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ブラインドからのぞき見た世の中 : February 17, 2015 @ 19:35

ブラインドからのぞき見た世の中 VOL.130『ズレた本質』



先の中東系の某国?集団?による邦人人質殺害事件。


かなり残念な結果におわってしまいました。。。

いや、本当に残念な結果だったのかすらもウラが取れていないので、
それが事実なのかもわからない状態なワケですが。。。


ちなみに、ワタクシがココで「中東系の某国?」とハテナマークで表現しているのは、
さまざまメディアで報道されているその集団?的な存在が、
本当にそういうコトをおこなっているのか?という部分が、
じつはいまだ明確ではないからなのです。


今回の事件も、結局、どのメディアも「その国?集団?”らしき”」という言い回しをしてて、
実際に彼らがやった、やっているという証拠もナニもない。

つまり、邦人ふたりを拘束したのは、
その国のヒトかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

ヘタすると単独犯かもしれないワケです。

さまざまメディアで報道されているように、
その国の方針としておこなったことなのかも、ぶっちゃけうたがわしい。

だって、ダレもウラを取っていないんだもの。

あるのは、ネットにアップされた映像だけ。
いわゆる状況証拠でしかないワケですよ。

もしかしたら、あの映像だってウソなのかもしれない。

そうだったら一流のビジュアルテロですな。

しかし、それにおどらされちゃっている、いやワザとおどっているのかわからない、
日本の各メディアと政府。

ただ、人殺しのテロリストが、
ドコかにいることはマチガイがないワケですけれど。


この一件以来、世間では「ジャーナリストはナンデわざわざアブナい土地に行くんだ!?」
とか、
そういった論点のズレた論争がおこっていますなー。

先日は、とある新聞社の記者が某地に入国?潜入?しようとしたコトを、
別のメディアが批判するとか。

記者が現場に行かずして、ダレが現場の状況をつたえるんだよ!という、
なんだかおかしい状況になっています。


そもそもジャーナリズムってナンダ?ってことなんですけれどね。
残念ながら、日本ではジャーナリストとか、ブロガーとか、
そのコトバ自体があまりいい意味では捉えられていませんよね。

野次馬的で、ちょっとうるさい存在、
ブロガーなら芸能人?とおもわれガチ。

いろいろな考えがありますからね、
その仕事を批判するのは自由ですけれど。


ジャーナリストにもいろいろあります。
音楽ジャーナリストとか、ファッションジャーナリストとか。

本来は、現場で起こっている事実を、
“そのヒトのコトバ”でヒトにつたえるというのが、
ジャーナリストの役割だとおもっています。

じゃあ、最近のSNSやらで個人メディアの発信があるから
「みんながジャーナリストだ!」というと、
それはちょっと違うような気がしますけれどね。

ジャーナリストになれるチャンスはもちろんありますが、
現場に行くにもある程度のコネクションがなければ行けないワケで、
そして、重要なのはそれにまつわるある程度の知識と、
遠すぎず、近づきすぎずの視点でヒトにつたえる能力。

コネと、知識、発信力がジャーナリストの三種の神器です。


それがあるからこそ現場にいくコトができ、
そこで起こっている出来事を自身の目で見て、
自身のコトバで相手に真実をつたえるコトができるのです。

それが彼らの役目であり、仕事であり、
彼らのお陰であばかれた真実だってたくさんあるワケですよ。


たとえば、遠くはなれた土地の出来事。

興味がないかもしれないけれど、その場所の情報がなかったがために、
自国が事件や事故、戦争に巻き込まれる可能性もある。


たとえば、政府や会社などから発表された情報を
「そのまま流せばいいじゃん!」的なヒトもいますが、
では、もしそれがウソだったら?もしただのプロパカンダだったら?


もちろん、それらの情報を選ぶのは、
その記事を読むヒトだったり、その番組を見たり、聞くヒトなワケですがね。

残念ながら、”疑う”ということはとても重要な行為なのです。
疑って、現場に行って真実を突き止めるというのがジャーナリストの役目。

重要な情報はつねに現場にあるワケで、
「ネットが普及しているからネットで調べろよ!」とか、
そんな簡単なコトではないのです。

個人的には、主観も、方針もない、メディアはメディアにあらず。
ただの広報誌でしかないとおもっています。


約10年前、「大量破壊兵器がある!」とイラクに侵攻したアメリカ軍。

そのコトバだけを信じ、
よくわからない平和的活動という名目で自衛隊を送りこんだ日本政府。

最終的に、フセインまで処刑しておいて、
「大量破壊兵器はなかった!」というオチ。


個人的な恨みなのか、つらみなのかは分かりませんが、
バカなオヤマの大将に翻弄され、戦争に加担させられてしまったニッポン。

今回の事件は、その時とほぼまったくいっしょのコトをしてしまっている気がします。

ウラもとってないのに、ただただノセラレてしまってませんかね。


べつにNSC的な機関が必要といっているワケですが、
ネットワークをつくって情報を得ることは、悪いことじゃない。

むしろそれは国としては、今後とても重要となるコトなワケで、
本来ならば、それをジャーナリストが担える役割なんじゃないかとおもうんですけれどね。

しかし、なぜかソコを軽視するような方向に向かっているのは、
日本のメディアの本質がズレはじめているからなのかな。


そして、悪いのはテロリストなのに、
広報誌的メディアに翻弄され、捕まった被害者を悪人あつかいするズレた世論。

10年前のイラク邦人拘束事件といっしょやんけ。

「まったくもって進歩がないなー」とおもったのはワタクシだけでしょうか。
みなさんは、今回の一件、どのように考えますか?




シーナ&ザ・ロケッツ「YOU MAY DREAM」




旅路 良



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