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tokyo feature : April 29, 2021 @ 22:10

トーキョーシティポップス Vol.99──Run out of night



アナタのデスクトップライフを、ちょっとだけ楽しくするサウンドデザイン「トーキョーシティポップス」。


日本のシティポップスを中心に選曲した、ハイセンスな架空のコンピレーションアルバム『Japanese Soul for Tokyo City Pops』を、その月のテーマをもって選曲し、お贈りしていきます。


2021年4月の「トーキョーシティポップス」のテーマは、「夜を使いはたして」です。



それにしても、我が国のコロナ失策は、あいかわらずヒドい状況ですなー。

もう何度目の緊急事態宣言なのか、、、一寸先がヤミすぎて先がおもいやられます。


今回は、ネオンなどの街のアカリを消せ!という意味のわからない灯火管制と、
さらに飲食店での飲酒も禁止するという、
なんとも暴挙的な、一部のヒトにとっては暴力ともいえる強策を決行。

イッタイゼンタイどういうエビデンスなんでヤンスかね。

トニもカクにも、ヒトビトから夜をうばうという、
まったくもってアメリカの禁酒法的な、
言ってしまえば戒厳令に近い状態ですな。

「どこと戦争中なんだよ!」と思いながらも、
生命は生ける道(自由)を見つけて生きていくんでしょーねー。


まあ、そんなこんなで夜のない状況がしばらくつづいておりますが、
文句ばっかりも言っていても仕方がないのでね、
今回はうばわれた “夜”をタップリと感じる選曲でお贈りしております。


そんなワケで、あいもかわらずの憂うつな日々を夜な夜な過ごしている夜のチョウ的なアナタに贈る、夜による、夜のための、夜を感じる、夜なBGMとなれば、コレ幸い。

ぜひ、あたらしい音楽との出会いをたのしんでください。






April『Japanese Soul for Tokyo City Pops Vol.99 -Run out of night-』






01. 「夜のライン」(((さらうんど)))
『(((さらうんど)))』


“イルリメ”こと”鴨田潤”と”Traks Boys”のXTAL(Track Maker)、
そして”Kenya Koarata”の3人によるポップスバンド”(((さらうんど)))”。
彼らが2012年リリースしたアルバムから。
コレがホントにすばらしいサウンドで、
じつはDJでもよく使わせていただいております。
いままさに話題の、
“夜”のラインなワケですよ。



02. 「血の色のスパイダー」CRAZY KEN BAND
『Spark Plug』


“CKB”こと”クレイジーケンバンド”が2014年に放った、
夜の点火プラグ的なアルバム『Spark Plug』から「血の色のスパイダー」を。
それにしても”横山剣”さんのコーネリアス的なセキがね、しすぎでしょ(笑)。
ということで、
こちらも夜の匂いがする、夜の帳感。



03. 「ルージュの伝言」かせきさいだぁ
『かせきさいだぁのアニソング!!バケイション!』


“ユーミン”の名曲「ルージュの伝言」を、
スカ的な、あの曲のオマージュ感たっぷり的なイキフンのアレンジでカヴァー。
満月の夜に、”キキ”がホウキに乗って、
“ジジ”と飛んでいるイメージです(笑)。



04. 「tech mac maya com」Kan Sano
『Ghost Notes』


曲名からして 「tech mac maya com」、、、
「テク・マク・マヤ・コン」ってことは、
ひみつのアッコちゃん的なアレなんでしょーねー。
サンプリングとビートのループがたまらなく気持ちいい、
そんな深い夜の世界へ。



05. 「ナイトグルーヴ」iri
『Groove it』


からの、ナイトグルーヴですよ。
夜はグルーヴ感あってナンボなワケで、
グルーヴのない夜なんて、夜じゃない!
ホントにありえないディストピアになりつつある、
このトーキョーの夜空に響いてほしい一曲。



06. 「余計なお世話だバカヤロウ」RHYMESTER
『The R ~ The Best of RHYMESTER 2009-2014 ~』


いやー、このコロナ禍になってから、
余計なお世話だバカヤロウ!ってコトがさらに増えたような(笑)。
まずは、まさにそーですよ!っていうリリックに耳を向けていただき、
もしかして「自分も?」とか思っちゃったりしてね。
バカヤロウも言えない世界にしたいか、バカヤロウ!ってね、
ソコですよ。
さすがのキング・オブ・ステージな彼らです。



07. 「メリーゴーラウンド(山口真文)」V.A.
『シーナリィ・オブ・ジャパニーズ・ジャズ2』


サックスプレーヤー”山口真文”によるフリージャズです。
ここ一年、おなじところをグルグルと回っているだけような。。。
まさにメリーゴーラウンドな世情。
怒れるコトバは、怒れるジャズのごとく。
そんな気分なのです。



08. 「にゃー feat. 矢野顕子」U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS
『たのしみ』


