配置するなど社会的センセーションを巻き起こして「芸術テロリスト」との異名を頂戴する。
“バンクシー”の風刺的なストリート・アートや攻撃的なメッセージは、独特のステンシル技法で落書きで表現され、それらにはブラック・ユーモア的な遊び心を兼ねている。政治的であり社会的な批評性のある作品は、ストリート、壁、世界中の都市の橋に描かれている。2003年に英人気ロックバンド、ブラーのアルバム『THINKTANK』のアートワークを飾ったことで世界的に名が知れ渡り2010年には世界でもっとも影響力のある人物100人(アメリカTIME誌)に選出されている。
・RYCA(ライカ)
1981年、イギリス出身。
ロンドンを拠点に活動。アートチーム「Scrawl Collective」の一員となり、アーティスト活動を開始。初めて発表した初期作品「RESEVOIR TROOPERS」が話題となり人気を博した。
現在では『スターウォーズ』をはじめ、映画をモティーフとした作品を多く。本業でもある「グラスワーク(パブ看板に用いる手法)」 のノウハウを生かし、コンテンポラリーアートに視点を置いた、グラスワークアーティスト “RYAN CALLANAN(本名)”としても作品を制作。
2014年には日本で自身初となる個展を開催するなど、精力的に活動する期待の若手ストリートアーティスト。
・Nick Walker(ニック・ウォーカー)
1969年、イギリス、ブリストル出身。
ステンシルアート(グラフィティアートにステンシルを取り入れたスタイル)を生み出し、世に広めたパイオニア的存在。新しいスタイルで人々に驚きを与えられる、写真の様な美しい作品が作れないかと模索していた時、無限の可能性を秘めた、素早くそして自分の理想通りの作品が描けるステンシルと出会う。それ以降、フリーハンドとステンシルの手法を合わせた、従来のグラフィティスタイルをより進化させた、 新しいスタイルの作品を制作するようになる。世界各国から作品制作の依頼を受けており、 ニューヨーク、ロサンジェルス、パリ、ノルウェーなどのストリートでも彼の作品を見る事ができ、世界各国のアートコレクターや著名人から支持を得ている先駆的なストリートアーティストのひとり。
・Mr.Brainwash(ミスター・ブレインウォッシュ)
本名 Thierry Guetta(ティエリー・グエッタ)。
アメリカ・ロサンゼルス在住のフランス人ストリートアーティスト。ミスター・ブレインウォッシュの名を世に広く知らしめたのは2008年6月にLAのCBSスタジオで開催した「Life is Beautiful」と題した自身初のアートショーから。当初2週間を予定していた開催期間が3ヶ月間にまで延長、延べ3万人以上の来場者を迎えた記録的な展示となった。英国出身の”Banksy”が監督をつとめたドキュメンタリー「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」にも主役として出演。2011年、この映画は日本でも上映が実現し、ファンの間で多くの反響を巻き起こした。また、2009年に”マドンナ”からアプローチを受け、CDジャケット15種類を制作したベストアルバム「Celebration」で世界的に知られるようになった。「アンディ・ウォーホルの再来」と称される彼の作品のコレクターには、ハリウッドセレブ、大物ミュージシャン、著名スポーツ選手、ハリウッドムービースターらが名を連ねている。
・Beejour(ビジョア)
イギリス出身。
1996年に「Souled Out Studios」を設立。現在でもBanksyのギャラリーと共に老舗ギャラリーとして数多くのアーティスト を排出している。2006年にはグラフィティの伝説的なイベント「Santa’s Ghetto(Banksy主催)」に D*Face、DOLK、Nick Walkerなどと共に参加。彼の代表作となる「LV Child」が爆発的に売れ、 アーティスト「BEEJOIR」として脚光を浴びる。現在は活動拠点をタイ・バンコクに移し、自身のアーティスト活動はもちろん、アートキュレーターとしてアジア各地でイベントを開催し、アートビジネスにおいても頭角を表している注目アーティスト。
・Jamie Reid(ジェイミー・リード)
1947年、イギリス出身。
当時ジェイミー・リードと同じアートスクールに通っていたセックス・ピストルズの仕掛け人、マルコム・マクラーレンがアナーキズムに傾倒していたジェイミー・リードの作風と自分が売り出そうとするセックス・ピストルズのイメージがぴったりだということから、ほとんどのアートワークを彼に依頼したことから始まる。現在まで続く世界的な成功は曲のインパクト、ジョニー・ロットンとシド・ヴィシャスの2人の魅力は勿論のこと、ジェイミー・リードによるアートワークにも起因している部分も非常に大きい。当初はあくまでもプロモーション的役割でしかなかったため、復刻版が制作されるまでは作品として単体で制作されることはなかった。そのため、当時のプロモーション用に使われたオリジナルポスターなどは今でもマニアの間で高値で取引されている。
・Mau Mau(マウマウ)
イギリス出身。
イギリスでは90年代からBanksyと共に活動し、ストリートアートシーンで長く活躍しているアーティスト。元ストーンローゼスのイアン・ブラウンがMau Mauの大ファンで、 作品を多く購入している。数多くのミュージシャンのCDジャケットのカバーやミュージックビデオ(アニメーション担当)のデザインを手掛ける。イギリスのブランド「THTC」のメインデザイナーも兼任するなど、幅広く活躍している。
・Takeru Amano(天野タケル)
画家 / 彫刻家 1977年 東京出身。
白と黒、男と女。力強くも繊細なそのライン。相反する物の混在。 1997年渡米、NYで版画を学び2000年に活動の基盤を日本へと移す。 絵画・彫刻を基本にデザインやVJなど様々なフィールドでその才を活かしている。 古きを踏まえ新しいカタチを常に模索するアーティスト然としたその姿勢に あらゆる分野から注目が集まっている。
□「小宮山書店(KOMIYAMA TOKYO)」とは
東京都千代田区神田神保町1-7
営業時間:平日11:00-18:30/日曜・祝日 11:00-17:30 ※年中無休
http://www.book-komiyama.co.jp
会場:
Basement GINZA
東京都中央区銀座4-3-5 Ploom Shop 銀座店 B1F
営業時間:11:00-21:00
http://basementginza.jp/
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