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Daily Life w/ Music : March 10, 2020 @ 17:43

FILE 448 n’sawa-saraca 『another town』


ディスクレビュー コーナー『日々是音楽』では、”トーキョー マガジン”が最新の音楽情報を独断と偏見で、自信を持っておススメするいちまいを紹介していきます。




FILE 448 n’sawa-saraca 『another town』


リーダーでピアニストの”唐沢 寧”が率いるジャズユニット”n’sawa-saraca”の2ndアルバム『another town』が、アメリカのレーベル「Ropeadope」からデジタルリリースした。


前作『forest dance』から約6年。

オーセンティックなジャズを基本としながらも、つねにあたらしいサウンドへの挑戦をしている”n’sawa-saraca”。


今作では、かなりストレートなジャズの雰囲気をかもしだしつつも、ドコか異次元のセカイへと連れ出されていくような、、、そんな感じに仕上がっている。



おススメは、タイトル曲「Another Town」。
rhodes(ローデス・ピアノ)のうつくしい音色に、変則ビートのドラムに、
前作でもフィーチャーした、
U.F.O.(United Future Organization)のRaphael Sebbag”(ラファエル・セバーグ)”が、
ふたたびあのイイ声でポエトリーリーディング。
「今の場所には存在しない何かを探し求めて、
何か違う世界、別の世界に向かって・・・」という、
意味を込めているとおり、
一発目から異次元へとブッ飛び感あふれるスピリチュアルジャズ。


そして、ミュージシャン、弁護士、イラストレーターと3つの顔を持つ、
“井上オサム”のテナーサックスがやさしく包みこむようにブロウする「Msemo」。
ベースのリズムに乗って、流れるようなサックスの音色。
ナンの音かわからないが、途中に紛れ込むピーという電子音が、
またいい感じで引っかかるのがたまらない。
なんとなく日没直後の青(夜空)と地平線の白(太陽)のイメージ。
ちなみに、タイトルはスワヒリ語で”フレーズ”を意味するコトバだそう。
あってるかなw?
※追記(2020/3/11)やっぱり間違ってたw!
ただしくは”諺”とか”言い伝え”だそう。

さらに、サックスとピアノの並走(並奏)がグルーヴする、「Dualbutterfly」。
とくにアゲ目な部分もなく、
シットリとさまざまなパートがススんでいくのだが、
後半へとススムにつれ、
スウィング感が出てきて、
ビートが最終的にドラムンベース的な、ジャングル的な変則ビートへと変化したりと、
気がついたら気持ち的に沸騰寸前までもっていかれるウォームトラック。
暗闇で聴いたら、まったくもって知らない次元に飛ばされそうな、
グッドジャジーチューン。



ちなみに、レーベルの「Ropeadope」は、
“スナーキー・パピー”や”クリスチャン・スコット”など、
新鋭ジャズアーティストを排出している
ジャズファンにとっては超最重要メジャーレーベルのひとつ!


フィジカルリリースは3月下旬を予定。


そんなワケで、本作『another town』。

タイトルどおり、まさに異次元へとブっ飛ばされる、
グッドでスピリチュアルないちまいなのだ。






n’sawa-saraca
『another town』



価格:2,200円(税抜)
レーベル:ropeadope records(RAD532)

発売日:2020年2月28日
※フィジカルリリースは2020年3月下旬予定


□トラックリスト
01. Another Town
02. Msemo
03. Cave
04. vt-vt
05. Cross Point
06. Spring Water
07. Kumbukumbu
08. Preachy
09. Dualbutterfly
10. Nepenthes
11. Flow
12. Shining Echo



“n’sawa-saraca”オフィシャルサイト:https://www.nsawa-saraca.com/

サブスク&streamingサイト:https://ropeadope.lnk.to/anothertown

レーベルサイト:https://ropeadope.com/artists#/nsawa-saraca/


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