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tokyo feature : October 30, 2020 @ 18:15

トーキョーシティポップス Vol.93──One Day in Autumn



アナタのデスクトップライフを、ちょっとだけ楽しくするサウンドデザイン「トーキョーシティポップス」。


日本のシティポップスを中心に選曲した、ハイセンスな架空のコンピレーションアルバム『Japanese Soul for Tokyo City Pops』を、その月のテーマをもって選曲し、お贈りしていきます。


2020年10月の「トーキョーシティポップス」のテーマは、「秋晴れのある日」です。


あっという間に2020年ものこり2ヶ月。

季節はめぐり、あんなに猛暑で苦しんだ夏も、すでに政治家的に「記憶にございません!」という感じの今日このごろ。


写真は、先日、ついに取り壊しがはじまってしまった旧原宿駅駅舎の屋根。

気づいたら、すでに囲いに囲まれて駅舎の頭の部分しかみえなくなってました。

そんな光景をみていて、
ふと映画『機動警察パトレイバー』の中盤で、
後藤隊長に捜査の報告をしにきた松井刑事の言葉を思い出しましたよ。

「それにしても奇妙な街だなここは。
あいつの過去をおっかけてるうちに、
何かこう時の流れに取り残されたような、
そんな気分になっちまって。

ついこの間まで見慣れてた風景があっちで朽ち果てこっちで廃墟になり、
ちょっと目を離すときれいさっぱり消えちまってる。
それにどんな意味があるのか考えるよりも速くだ。

ここじゃ過去なんてものには一文の値打ちもないのかも知れんな」

過去に一文の値打ちもない、、、
セツナいですよねー。

実際にそうなのかも。。。


旧駅舎がなくなったとしても、それが普通になってしまえば、ただの過去でしかないですからね。

ぼんやりとそんなコトをかんがえていた、秋晴れのある日。


そんなワケで、今回はそんな時にボヤーっと聴きたい、グッドチルチルミチルなすばらしいミュージックを選曲。


ボーッと考えこんでいるアナタためのBGMとなれば、コレ幸い。

ぜひ、あたらしい音楽との出会いをたのしんでください。







October『Japanese Soul for Tokyo City Pops Vol.93 -One Day in Autumn-』





01. 「バラ色の人生 ~ラヴィアンローズ」山下達郎
『ずっと一緒さ』



さあて、10月と言えばバラの季節。
というコトで、やはりこの曲ですよ。
タツローサウンドの醍醐味である、
ドゥーワップのひとり多重録音でお贈りする、
ハッピーで、あま〜い「バラ色の人生 ~ラヴィアンローズ」を!
もちろん自分の人生がバラ色かどうかは別としてですがw。



02. 「夢見なトリッパー」夏生奈苗
『夢見なトリッパー』


歌謡ロックな歌とサックスをブロウする、
新世代女性歌謡シンガーソングライター”夏生奈苗”。
濃厚なロック・アンド・ビリー的サウンドで、
横ノリ横ワケハンサムオジさんたちのココロを鷲掴み。
おもわず腰&ケツがツイスティングです。



03. 「23時59分」ハンバート ハンバート×COOL WISE MAN
『ハンバート・ワイズマン! – EP』


“佐藤良成”と”佐野遊穂”によるダブルヴォーカルの”ハンバート ハンバート”と、
日本を代表するスカバンド”COOL WISE MAN”との合作、
そして名盤!の『ハンバート・ワイズマン! – EP』から、
10月といえば空、、そう!宇宙ですよ!!って、
かなりムリヤリな意味づけですがねw。
そんなワケで、いろいろと暗〜くなりつつある世界から、
ココロも気持ちもホッツにしてくれる、
アップテンポでゴキゲンなグッドスカサウンド。



04. 「You Make Me Ska 〜Reggae〜」バロンと世界一周楽団
『何はなくとも』


『いつかどこかで見た空だ』でも収録されていた「You Make Me Ska」を、
ぼんやりとダウンビートさせたレゲエサウンドに。
肌寒い時期になると、
ナゼかコレくらいのユル〜いビートが聴きたくなってしまうのです。



05. 「3号線」ナツ・サマー
『HAYAMA NIGHTS』


そして、秋も深しだけれど、ナツ・サマー。
ってコトで、彼女の新作に収録されていた”流線形”のカヴァーを。
悲しいスティールパンの音が秋の夜の海っぽい感じで、
ワビしさとセツナさが込み上げてきます。



06. 「道」のろしレコード
『OOPTH』


“松井文”、”折坂悠太”、”夜久一”の新世代アーティスト3人によるスーパーユニット!?
“のろしレコード”。
“折坂悠太”の「道」をセルフカヴァー。
詞もメロディーもナニもかもがセツナすぎて、
秋感がすばらしすぎな一曲。



07. 「シルエット・ロマンス」井上陽水
『UNITED COVER 2』


“来生たかお”と”来生えつこ”の姉弟コンビがプロデュースし、
スーパーヴォーカリスト大橋純子”が歌った大名曲。
コレを”井上陽水”が超コッテリめの福岡系ボッサ??でカヴァー!
いや!福岡系なんてあるかは分かりませんがw。
今回のジャケットは、現在すでに工事でなくなりかけている旧原宿駅駅舎。
このうつくしいシルエットもすでに見られなくなってしまった光景のひとつ。
夕日による駅舎のうつくしいシルエットからイメージしての選曲だったのですw。
しかし、陽水のあふれんばかりのサウダージ臭がとにかくヤバい!



08. 「ブルー・ボッサ」南佳孝
『あの夏…』


そして、シティボーイ感あふれる佳孝さんのアーバンボサノバですな。
“ケニー・ドーハム”が作曲し、
ジャズのスタンダードナンバーとしてもおなじみのこの曲。
有無を言わせない、いいカヴァーです。



09. 「ハピネス」ケンネル青木
『SOUR SWEET』


スティースパン奏者の”ケンネル青木”さんの、
アーバンジャジーなファーストアルバムから。
人間界の世の中はコロナウイルスでワチャワチャしていますが、
自然界はいちばん季節の変わり目で、
色だったり、気候だったり、
いろいろとうつくしい時期。
そんな雰囲気が目に浮かぶ、
芳醇ですばらしいサウンドを。



10. 「コバルトブルー feat.星野みちる」ブルー・ペパーズ
『Retroactive』


アーバンサウンドを提唱するバンド”ブルー・ペパーズ”。
コチラは、シンガーソングライター”星野みちる”ちゃんをフィーチャーした、
アーバンミドルメロウなサウンドを。
みちるちゃん、本当に声がいいし、なによりも殺人的に歌がウマい!
残念ながら、
2020年11月15日の配信ライブをもって、
シンガー活動はしばらくお休みしてしまうとのコト。
この歌詞がみちるちゃんの気持ちを表しているようで、
なんともグッとキテしまうオジさんなのであります。。。



11. 「君といると」蠣崎未来
『路傍の唄』


声が中性的すぎて、最初男性ボーカリストだと思っていたのですが、
じつは女性の”かきざき みく”さん。
いい声ですよねー。
このメロウジャジーなサウンドと、
3丁目の夕日感あふれるメロディーと歌詞が、
疲れてユガんだココロを、
ほっこりと軌道修正してくれるグッドミュージック。




※選曲は、基本的にアナログレコードやCD、ダウンロードなどで入手できるものを中心としておりますが、廃盤などにより手に入らない場合がございます。
あらかじめご了承ねがいます。


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