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ブラインドからのぞき見た世の中 : March 31, 2025 @ 19:29

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.438『統制と自然災害』



えー、さてー、夏日からの急激な冬日到来で、すでにココロもカラダもボロンクソンになりつつあるトーキョーの今日このごろ、
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?


それにしてもミャンマー中部のマンダレー地区を中心に襲ったM7.7の大地震。

これまでに1600人以上もの方の死亡が確認され、
3400人以上もの方が負傷されたとか。

隣国のタイのバンコクでも、
隣国と言っても1000km以上離れている場所なのですが、
それでもかなりの被害情報がネット上に見受けられましたね。

建設中の高層ビル崩壊の動画は衝撃的でしたし、
高層ビル上にあるプールの柵のガラスが割れて、
水や浮き輪が下に落ちていく動画も恐ろしすぎ。

やはり、そもそもあまり地震のない地域での高層ビルには住みたくないとおもいました、
住めないですが。


しかし、28日正午すぎの地震発生からすでに数日経っていますが、
ワタクシ自身、
ネット上から情報を収拾しようにも、
いまだになんとも状況がわかりづらい感じなんですよね。

一部、駐在員などが現地にいる報道機関からは、
なんとなくの状況を伝えているメディアもあるようですが、
基本的にはネット上、SNS上からもあまり情報が見られないという印象です。

もちろん、被害の大きな地域は電気などのライフラインも止まっている可能性が大ですから、
もしかしたらそのせいなのかもしれませんけれど。

とはいえ、あまりにも情報が少なすぎる。

むしろ、タイのバンコクの被害情報の方であふれちゃっている状況。
例の建設中のビル崩壊動画もバンコクでの出来事なのに、
ミャンマーの災害とおもってアップされている方もチラホラ見受けられました。


やはり、2021年のクーデター以降、
軍事政権によるインターネット規制もあり、
そういうコトなっているんでしょうね。

統制社会における情報規制の弊害というか、
そりゃー、戦争中なら情報が大きな痛手になることもあるからアレかもですが、
自然災害になったときの恐怖、
そういうものを強く感じましたよ。

タイも軍事政権中とはいえ、
まだ情報規制に関してはユルい感じみたいなので、
こういうときの被害状況がSNS上でサッと出てくる。
いつまでそれがつづくかわかりませんが。


ちなみに、ミャンマー軍なんかは、
地震のあとも民政派グループへの国内爆撃をつづけてたって話じゃないですか。

逆に反撃中の民政派グループは、
自衛以外の軍事作戦を2週間停止することを発表。

もうね、自国国民が大変なときに、
いったいぜんたいナンのための軍なんでしょーかねー。


我が国も、
ナウ緊急事態条項への問題意識がいろいろと強まりはじめた感じで、
ヘタするといまのミャンマー的な感じに成りかねないワケですよ。

「いや!そんなコトはない!!」なんて言うヒトもいますが、
昭和初期における先の戦争のときもそんな感じだったワケですから。
一度、タガが外れるとナニがおこってもおかしくないというのは、
教訓としてもっていたほうがいいかと。

ちなみに、
北海道にある昭和新山のなりたちを描いた”手塚治虫”のマンガ、
『火の山』において、
旧日本軍は灯火管制時に噴火した火山の光(溶岩の光)を「消せ!」という、
アホな命令まで出していたそう。

統制社会になれば、
そんなアホな出来ゴトも普通に起こりうるってコトですよ。

ミャンマー軍の空爆もそのひとつっちゃーひとつですけれどね。


そんなこんなで、おそらくこのままあまり情報はでない感じで、
時間がすぎていってしまうのかなーと。

我が国も3.11から14年目をむかえ、
地震などの自然災害への意識も高い時期におきてしまった大地震。

そんなこんなで今回の件、
個人のSNSでのSOS発信が重要になってきている時代だけに、
統制社会における自然災害は自身の命を守るにはちょっと怖い社会だなーっと、
ワタクシはおもいましたが、
みなさんはどうかんがえましたか?




Zazen Boys「Sabaku」



旅路 良


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