Movie Life : December 1, 2010 @ 04:01
MOVIE LIFE 036 『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。
いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画と過去に見たDVDなどを中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。
(評価は5段階、☆の数で示されます)
MOVIE LIFE 036 『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
「来週は素面(シラフ)で家族と会うのです。きっとです。」
□ストーリー
ウォッカを飲み気絶した男、戦場カメラマンの塚原安行。
足早に駆けつけ「大丈夫。まだ死なないよ」と、彼の頬をさする女、人気漫画家の園田由紀。
ふたりは結婚し、子供にも恵まれたが、安行のアルコール依存症が原因で離婚していた。
10回の吐血、入院、そして暴力…なかなか断酒できず、自身も家族も疲れ果てていた。やがて嫌々ながらもアルコール病棟に入院する安行。しかし、そこでの個性的な入院患者たちとの生活や、医者との会話は不思議な安堵感を与えてくれた。
家族の支えもあり、体力も心も次第に回復してゆくが、安行の体はもうひとつの大きな病気をかかえていた──。
□オレ意見
評価:☆☆☆☆(満点は5個)
2007年に”がん”で亡くなった戦場カメラマン、鴨志田 穣の自伝的小説「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」の映画化。
戦場カメラマンというと、最近ではどこぞのダレ助さんを思い出してしまうが、コチラもアチラさんに負けないくらいの面白さ満載、コミカルな作品だ。
極度のアルコール依存症のために入院したのだが、「1年ぐらいいたい」と言うほど居心地が良かったらしく、
その楽しかった入院生活を、とてもユーモラスに描いている。
とくにカレー。
やっぱりカレーだよね。
そのほかにも、入院中の面白いエピソードが存分に味わえる。
監督、そして脚本を手掛けた東 陽一氏は、文庫本の解説で「原作をただなぞるのではなく、映画として独立したいい作品になった」と書いていたが、まあ大筋は原作に近いかな。
でも、最終的に言えるのは、元妻で漫画家の西原理恵子、そして彼の子どもたちによる家族の支え──家族愛なんだと思う。
人間、最後にのこるのは結局それだけなのかもしれない。
しかし、、、そんなに居心地がいいのかね、アルコール病練って。
別にアル中ではないが、入院してみたくなった。
2010年12月4日、シネスイッチ銀座、テアトル新宿ほか全国ロードショー!
『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
監督・脚本:東陽一
出演:浅野忠信/永作博美/市川実日子/利重剛/藤岡洋介/森くれあ/高田聖子/柊瑠美/甲本雅裕/渡辺真起子/堀部圭亮/西尾まり/大久保鷹/滝藤賢一/志賀廣太郎/北見敏之/螢雪次朗/光石研/香山美子
原作:鴨志田穣『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』(スターツ出版刊)
撮影:釘宮慎治
照明:舘野秀樹
美術:磯見俊裕
衣装:宮本まさ江
配給:ビターズ・エンド
宣伝:Lem
公式HP:http://yoisame.jp/
©2010シグロ/バップ/ビターズ・エンド
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