まーね、あーだこーだ言ってたところで変わりはないのですが、
とりあえず、”U-zhaan”と”環ROY”と”鎮座DOPENESS”による激烈ユルユルサウンドと、
秘密じゃない方の”アッコちゃん”こと”矢野顕子”によるにゃーにゃースキャットで、
ぼんやりにゃーにゃーしましょうかね、
という一休みサウンドをドーゾ。



09. 「Searching feat.小池光子(ビューティフルハミングバード)」Nabowa
『DUO』


インストゥルメンタルバンド”Nabowa”が、
“ビューティフルハミングバード”の”小池光子”をフィーチャーしたコチラ。
風を感じる、ホントにいい曲なのです。
なかなか出かけられないご時世ですが、
こんな曲でも聴きながら、
昼から一杯やりたいですなー。



10. 「ミクロボーイとマクロガール」スチャダラパー
『シン・スチャダラ大作戦 / S盤 特典CD「ゆったり畳で和みスチャ」インスト盤(和楽器)』


そして、”スチャダラパー”のアルバム『シン・スチャダラ大作戦』の特典CDから、
「ミクロボーイとマクロガール」を和楽器でインストカヴァーしたというコチラ。
いまの時代、
コレくらいがちょうどいいのかもしれませんね。



11. 「NIGHT DREAM(Sister Akko)」V.A.
『こだまレコード 1』


“ジャマイカンオールディーズの名曲を日本語でカヴァー”がコンセプトのレーベル、
「こだまレコード」。
2015年のリリース第1弾から2019年の第12弾までをまとめた
初のレーベルコンピアルバムから。
基本、7インチレコードばかりなので、
レコードに興味がないヒトは聴いたことがない音源ばかりかと。
そんななかから、
伝説のスカバンド”デタミネーションズ”にもヴォーカルで参加していた、
“Sister Akko”によるこの曲を。
夜ですよ、やっぱり。



12. 「真夜中のミスDJ」ナツ・サマー
『HAYAMA NIGHTS』


春だけど”ナツ・サマー”。
そんなワケで、
めでたくアナログ化も果たした彼女のアルバムから。
真夜中が無くなってしまいそうな状況ではありますが、
真夜中を感じるシティなレゲエをドーゾ。



13. 「EST! EST!! EST!!!  (Radio Version)」脇田もなり
『LIVE RADIO BROADCAST FROM AFTER 6 JUNCTION』


シンガーの”脇田もなり”ちゃんが、
“ライムスター”の”宇多丸”師匠のラジオ番組「AFTER 6 JUNCTION」に出演し、
生ライブを疲労したときの音源です。
ちなみに、プロデュースは、
イイ声ボーカリストの”ヤフヤフ”こと”矢舟テツロー”くん。
しかし、生でこれだけのライブを披露できるって、
さすが実力派シンガーもなりちゃん。
夜を感じるいい音源なんですよねー。



14. 「夜を使いはたして feat. PUNPEE」STUTS
『Pushin’』


ということで、
今回のタイトル曲はコチラです。
AORファンにはおなじみの
“ADDRISI BROTHERS”「BABY, LOVE IS A TWO-WAY STREET」ネタとは。
“STUTS”くんのネタづかいは素晴らしいですな。
これまで基本が夜の人間でしたが、
ココにきて急な夜が無くなるというね、、、
「もしかして、夜を使いはたしちゃったのかな?」
という意味の選曲でもあります(笑)。



15. 「パレード」NIAGARA TRIANGLE
『NIAGARA TRIANGLE Vol. 1 30th Anniversary Edition』


さあて、いまとは違う普通だった時代を感じられる、
そんなイイ曲ですな。
ヴォーカルはもちろん”ヤマタツ”こと”山下達郎”さん。
コーラスには”吉田美奈子”さんと”ター坊”こと”大貫妙子”さん、
そして、ピアノは”坂本龍一”さん、
演奏は”伊藤銀次”さんをはじめとする”シュガーベイブ”のメンバーがたぶん何人か。
いつか、パレードが普通にできる日もくるコトでしょうね、いつか。



16. 「マルコとジーナのテーマ」Namy
『Namy presents ジブリ Lounge 2』


音楽プロデューサーの”Namy”くんによる、
ジブリのサントラをカヴァーするというアルバムの第2弾
『Namy presents ジブリ Lounge 2』から。
映画『紅の豚』の「マルコとジーナのテーマ」を
スムースジャズなアレンジでナイスカヴァーしてます。
「あの日を思い出す」という感傷的な選曲よりは、
「ファシストになるより豚のほうがマシさ」という”マルコ”のコトバの方が、
“いま”なのカモ、という部分からの選曲です。




※選曲は、基本的にアナログレコードやCD、ダウンロードなどで入手できるものを中心としておりますが、廃盤などにより手に入らない場合がございます。
あらかじめご了承ねがいます。


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