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Movie Life : November 18, 2016 @ 14:43

MOVIE LIFE 143『雨にゆれる女』


ダレかが言った、『いや~、映画ってホントいいものですね!』と──。

いまも世界中のヒトたちを魅了しつづけ、そして夢の世界へと誘う”銀幕の世界”。 この”MOVIE LIFE”では、無駄に映画好きであるワタクシが、コレから公開予定の映画を中心に、コメントと評価を交えながらご紹介していきます。

(評価は5段階、☆の数で示されます)



MOVIE LIFE 143『雨にゆれる女』



生きるって不公平だよね。。。



□ストーリー

男は、毎朝、万全の準備をととのえて鏡にむかって自分を見つめる。

「飯田健次」と名乗り、綿密さと精巧さをもって完璧な別人を演じて日々を送っていた。
勤め先の工場では真面目に働いているが、人との関わりを拒む彼の過去を知る者は誰もいない。

ある夜、突然、同僚の下田が家にやってきて、
惚れた女が男から逃げたいと言うのでかくまってほしい、と言う。

しぶしぶ女をあずかることに。

理美(さとみ)と名乗るその女の正体もまた、謎に包まれていた。
どこか危うさを抱えた理美の登場で、静かだった健次の日常が狂いはじめる──。






□オレ意見
評価:☆☆☆☆☆(満点は5個)


音楽家である”半野喜弘”が、はじめてメガホンを取ったという長編映像作品。

とにかく、彼がメガホンを取ったというコトにもおどろきだったが、
まさかこういう作品を撮ったとは。。。

もっとアーティスックな映像と音楽の作品かと思いきや、
闇をかかえるオトコとオンナが主役という、
かなりストイックすぎるドロ臭い人間ドラマという点に、
二度おどろかされた本作。


物語がススムにつれ、
「えー!まさか、こんな!?」と、
フツーの反応をしてしまった自分がいるコトにも、三度めのおどろき。


作品自体は、どこか特別感がある世界というよりは、
ごく普通の日常に潜んでいる、、、そんな雰囲気というか空気感が、
ひしひしとつたわってくる。


“北野武”作品のいわゆるあの”キタノブルー”にも似ているのだが、
でも、それとはちがう青を感じた。

もしかしたら、おそらくコレが”ハンノブルー”というモノになるのかも。


そういえば、主演の”青木崇高”はこの作品が長編作品は初主演だったのね、
けっこういろいろな作品でカレの姿を見ていたので、
ソレも意外で4度目のおどろき。


音楽はもちろん”半野喜弘”自身。


うつくしい音楽と、うつくしい映像とは裏腹の、かなりシニカルな現実。

吸い込まれるような作品だ。









2016年11月19日よりテアトル新宿にてレイトロードショー!

『雨にゆれる女』




脚本・編集・音楽・監督:半野喜弘

出演:青木崇高/大野いと/岡山天音/十貫寺梅軒/ほか


配給:ビターズ・エンド

オフィシャルサイト:http://www.bitters.co.jp/ameyure/


©『雨にゆれる女』members


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