Tokyo News : July 3, 2019 @ 19:08
今年も開催だよ!──『レインボー・リール東京 ─東京国際レズビアン&ゲイ映画祭─』
“LGBTQ”などのセクシュアル・マイノリティをテーマとした映画祭『レインボー・リール東京 ─東京国際レズビアン&ゲイ映画祭─』が、2019年7月5日から2019年7月15日までの全6日間、「東京ウィメンズプラザホール」と「スパイラルホール」の2会場で開催する。
今回でナーント!第28回目をむかえる本映画祭。
世界中でも動きをみせているセクシュアル・マイノリティのカルチャー。
先日、青森市で開催された『青森レインボーパレード 2019』では過去最多の参加者数というコトで、解放戦線もニッポンのローカル方面へとやっと夜明けが見えはじめた?動きはじめた?感じなのでは。
そんなワケで、今年の『レインボー・リール東京 ─東京国際レズビアン&ゲイ映画祭─』では、2019年7月5日と6日はシブヤの「東京ウィメンズプラザホール」、2019年7月12日から15日まではアオヤマの「スパイラルホール」と、2会場で計6日間にわたって開催。
『トランスミリタリー』
上映作品も、全12プログラム16作品。
うち1作品が世界初、10作品が日本初の上映となるという。
なかでも、注目はやはり世界初上映となる、アメリカ人監督のグレアム・コルビーンズが3年という月日をかけて、日本のLGBTQ+カルチャーを取材した『クィア・ジャパン』。
ニッポンの現実があきらかに。
『ジェイクみたいな子』
また、日本初上映となる韓国映画『花咲く季節が来るまで』では”キム・ジュンシク”監督が来日Q&A、そのほか、LGBTQ×スポーツに着目した作品『マリオ』では、自らのセクシュアリティを公表しているサッカー選手の”下山田 志帆”氏らをまねいてのトークイベント、『クィア・ジャパン』、『アスリート─俺が彼に溺れた日々─』では、キャストや監督による舞台挨拶も予定されている。
上映スケジュールやチケット購入方法などについては、オフィシャルサイトを要チェックや。
『カナリア』
ちなみに、”LGBTQ”の”Q”は「クエスチョニング」という意味で、「L/G/B/Tのドレにあてはまらないのでは?」という方のための”Q”ね。
というコトで、ココでしか見られない作品をぜひ!
2019年7月5日-2019年7月15日
『第28回レインボー・リール東京 ─東京国際レズビアン&ゲイ映画祭─』
『アスリート─俺が彼に溺れた日々─』 ©映画「アスリート」製作委員会
□オフィシャルサイト
https://rainbowreeltokyo.com/
□開催日程&会場
・2019年7月5日-2019年7月6日
東京ウィメンズプラザホール
東京都渋谷区神宮前5-53-67
・2019年7月12日-15日
スパイラルホール
東京都港区南青山5-6-23 スパイラル3F
□上映作品紹介
・『クィア・ジャパン』(英題:QUEER JAPAN)
監督:グレアム・コルビーンズ
現代の日本におけるLGBTQ+カルチャーは、万華鏡のようで、さまざまなジ ェンダー/セクシュアリティの人々が、型にはまらない生き方が選択できる社会になりつつある。3年をかけて日本各地で撮影された100本を超えるインタビューを厳選した本作では、”ヴィヴィアン佐藤”や”田亀源五郎”、”マーガレット”、”上川あや”、”レスリー・キー”らそうそうたる登場人物が、セクシュアル・マイノリティとして生きる上で抱える喜び、苦しみ、葛藤などを、自身の言葉で語っている。
・『アスリート~俺が彼に溺れた日々~』(英題:Athlete)
監督:大江崇允
妻子持ちで元競泳選手の航平は、ある日突然、妻に離婚届けを突きつけられる。ショックの余り、酒に溺れて迷いこんだ新宿二丁目で、ゲイの美少年・悠嵩との運命的な出会いが訪れる。男性相手にチャットボーイをする傍ら、アニメ作家を夢見る悠嵩は、病に倒れた父親にカミングアウトできずに思い詰めていた。それぞれに大きな悩みを抱えるふたりは、 互いを必要とし支え合うかのように、戸惑いながらも惹かれ合っていく──。
