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Interview : February 9, 2010 @ 01:31

音楽家 西原健一郎 × FACTOTUM 有働幸司 映画対談(後編)



そのむかし、東映の脚本コンテストでグランプリを受賞し、那須博之監督の元で脚本修行をおこなっていたことがあるという生粋の映画人でもあった音楽家、西原健一郎。


彼がコレクションの選曲をつとめるファッションブランド”FACTOTUM”のデザイナー有働幸司と、ふたりの映画感についての対談後編。


話題は世代的なものもあり、社会派アニメへ。

写真=西原和恵
構成・文=カネコヒデシ






有働幸司(以下 有働):アニメは観られますか?

西原健一郎(以下 西原):アニメはいままでぜんぜん観なかったのですが、最近観て、面白いかもと思いはじめていますね。観られているんですか?





有働:観ますけど、メジャーなものが多いですね。『エヴァンゲリオン』だったり、『甲殻機動隊』だったり。あと、アレにはビックリしましたよ、『宇宙戦艦ヤマト』復活の映画(笑)。結局、30代とか20代後半くらいをターゲットにしたアニメの方が盛り上がるのかもですよね。

─世代的には、完全なるアニメ世代ですもんね。

有働:僕らが子どもの頃のアニメって、シュールだったじゃないですか? 『銀河鉄道999』の(星野)鉄郎とか、『機動戦士ガンダム』とか、『ボトムズ』もそうですし、どことなく悲しげでしたよね。

西原:たしかに!

─社会派というか、そんな感じでしたよね。

有働:ほんと社会派ですよ!つねに戦いでしたよね。

西原:子どものときに平日の夕方に再放送でやっているアニメが、なんか気持ち的に寂しい感じがしましたよね。いまでもそれを思い出します。 お子さんは、最近のアニメでは何を観られているんですか?

有働:そうですね、子ども向けだと『プリキュラ』とか、『ウルトラマン』とか、いまでもいろいろあります。 でも、『プリキュラ』ってスゴいですよ。普通、女の子のアニメって、ボクらのときだったら『小公女セーラ』とか、『キャンディ キャンディ』とか──、いわゆる女の子女の子している感じのモノだったじゃないですか? 全然違っていて、戦うモノなんですよ!強そうな怪獣が出てきて、三人で力を合わせてやっつけるという感じなので、もう『ドラゴンボール』の世界ですよね。日曜日の朝にやっている女の子むけのアニメってだいたい戦うものなんです。なんで戦うのかな?もっとかわいらしいのがないかなって思っちゃったりするんですけれどね。 あとアニメでいうと、『ワンピース』ですかね。

西原:『ワンピース』は、ぜんぜん観ていないです。

有働:でも、アレすごく面白いんですよ。

西原:そうらしいですよね。

有働:あとは『アンパンマン』。『アンパンマン』もシュールですよね。困っている人がいたら自分の顔を分けてあげるわけですから(笑)。まさしくブッタですよ。

西原:”やなせたかし”が伝えたいことって、「正義は傷つきやすい」ということらしいんですよ。「正義の弱さを表現したい」と。そう考えるとかなりディープなアニメなんですよね。

有働:なるほど!確かにその感じはありますね。

─おふたりの世界観が似ているから、これだけ話しが盛り上がるんでしょうね。ありがとうございました。





(おわり)







LIFE




レーベル:UNPRIVATE ACOUSTICS
発売中
品番:UPRC-002
定価:2,625円

収録曲:
01. Prelude
02. Power of Self feat. Substantial
03. Livinʼ The Life -remix- feat. Steph Pockets
04. Weather Overtone
05. Beautiful Things feat. Amanda Diva
06. Now I Know feat. Pismo
07. Mind Tourism
08. Brazilian Daydream
09. Waltz For Jazz Things feat. Gregg Green
10. Moon Child feat. Nina Vidal
11. Dawn
12. Life feat. Kissey



西原健一郎





96年よりファッションショーの選曲を始め、以降東京コレクション パリコレクションなど国内外にて多岐にわたるショーやイベントで音楽ディレクションを担当し現在に至る。ウェブサイトやCMなどの音楽制作や、サウンドインスタレーション、公共の報知音や環境音等の制作・プロデュースなど様々な分野に音や音楽を提案提供している。
オリジナル音源としてはKai Alceとのスプリット12インチシングルやEndless Moon名義の2枚のアルバム、ファッションブランドYAB-YUMからソロミニアルバムなどをリリース。2007年アンプライベート株式会社を設立し、2008年自社レーベルよりリリースした7インチシングル「Nebulosa」に続き、初のソロフルアルバム「Humming Jazz」を発表した。

http://www.waxpoetics.jp/blogs/nishihara/



有働幸司





1971年生まれ。東京モード学園卒業後株式会社BEAMSに入社。 退社後ロンドンに留学。帰国後、国内ブランドの立上に参加。その後、独立し2004年よりFACTOTUM(ファクトタム)をスタートさせる。
FACTOTUMは、「デニムに対する深い思いと、モードとリアルクローズを融合すること。テーラード、ワーク、ミリタリーをベースにワードローブを展開。毎回、テーマとなる国をおとずれ、そこで出会った人や風景、空気からインスパイアされた服つくり」をコンセプトとしている。
http//:www.factotum.jp


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