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tokyo feature : March 30, 2021 @ 18:35

トーキョーシティポップス Vol.98──days gone by



アナタのデスクトップライフを、ちょっとだけ楽しくするサウンドデザイン「トーキョーシティポップス」。


日本のシティポップスを中心に選曲した、ハイセンスな架空のコンピレーションアルバム『Japanese Soul for Tokyo City Pops』を、その月のテーマをもって選曲し、お贈りしていきます。


2021年3月の「トーキョーシティポップス」のテーマは、「すぎ去りし日々」です。


さあて、2011年3月11日から10年。

“10年ひとむかし”とは言いますが、この10年が長かったのか、短かったのか。

10年前は、生きて10年をむかえられるなんて思っていなかったワケですしね。

山登りみたいなモノなんでしょうね。

登る前の山を見て「こりゃムリだ!」とおもっても、登りきったときに「意外とあっさりイケた!」みたいな。


それにしても、この10年のあいだに社会的にも個人的にもいろいろなコトがありましたよねー。

とくに、この1年は世界的にも、地球的にも目まぐるしい変化が起こっています。

それも、情報量が多すぎて追いつかないくらい。

もともとこんなにセワしない感じだったんですかね。

「いや!そんなコトはないのでは?」とおもっても、
数年前の記憶が完全に忘却の彼方へ消え去ってしまっているという状況なので、
覚えていないという残念さです(笑)。


次の10年後はいったいどうなっているのでしょうか?

いや!来年、いや!言ってしまえば、明日のコトすらも分からない状況ですがな。

とにかく、濃ゆい10年だったというコトだけは言えます。



そんなワケで、今回は”すぎ去りし日々”を、なんとなく曲で表現した選曲でお贈りいたします。


あいもかわらずの憂うつな春の日ですが、そんなアナタに「嗚呼、こんな”思い”があったなー」と感じる、ライトでメロウなBGMとなれば、コレ幸い。

ぜひ、あたらしい音楽との出会いをたのしんでください。






March『Japanese Soul for Tokyo City Pops Vol.98 -days gone by-』






01. 「Happy Endで始めよう(Harmonica Ver.)」大滝詠一
『NIAGARA TV Special Vol.1』


デビュー40周年を迎えたということで、
アレから10年目の2021年3月号は”大滝詠一”さんのこの曲から。
やっぱりナニはともアレ、
モノゴトはいろいろとHappy Endではじめたいモノですなあー、
という意味とともに、大滝さんへの経緯も込めて。
あえてハーモニカバージョンを。



02. 「Altogether alone」be the voice
『DRAWING』


“和田純子”さんと”鈴木俊治”さんによるアコースティックデュオ”be the voice”。
彼らが、”Hirth Martinez(ハース・マルティネス)”の1975年の曲、
「Altogether alone」をナイスなアコースティックでカヴァーです。
オリジナルは本国アメリカでは鳴かず飛ばずで、
90年代になってなぜか日本でヒットするという、
しかも、歌詞の内容がアレの話という、
そこも含めて、いろいろと”すぎ去りし日々”を思い出す、
いや引きずってしまうグッドソングなのでありマス。



03. 「Chatanooga Choo Choo」Chai-Chee Sisters
『Girl Talk』


1941年に”Glenn Miller Orchestra(グレン・ミラー オーケストラ)”が発表したコチラ。
ジャズコーラスデュオの”Chai-Chee Sisters”が日本語でカヴァー。
なんとも暗いニュースの多い世の中ですが、
彼女たちの楽しそうなジャイブでジャンピンな雰囲気がいろいろ忘れさせてくれます。
そういえば、この曲は”細野晴臣”さんもカヴァーしてましたね。



04. 「Roji」cero
『Obscure Ride』


“cero”の際立つアーバンメロウなサウンドを。
スティールパンの音色と、
まったりグルーヴがたまりませんねぇ。



05. 「FRAGILE」山下達郎
『COZY』


メロウグルーヴの金字塔といえば、
タツローさんこと”山下達郎”さんの98年のこの曲でしょう。
過ぎ去りし日々の愛を歌った歌詞にも、
いろいろ「ありがとう!」というコトで。



06. 「覚えてない」ツチヤニボンド
『MELLOW』


和歌山県は高野山在住の音楽家”土屋貴雅”率いる”ツチヤニボンド”。
ジャズとソウルとブラジルを足して4で割った感じのこのアルバムの雰囲気が、
本当にサイ&コーでして、とにかく全曲スバらしい!
このコロナ期間になってからは、
いろんなモノゴトを覚えていない、、、
いや印象に残っていないんですよねー。
そんな意味も含めて、コチラを選曲。