・『花咲く季節が来るまで』(英題:Between the Seasons/原題:계절과 계절 사이)
監督:キム・ジュンシク
小さな町でカフェを経営するヘスは、ひょんなことから常連客の女子高生イェジンをアルバイトとして雇うことになる。やがてイェジンはミステリアスな雰囲気のヘスに密かなときめきを覚え、自らのセクシュアリティに気づく。しかし、ヘスには誰にも言えない秘密があった。それぞ れ事情を抱える女性同士の関係を、繊細な感情表現と巧妙なストーリーテリングで描いた傑作ヒューマンドラマ。
釜山国際映画祭 2018「Korean Cinema Today」部門出品作。
・『マリオ』(英題:Mario)
監督:マルセル・ギスラー
スイスのジュニアチームで一部リーグへの昇格を目指すサッカー選手のマリオ。ある日、ドイツからストライカーのレオンが移籍してくる。ツートップとして息の合ったコンビネーションを見せる二人は、フィールドの外でも心を通わせ、いつしか恋に落ちていく。しかし噂がチームにも広がりはじめ、マリオは決断を迫られることになる。
プロサッカー界のホモフォビアを鋭く描いた本作は、スイス映画賞2018 で主演男優 賞・助演賞を受賞。
・『カナリア』(英題:Canary/原題:Kanarie)
監督:クリスティアン・オルワゲン
アパルトヘイト下の南アフリカで、18歳のヨハンは徴兵制のため軍の聖歌隊に配属される。あたらしい仲間とともに過酷な訓練に耐え、ツアーで全国をめぐるなか、ヨハンは宗教や軍隊の意義について自問し、自身のセクシュアリティとも向き合うことになる。聖歌隊の美しい歌声とともに、芸術の力と個人の尊厳を描いた感動の青春ミュージカル映画。
ほぼワンシ ーン・ワンショットで撮影されたカメラワークが見事。
・『ジェイクみたいな子』(英題:A Kid Like Jake)
監督:サイラス・ハワード
ニューヨーク在住のアレックスと夫のグレッグは、アクションフィギアよりもディズニーのお姫様に興味がある息子ジェイクの小学校選びに奔走している。そんな折、幼稚園の園長からジェイクの性自認について見解を述べられ、夫婦は子供のためにベストな選択は何かと苦悩し対立していく。
“クレア・デインズ”、”ジム・パーソンズ”、”オクタヴィア・スペンサー”ら豪華キャストが共演する、『サンダンス映画祭 2018』出品の話題作。
・『1985』(英題:1985)※TOP写真
監督:イェン・タン
1985年のクリスマス、広告マンのエイドリアンはニューヨークからテキサスに帰郷する。心に重い秘密を抱えたまま、保守的で信心深い両親、 年の離れた弟、高校時代のガールフレンドに再会するが──。
エイズが流行しつつある時代を背景に、静謐なモノクロ映像で語られる感動の家族ドラマ。TVドラマ『GOTHAM/ゴッサム』の”コーリー・マイケル・スミス”が主演、”ヴァージニア・マドセン”、”マイケル・チクリス”ら実力派俳優が脇を固める。
・『ビリーとエマ』(英題:Billie and Emma)
監督:サマンサ・リー
1990年代半ば、フィリピンの田舎町。マニラから転校してきた問題児のイサベル(愛称ビリー)は、厳格な女子校になじめずにいた。優等生のエマはビリーを遠巻きに見ていたが、学校の課題でペアを組んだことを きっかけにふたりは急接近する。そんな時、エマの妊娠が発覚して──。
『たぶん明日』(RRT2017 上映)の”サマンサ・リー”監督最新作。ティーンの妊娠、キリスト教と同性愛といったテーマを扱いながらも、瑞々しい青春映画に仕上げている。
・『ソヴァージュ』(英題:Sauvage)
監督:カミーユ・ヴィダル=ナケ
22歳の青年レオは街娼として小銭を稼いでいた。定住する場所もなく、 次から次へとやって来る男たちに身体を差し出し、慰めを求める。そんなレオの孤独な人生は、おなじ男娼として働く男に恋をしたことで転機を 迎える。
長編処女作ながら『カンヌ国際映画祭批評家週間 2018』でプレミア上映された後、各国の映画祭を席巻した問題作。主演の”フェリック・マ リトー”(『BPM ビート・パー・ミニット』)の繊細ながらも生々しい演技に目を奪われる。
・『トランスミリタリー』(英題:TransMilitary)
監督:ガブリエル・シルヴァーマン、フィオナ・ドーソン
軍務中のトランスジェンダーの存在を長年無視してきたアメリカ軍。2016年、ついに国防長官から公式にトランスジェンダーの入隊受け入れ方針が発表される。その背景には、軍高官や政府機関と粘り強く対話をつづけた4人のトランスジェンダー軍人がいた。
『SXSW 映画祭 2018』長編ドキ ュメンタリー部門観客賞を受賞した、“今”必見の一作。現トランプ政権下、トランスジェンダーの軍での立場はいまだ不安定で、平等のための戦いは進行中だ。
・『エミリーの愛の詩』(英題:Wild Nights with Emily)
監督:マデリーン・オルネック
19世紀半ば、10代のエミリーとスーザンは親友となり、やがて愛を交わす仲に。のちにスーザンはエミリーの兄と結婚するが、ふたりは隣人となり、生涯にわたり密かに関係をつづける。
個性派女優”モリー・シャノン”を主演にむかえ、詩人”エミリー・ディキンソン”の知られざる一面をコミカルタッチで描いた伝記映画。通説では隠遁生活を送っていたとされるエミ リーだが、スーザンへの手紙から情熱的な生前の姿が浮かび上がる。
□『QUEER×APAC 2019 ─アジア・太平洋短編集─』(英題:QUEER×APAC 2019 -Asia-Pacific Shorts-)
アジア・太平洋地域の新作短編映画を紹介するプログラム。
今年は”ビタースイート”をテーマに、『ヴェネチア国際映画祭』受賞作をふくむ5作品をセレクト。才能きらめく新進監督たちによる秀作をお楽しみください!
・『ブラックリップ』(英題:Black Lips)
監督:エイドリアン・チャレラ
密漁されたアワビを高値で売りさばく中国系移民ホン。ある日、アワビの供給元のダイバーを訪ねたホンは、そこでダイバーの恋人の男に出会い、ふたりの壊れかけた関係に気づく。
・『ヒジュラーの恋』(英題:Duality/原題:Dvita)
監督:ヴィシャル・ヴァサント・アヒレ
インドで第三の性とされる「ヒジュラー」のコミュニティーに属するラッジョ。町で見かけた女性にひと目惚れしたラッジョは、コミュニティーと社会の両方から許されない恋に悩む。
・『ジェントルマン・スパ』(英題:Gentleman Spa/原題:癡情馬殺雞)
監督:ユー・ジーハン
ゲイ向けマッサージ店で清掃員として働く青年ハオ。店の客カイと知り合いになったハオは、カイに水泳を教えてもらうことになる。次第にカイへの気持ちを募らせてい くハオだが──。
・『最高のプレゼント』(英題:Gift/原題:Kado)
監督:アディティア・アフマッド
男の子の服を着て男友達とつるむ少女イスフィ。親友ニタの誕生日が近づき、イスフィはニタを喜ばせるプレゼントを考える。
『ヴェネチア国際映画祭 2018』オリゾンティ部門短編映画賞受賞。
・『帰り道』(英題:A Blind Alley/原題:골목길)
監督:オ・スヨン
下校中に見知らぬ男に胸をつかまれた女子高生ムニョンは、いつもの通学路を避けるようになる。親友ウンジェは様子のおかしいムニョンを心配するが、ムニョンは理由を話そうとしない。
□主催
NPO法人レインボー・リール東京
『クィア・ジャパン』 ©2019 QUEER JAPAN
This entry was posted on Wednesday, July 3rd, 2019 at 19:08 and is filed under Tokyo News. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Responses are currently closed, but you can trackback from your own site.