07. 「LOVE IN VENICE」Yuji Ohno & Lupintic Five with Friends
『BUONO!! BUONO!!』


さて、”大野雄二”といえば『ルパン3世』のサントラ。
コチラは、青いジャケットのルパンでおなじみイタリア版のサントラです。
その名の通り、「ベニスでの愛」というコトですが、
ベニス、、、もうしばらくは行けないのでしょうねー。。。
行ったコトないケド(笑)。



08. 「パラダイスロスト」ASA-CHANG エマーソン北村
『エロス』


タブラボンゴとトランペットの”ASA-CHANG”と、オルガンのエマーソン北村による魅惑の世界。
2020年にリリースされたアルバム『エロス』から、
「パラダイスロスト(=失楽園)」ですな。
昨今、まさにそんな状態がつづいているワケですが、
いつになったら楽園感が出てくるのか、、、もしかしてこのまま??
トロピカルアーヴァンなサウンドが、
なんともすぎ去りし楽園の日々を思い浮かべちゃいます。
まあ、またぼんやりパラダイスをたのしむ日々が来てほしいものですなー。



09. 「ハルカゼ」キミーゴ a.k.a qimygo
『らんどすけいぷ』


からの、楽園感あふれるサウンドでおなじみの”キミーゴ”のコチラを。
社会的状況はまだまだ冬がつづいておりますが、
リアルな季節はすっかり春。
春といえば恋、、、そんな時代もあったなーと、
遠くの空をぼんやり見てしまうのでした。



10. 「アローン・アゲイン(ALONE AGAIN)」What’s Love?
『WA-YO SKA? ~ON-KO-CHI-SHIN~』


アイルランド系シンガーソングライター”Gilbert O’Sullivan(ギルバート・オサリバン)”の代表曲を、
スカバンド”What’s Love?”がナイスなレゲエカヴァー。
春は出会いと別れの季節。
出会いもあれば、別れもある、、、
もちろん、またひとりになっちゃうなんてコトもね。。。
そんな時もあったなーと、
ぼんやり桜を見ながら考えちゃう季節ですよねー。



11. 「oh my smile」ケンネル青木
『SOUR SWEET』


スティールパン奏者の”ケンネル青木”さんによるコチラ。
もうね、音色がスバらしすぎて、
笑顔よりもむしろ涙がほろりですよ。
いろいろ思い出しちゃって、
ココロに突き刺さっちゃう劇薬的刹那メロディー。



12. 「ひとつだけ(矢野顕子 with 忌野清志郎)」矢野顕子
『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』


説明不要の超名曲ですが、
この3月になってから、
よく聴いているコチラを選曲。
いろいろあったこの10年。
結局南極、
欲しいモノなんてひとつだけなんですね。
しかし、震災もアレですが、
コロナもアレですよね。
この1年、基本的に仕事以外で誰かを誘うなんてコトをしていません。
1年前に会っていたみなさんはお元気ですかね?
「離れているときでも
ボクのコト、忘れないでいて欲しいよ〜、、、」というコトで。



13. 「ここに立って」カンバス
『アイランド』


“小川タカシ”くんと”菱川浩太郎”くんによる福岡出身のポップスデュオ”カンバス”。
出会いと別れの季節ですが、
この曲は、いろいろあるけれど、
まあぼんやり頑張って、
頑張らずに生きていきましょう、
という前向きソングです。



14. 「さよならクレイジー・デイズ」矢舟テツロー
『SONGS』


いい声男子、”ヤフヤフ”こと”矢舟テツロー”くん。
過ぎ去りし楽しかった日々を思い出しつつ。。。



15. 「愛は花、君はその種子」都はるみ
『都はるみ全曲集 2016』


映画『思い出ぽろぽろ』のエンディングテーマですね。
歳を取ったのか、
あの”感じ”がいまの自分の心情と重なったり、ズレたり。
まあ、いろいろ走馬灯のごとく思い出しちゃう
年齢と季節と社会情勢なのかもしれませんなぁ。




※選曲は、基本的にアナログレコードやCD、ダウンロードなどで入手できるものを中心としておりますが、廃盤などにより手に入らない場合がございます。
あらかじめご了承ねがいます。


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